Photo:Shimpei Hanawa | Interview & Text : Yu Onoda | Edit:Keita Miki
※ミックス音源はこちら!(ストリーミングのみ)
— こういうご時世ではありますが、今回リリースした『TIME & PLACE』は聴いていると、どうにも遊びに行きたくなってしまうハウスミュージックど真ん中なアルバムだな、と。とはいえ、ハウスミュージックには長い歴史があり、色んなスタイルがありますし、何度となく再評価、再解釈がされている音楽でもあるわけで、まずはSHINDOくんにとってのハウス観を知りたいですね。
SHINDO:ハウスミュージックとして捉えたら、どんな音楽でもハウスミュージックになるじゃないですか?
— つまり、あらゆる音楽を許容する懐の深さがハウスミュージックにはある、と。
SHINDO:そうです。こと、自分が作ってるトラックに関しては、単純に自分の好きな音をいい感じに配置した曲を作りたいとは思っているんですけど、それ以外のことは深く考えてないというか(笑)、何でもありなんちゃうかなって。僕はBasic Channelのようなダブテクノがすごい好きなんですけど、ダブテクノも時と場合によってはハウスとして機能することもあるし、そうやって色んな解釈が出来るところが自分にとっては面白い音楽だなって思うんですけど、何がハウスかと言われると難しいですね。
— じゃあ、質問を変えまして、SHINDOくんはどういう経路を辿って、ハウスミュージックに辿り着いたんでしょう?
SHINDO:音楽自体は、中学生くらいからロックを聴いていたんですけど、ある時、音楽雑誌を読んだり、CDを沢山持ってる友達からGALAXY 2 GALAXYの”Hi-Tech Jazz”とかURの有名曲がいっぱい入ってるコンピレーションを教えてもらって。当時はクラブカルチャーとは関係なく、Aphex Twinを聴くのと同じような感じで、よく分からんけど、すごくいいなって。デトロイトテクノ特有のメロディ感とか、日本人に刺さる何かがあるんやと思うんですけど、今にして思えば、自分のハウス観の骨と血になっていると思いますね。
— ”Hi-Tech Jazz”なんかは、分かりやすく未来的なシンセの音像とサックスの琴線に触れるメロディが同居していて、聴きやすいですもんね。
SHINDO:自分は、新しい音と古い音、ラップトップの音と実機の音をミックスさせたいと常々考えているし、好きなアーティストでもそういうことをやっている人が多くて。今回のアルバムのインフォにも書いたんですけど、あたたかいものと冷たいものだったり、そういうアンビバレントな要素を盛り込むのが、自分のテーマというか、気づいたら、そういう曲になってしまうっていう。
— そして、URをきっかけに、エレクトロニックミュージックを掘り下げるようになった、と。
SHINDO:そうですね。高校生くらいまではギターを弾いてて、友達とバンドをやったりしてたんですけど、その友達と違う大学に通うようになり、そこで軽音サークルに入って、一から人間関係を作っていくのもイヤやなって。でも、その時、すでにパソコンでLogicを触れるようにはなっていたので、1人で音楽を作ろうかなって。その後、他の大学の音楽研究部、高校までその付属に通っていたんですけど、そこに勝手に出入りするようになり(笑)、今も一緒にパーティをやったりしているs.s.dとか、2個下にはtofubeatsがいたりとか、他にもすでにDJをやったりしてるやつがいたので、クラブに行くようになったんですよ。
— なるほど。tofuくんは大学の後輩なんですね。SHINDOくんがtofuくんのレーベル、HIHATから今年2月にリリースされたSUGURU IIDA”SPRING SNOW”のリミックスを手がけていたのは、そういう繋がりもあったわけですね?
SHINDO:正確にいうと、中高の後輩なんですけど、SUGURU IIDAの”SPRING SNOW”を聴いたら、めちゃくちゃ良くて。tofuにメッセージでそう伝えたんですよ。「これはレコード出せへんの?」って。そうしたら、「今のところ予定はないんですけど、興味あったらリミックスやりますか?」って返ってきたので、「やります」って感じで話が進んでいって、ありがとうございますとしか言いようがないというか、俺はそこまでよくしてあげられた思い出はないんですけど(笑)、義理堅いやつなんですよ。
— 脱線した話を元に戻すんですけど、初めて遊びに行ったパーティっていうのは?
SHINDO:自分が初めて行った、ちゃんとしたパーティは、アメ村にあって、今はライブハウスとして営業しているClapperの周年パーティで。そこで田中フミヤがDJをしていたんですけど、爆音でかかっていたBasic Channelの鳴りに衝撃を受けて、そこからダンスミュージックを掘り下げるようになりました。まぁ、でも、当時は遊び方がよく分からなかったんですよ。面白くはあるけど、3時くらいになるとしんどくなるじゃないですか?(笑)
— はははは。ハウスはそれくらいの時間からむしろ本番なんですけどね。
SHINDO:でも、そうやってローカルのパーティに通っているうちに、外に沢山友達が出来たり、遊び方が分かってきたりして、気づいたら馴染んでいたという。その後、22、23歳の時にその音楽研究部内でコンピレーションを作ることになり、それが後々、ネットレーベルに繋がっていくんですけど、当時、30分くらいライブが出来るようになっていたので、みんな、DJやっててめっちゃ楽しそうやから、俺もライブで混じりたいって思っていたんですよ。で、ある日、デトロイトのダブテクノのプロデューサー、Luke Hessが大阪のCOMPUFUNKでDJすることになって、そのことをTwitterに書き込んだら、彼を呼んだパーティ『JACKFORDAZE』を主催したHANDAさんがその書き込みを見て、僕の曲を聴いてくれたんですよ。それで「めちゃくちゃいいやん。ライブやってくれ」って言われて、ライブをやらせてもらったんですけど、そうやって少しずつ自分の活動が出来るようになり、それと共にパーティの楽しみ方が深まっていったんです。
— 音楽研究部で作ったコンピっていうのは?
SHINDO:勝手に出入りしてた音楽研究部は、僕と同じ学年で曲を作るやつが結構いて、ギター弾くやつでもAbleton Liveを触わって、ミニマルテクノを作り始めたりとか、みんなの曲のクオリティがすごい高かったので、これやったら、コンピ作れるなって。それで、当時の部長で、今もジャングルとかを作っているLimited Tossが発起人になって、僕も何曲か提供しましたし、DJは15分くらいのショートミックスを作ったりして、最終的には3枚くらい作ったのかな。それを大学の学食の前に、”TAKE FREE”って書いて置いてたっていう(笑)。そして、その時期、日本でもMaltine Recordsをはじめとするネットレーベルが出てきていたので、コンピを作った流れで、俺らもやろうぜということでスタートしたのが、Vol.4 Recordsなんです。ind_frisもそのひとりなんですけど、当時、黎明期だったTwitterとネットレーベルを介して、人が繋がっていく感じはすごい面白くて、僕も2、3作出したのかな。今回の作品以前に僕が使ってきたHypnotic Inc.という名義も、当時、コンピの参加者がいっぱいいるように見せかけるために、いくつもでっち上げた名義のひとつだったんですよ。
— はははは。
SHINDO:そうやって長年、特に思い入れもなくHypnotic Inc.という名義で活動してきて、今更、名前を変えるのもどうかと思ったんですけど、今回は自分の名前でいいかということで、SHINDO名義にして、Hypnotic Inc.はレーベル名というか、屋号にしようかなって。
— 90年代のハウスプロデューサーは複数の名義を使い分けるのが当たり前でしたしね。その後、コンピに参加して以降の活動は?
SHINDO:途中からローカルパーティに行くようになって、ネットレーベルが盛り上がっていくのと反比例するように、自分のなかでその熱が冷めていったという(笑)。
— ヴァーチャルからリアルに向かったわけですね。
SHINDO:そうです。そこから活動の軸がローカルパーティになるんですけど、そこでまたind_frisとも繋がってくるんですけど、ネットレーベルを介して知り合った人で、その時とは違う軸で出会う人がいたりして、それが面白かったというか、ネットレーベルをやっておいてよかったなと思います。
— SHINDOくんがハウスにより傾倒していったきっかけは?
SHINDO:最初はBasic Channelフォロワーみたいな感じでダブテクノに傾倒したライブをやってて、当時はラップトップのTraktorやAbleton Liveを使っていたんですけど、ある時、KORGから出ているelectribeを手に入れて、ライブに導入してみたら、リズムマシン剥き出しのビートで成立させる面白さに目覚めて、その流れでシカゴハウスを聴いてみたら、すごいチープな、剥き出しの音でアイデア一発勝負っていう感じの曲が多くて、そこでまた衝撃を受けたんです。あと、間違いなく大きいのは、上町にあったMOLE MUSIC(現在は奈良に移転したレコードショップ)ですね。そこで音楽を教えてもらうようになって、色んな人と会ったり、一緒に遊ぶようになったりするなかで、シャバい音楽というハウスのイメージが覆されたというか、時間の感覚の狂わせ方がすごい音楽なんやなって。そういう気づきもありつつ、その後、奈良に移転するまでの2、3年くらい、MOLE MUSICで働かせてもらったんですけど、大量に入荷する中古盤のなかでもハウスはリリースタイトルの数や種類が多くて、それを片っ端から聴けたので、そのなかで取捨選択しながら、自分の好きなハウスの音色や質感が培われていったんです。
— かたや、ind_frisはSHINDOくんと京都のパーティで遊んだことで、ハウスに目覚めたというか、遊びすぎて社会人の道を踏み外してしまったという。
SHINDO:その日、酒でぐちゃぐちゃになって、すごい顔になってるind_frisの写真がどこかにあるんですけど(笑)、翌日の仕事を大遅刻して、減俸処分になったんですよ。確か、MOLE MUSICのMITSUKIくんがDJをやってたパーティで、僕もやってたのかな。さすがにゴメンとは思いましたけどね(笑)。
— はははは。ハウスと酒は道を踏み外すトリガーですよね。とはいえ、話を聞く限り、SHINDOくんのツールにはURだったり、ダブテクノだったり、テクノがベースにあるわけですね。
SHINDO:そうですね。テクノにおけるパッドシンセは、僕のなかでは蒼い音って感じなんですけど、そういう音だったり、ストリングスの音が鳴ってたら、何でも好きかもしれないです。今回のインタビュー前に、そもそも、何でそういう音が好きなんやろなって考えていたんですけど、もしかすると、スーパーファミコンが大きいちゃうんかなって。そういう音を使ってたゲームで、最近、ヒップホップでもよくサンプリングされているスーパードンキーコングの海の面で流れる音楽とか、ゲームをやってた時、繰り返し聴いて、脳内に染みついているのかなって。
— クロノトリガーの”時の回廊”とかね。それは日本だけじゃなく、海外のプロデューサーにインタビューしてもゲーム音楽の重要性を語る人は少なくないですよ。
SHINDO:僕、小学生の時にbeatmaniaとかパラッパラッパーの直撃を受けた世代で、beatmaniaで今でも好きな曲をエディットしたりしていて、当時のKONAMIの一連の作品のトラック制作者について調べると、今、自分が100円とかで買えるUKハウスとも繋がってくるんですけど、Tomoki Hirataっていう方がUKガラージの曲を作ったりしていたりとか、パラッパラッパーの音楽も(元CISCO大阪店バイヤーで現Marginal Records店主)Tuttleさんが手がけていたりするんですよ。だから、無意識的な話を含めたら、自分のダンスミュージックの原体験は完全にbeatmaniaですね(笑)。
— ゲーム音楽が隠れたスタンダードになっている時代の感覚としては至極納得です。
SHINDO:あと、音作りの面では、データだけじゃなく、レコードを聴くようになったことも大きいかもしれないです。データやCDやったら出来なかったピッチダウン、45回転のレコードを33回転に落として聴いたりするようになったことで、音響の面で新しい発見が新しい発想が生まれたんですよね。たまたま回転数を間違えて聴いたのがきっかけだったんですけど、やっちゃいけないことをやりたい気持ちをくすぐられるというか、SEX TAG MANIAの作品にハマったのも、やっちゃいけないことを好き放題やってるところというか、気持ち良かったら、ルールを無視してもいいんちゃう?って。そういう価値観を提示された気がしたんですよね。
— 今回のアルバムでは、サンプリングがプロダクションのベースになっていますが、それもSHINDOくんにとっては音遊びの一環という感じなんですかね。
SHINDO:そうですね。自分の場合は機材ありきというか、MPCやKORGのelectribeといったサンプラーを持っているので、そのおもちゃを使って、サンプリングしてみるかって。そうやって遊びでやってみたら、パソコンからサンプルを取り込むのとレコードからサンプルを取り込むのでは、音の質感が全然違って、その違いが面白いというか、特にレコードからMPCにサンプリングした場合、音が詰まっているけど、独特な質感が出来るんですよね。かつてはサンプリングに対していい印象がなかったというか、やり方がセコいなと思ったりもしていたんですけど(笑)、サンプリングのネタもヒップホップの人たちがやっているようなファンクだけじゃなく、今のテクノをサンプリングしてみるとか、発想を広げて考えた時に可能性が広がって、そこから先はどんどんハマっていきましたし、その頃、聴くようになっていた90年代のUKハウス、例えば、DiY Discsなんかの作品がサンプルを元にして作られていることに気づいて、そこからサンプルベースのトラックの作り方が分かったんですよ。例えば、シャッフルしているのかしてないのか、よく分からない曲があったりするんですけど、それはシャッフルしてるビートをサンプリングにして、シャッフルしてない配置にすることで曖昧なニュアンスの曲に仕上げたりとか、そういう曲作りのヒントを学びましたね。
— 今回、2012年から2019年までの間に作った曲で構成されているということは、SHINDOくんがハウスにハマったのが2012年ということ?
SHINDO:そう言われたら、確かにそうですよね。テクノ、ディスコ、ハウス……そういうジャンルがあることはもちろん分かるんですけど、曲を作る時、そういうことは全く考えてなかったというか、今回もジャンルがよく分からない曲も入ってるじゃないですか。例えば、今回、1曲目の”Can U Feel It”が一番古い曲なんですけど、当時、ディスコがかかるパーティで遊んでいたので、生音のエディットっぽい曲を作ったら、そのパーティでかけてくれへんかなって感じで作ったり(笑)、そう考えると、今回の曲はその時々の遊んでるパーティでかかるような、かけてもらえるような曲として作ったものだったりしますね。
— つまり、このアルバムは、SHINDOくんがパーティで遊んできた歴史そのものだと。
SHINDO:2012年から2019年までの間、1、2年は全く作れてなかった時期もあるんですけど、その時期はその時期で広く遊ぶようにしていましたし、そうやって経験を積む期間もあり、また曲を作り始めたら、その経験を反映したような曲が出来たり。今回のアルバムには収録してない曲で、いいなと思う曲はbandcampで売ったりもしているんですよ。
— そして、今回のアルバムには未収録ですが、2015年に発表したHypnotic Inc.名義の”YOTOGI”が大阪ローカルのアンダーグラウンドヒットになったんですよね?
SHINDO:作ったのはもうちょっと前なんですけど、あの曲をみんなかけてくれてる時期があったし、あの曲を最初に褒めてくれたMITSUKIくんと仲良くなったことが、MOLE MUSICで働くきっかけになったようなものなので。ただ、今思い返すと、あの曲よりいい曲が作れるかなっていうプレッシャーもありましたね。
— ちなみに普段の曲作りはどうやって進めていくんですか?
SHINDO:家で機材を触っていて、気持ちが乗ってきたら録音して、その素材を編集して仕上げていくやり方です。編集する時点で、テーマを設けた曲もあり、テーマがなくても、驚きの展開を盛り込んでみたり、理詰めで考えていくんですけど、作ってる時点では完全にノリと思いつきの勢いだけですし、曲の糧となっているのは遊びの経験ですよね。
— そこで、インタビュー冒頭のハウス禅問答に戻るんですけど、ハウスって、4/4拍子で4拍のキックが基本のリズムとしてあって、シンプルであると同時に抽象的な、曖昧な音楽じゃないですか。SHINDOくんはノリと勢いで、ハウスミュージックの抽象性や曖昧さを楽しんでいるのかなって。
SHINDO:そうですね。ノリと勢い、それが僕にとってのハウスミュージックだなって。
— そして、今回の『TIME & PLACE』は、DJがかける同じ曲でも”時”と”場所に”よって聞こえ方が変わるハウスミュージックのマジックをまさに言い当てているアルバム・タイトルだと思うんですけど、このアルバムを聴きながら、個人的に感じたのは、ハウスミュージックのマジックは理詰めで作り上げたトラックではなく、ノリと勢いで作った当人ですら把握出来ない、得体の知れないトラックにこそ宿るということ。この作品はそういうハウスの多面性、時代を超えたハウスの真理がそのまま詰まったアルバムだな、と。
SHINDO:ああ。そう言ってもらえてうれしいですね。単純に僕は作った曲を世に出したいんですよ。たとえ、今がハウス不遇の時代やったとしても、時代に関係なく出したいっていうただそれだけ。アルバム・タイトルは、パーティの歓声が入ってる5曲目のスキットを聴きながら、『TIME & PLACE』しかないなって思ったんですよ。あの歓声を録音したのはローカルパーティに行き始めて2、3年目くらい。遊び方も分かって、一番楽しい時のものなんですけど、作品を作ったら、絶対に入れたいとずっと思っていたし、自分のなかでそれに値する内容になってよかったなと思います。
— 早く、クラブのサウンドシステムで、心置きなくデカい音で聴きたいですよね。
SHINDO:や、ホントそうですよね。そう思ってもらえてうれしいというか、外に出ないとダメっすよね(笑)。僕も籠もってしまいがちな時期もあったりするんですけど、外に出て、新しく知り合った人と繋がったことが間違いなく自分の転機になりましたし、自戒を込めつつ、外出た方が面白いことがあるよって言いたいですね。
— では、最後に今回作ったDJミックスについて一言お願いいたします。
SHINDO:最近買って良かった音源、自分の音源、友達の音源を使って個人的に夏に聴きたい蒼いミックスを作りました。気に入ってもらえたらうれしいです。
レーベル:JP SEA CHANGE
価格:2,200円 + 税
■収録曲
01.CAN U FEEL IT
02.HAYAMA
03.CHEAP FLUTE
04.MIND OF BLUE
05.MY HOUSSSE
06.FOR RELAX
07.IN THE CITY
08.SUNSHINE
09.TROUBLE SHOOT
10.TRANSITION
11.THATS VIBES THIS GROOVE
12.DAVID SAID
13.TONITE TWO
開催日時:2020年8月9日(日) 22:00〜
開催場所:club GOODWEATHER
料金:2,000円
DJ:
SHINDO
STEW
yusuke uchida(LOVE)
LIVE:
NACO
ind_fris
FLYER:
STUDIO SLAP