片想い・片岡シンと巡る東京銭湯と〆の「逸食」 – vol.03 北品川・天神湯 –

by Mastered編集部

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ハマケンさんが銭湯に対して抱く疑問をシンさんが解決!

ここでは、銭湯遍歴は、”人並みにある(!?)”というハマケンさんに本日の感想と銭湯に対する疑問をシンさんにぶつけてもらった。

片岡シン(以下、片岡):あの、黒湯がめちゃくちゃ濃かったですね。うちも黒湯なんですけど。うちのが、ほうじ茶だとしたら、コーヒーくらい濃かったです。タオルにしみちゃうくらい濃い。こういうのって意外とないかもなって思いました。蒲田の方の特徴なのかもしれないですけど。

浜野謙太(以下、ハマケン):地域によってそんなに差があるんですね。あれって温泉なんですか?

片岡:そうなんですよ。火山系ではなく植物由来のものだと思います。

ハマケン:なるほど。それってそれぞれ効果が違うもんなんですか?

片岡:うん、どっちかっていうと美肌効果に寄っている気がします、僕は。完全に解明はされてないけれど。火山系の温泉に比べると、ちょっとヌルッとしているので、それで入浴後は肌がツルッとするのかなと。

ハマケン:シンさんのところは同じなんですか?

片岡:うちのも植物由来なんですが、色的にはあれよりも薄いですね。もちろん色で効果が劣るとかはないのですが、濃いものは木とか草とかが古生代の何億年も前に、溶けるまで水に浸かって、それが成分となって湧き出てるのが『モール泉』といって、あのように黒く湧き出るらしいんですよ。

ハマケン:すごい! さすがですね。あと僕が印象的だったのは、内装。庶民的な銭湯のイメージを覆されました。

片岡:内装も音楽も驚きですよ。今日はノリノリのEDMみたいな感じでしたが、オープン時はジャズを流していたといってましたね(笑)。居酒屋とかラーメン屋の発想が面白くて。めちゃめちゃ変わり者な兄弟でしたもんね。

ハマケン:あの入り口のバラには驚きました。バラといい滝といい、潔くラグジュアリーに徹しているのが素晴らしい。

片岡:あと、エレベーターがあってバリアフリーの気配りがすごいなって思ったんですが、乗ったらエレベーターが真っ黒のガラス張りでディスコ感あって(笑)。あの兄弟の個性が出てて面白かったです。

ハマケン:建物の細かいところに注目してみると、より楽しめる気がします。若旦那は24歳で天神湯をついで今年で10年目と聞いて驚きました。僕と同じ歳ぐらいですごいな、と(笑)。

片岡:外観の佇まいだと一見銭湯だとは分からないぐらいモダンだったんですが、清潔感と爽快感が抜群だなと思いました。日差しを浴びながらお湯に浸かっていて”おーっ”っていう感じは、普通の銭湯では味わえないですよね。

ハマケン:窓からの日差しで、裸でも暖かいんですよ。