僕らの好きなステラ・ドネリー

by Yu Onoda and Keita Miki

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— お母さんはどんな方なんですか?

Stella Donnelly:イギリスのウェールズ出身で、看護師として働いているんですけど、美しく優しく柔らかい人。私も子供の頃、母に教えてもらってウェールズ語で話していて、すごく複雑な言語ではあったんですけど、ウェールズの文化を知ることが出来て良かったですね。

— ウェールズというと、Super Furry AnimalsやStereophonicsといったバンドを輩出していますよね。

Stella Donnelly:Stereophonics! 大好きなバンドです。18歳の誕生日に、両親が彼らのライブを見に連れていってくれたんです。ウェールズ万歳!(笑)。

— ステラさんの音楽性は、オーセンティックなギターポップからサイケポップ、シンセサイザーや打ち込みを用いたものまで、表現のアプローチが柔軟ですよね。

Stella Donnelly:アコースティックギターを使ったり、シンセを使ったり、いろんな側面がある音楽性という意味では、1990年代に活躍したウェールズのバンド、Catatoniaの存在が自分にとっては一番大きいですね。私の音楽活動は、リリースこそ、ここ最近なんですけど、曲作りは10年以上続けてきていて。その間に色んな表現にトライしてきたことで、自分のなかには色々なスタイルがあるので、時にはソロ、またある時はバンドと、その時にイメージしたものを素直に表現したいと思っていますし、それが多彩な楽曲に反映されているんだと思います。それから影響という点では、Stereolabと同時期に活動していたイギリスのバンド、Broadcastも大好きなバンドです。彼らのサウンドはシンセサイザーで敢えて耳障りな音を出しつつ、そこにスウィートなヴォーカルを乗せていて、それらが一体となったストーリー・テリングの巧みさにも影響を受けています。ヴォーカルのTrish Keenan(トリッシュ・キーナン)は病気で亡くなってしまったんですけど、その最後のライブが私の地元パースでのライブだったこともあって、パースでは今も愛されているバンドだったりするんです。