9月21日(金)より、TOKYO CULTUART by BEAMSにて個展を開催する、アートディレクター/作家の小磯竜也さん。70年代の『WORKSHOP MU!!』を彷彿とさせる唯一無二の作風で多くのアート好きから支持されている彼だが、その物選びの基準も、やはり独特。
—今回被ったキャップを選んだ理由を教えてください。
小磯:ベースボールキャップ、という背景があるだけに、きっとファンである球団のものを被るのが自然だとは思うんですけど、僕はこのキャップのロゴをアイコンだと仮定し、一つの仕掛けとしました。今日着ているTシャツが、中山泰さんという方のアートワークをプリントしたものなので、そのイニシャルを拾って、『NY』。気が付く人は、まあいないでしょうけど(笑)。
—ニューエラのキャップをファッションに取り入れる際、意識していることは?
小磯:僕はいわゆるファッション畑の人間ではないので、ロゴものを着用するなら、何かそこに理由となるようなフックや遊びが欲しいんです。衣類は体の表面を隠すものではなく、内面を表現するものと考えているので、デザインや色が好きだから着用する、というようなことは滅多にしないですね。