We Love LWT Forever !! 〜 Liquor,woman&tearsという舞台の終焉とその未来(前編)

by Mastered編集部

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やはりそろそろこの方にご登場いただかなくてはいけません。そう、同店ディレクターの小木”POGGY”基史氏です。編集部が気になるLWTの「これまで」について、Q&A形式で答えていただきました。
お店のことはもちろん、小木氏のパーソナルな部分まであれこれ聞いてみましたので、どうぞご覧ください。

Q1:稟議を通過し、開店へのGOサインが出た時はどんな気持ちでしたか?

A1. かなり嬉しかったです。
あとは、企画書の作成を手伝ってくれた奥さんに対する感謝の気持ちで一杯でした。

Q2:オープンに至る過程で印象に残っている出来事はありますか?

NYニューヨークでのひとコマ。 ©Liquor,woman&tears

A2. オープン準備のためニューヨークへ買い付けに行った際、サウスブロンクスにあるJust-Iceの家に有太マンさんと『BBP』の方々が連れて行ってくれたんです。そこでT La Rockが『It’s Yours』を歌ってくれたり、近くの公園でみんなでジャークチキンを食べたりできたのは衝撃でした。

Q3:いざオープンを迎えた当日はどんな気分でした?

13レセプションは大盛況!おかげで警察のお世話にはるハメに…。 ©Liquor,woman&tears

A3. 相当嬉しかったです。レセプションパーティーが盛り上がりすぎて、途中警察が来てしまいましたが…(笑)
また、パーティー後にUAメンバーの前でDJ YUTAKAさんから「ユナイテッドアローズ、ホントにありがとう」っという言葉をいただいたときには、思わず泣いちゃいました。

Q4:なぜあの場所に出店しようと思ったのですか?

内装クラシックさとアーバン感が同居した斬新な内装は、大変評判となりました。 ©Liquor,woman&tears

A4. まず、歴史のある場所が良かったんです。あのフロムファーストビルは『コム デ ギャルソン』や『イッセイ ミヤケ』を語る上ではずせない場所でもありますし、建築家の山下和正さんやプロデューサーの浜野安弘さん(浜野総合研究所)らによって建てられたという、大変な歴史のある物件ですから。
あと青山にストリートを持ち込むっていうのはやりたかったことですね。

Q5:LWTで扱った商品の中で、とくに小木さんの思い入れが強いアイテムを教えてください。

MCMサンプルが上がったきた時は本当に感動したという『ティサ フェノメノン×MCM』のバッグ。もちろん小木氏も仕掛け人のひとりです。(小木氏私物) 写真:浅田 直也

A5. 『ティサ フェノメノン(TI$A PHENOMENON)』です。発売日に並びが出たときは、本当に嬉しかったです。
前の日から並んでくれた方にうちの田中さんが缶コーヒーを配ったりして、お客様といい関係が築けたのも良かったですね。

Q6:LWT史上、一番高価だったアイテムは何ですか?

A6. 『アイファニー(EYEFUNNY)』のクロコのライダースで、200万です。ちゃんと売れました。 『ジェイコブ(Jacob & Co.)』の腕時計も2本仕入れて、1本は売れました。

Q7:取り扱いたかったにも関わらず、それが叶わなかったブランドはありますか?

A7. あんまりない気がします。やりたいブランドは、ほぼ展開できたと思います。

Q8:オープン以来、お店のBGMは必ず「ULTIMATE BREAKS & BEATS」シリーズが繰り返しかけられていますが、そのなかで一番小木さんが好きな曲はどれですか?

A8. シェリル・リン(Cheryl Lynn)の『Got To Be Real』(編集部注:同シリーズの3番に収録)です。
掃除などを終わらせて、いざ開店というタイミングでいつもこれが掛かって、「さぁやるぞ!」っていう感じで気分が上がるんです。

Q9:レジの裏にある扉のなかはどうなってるんですか?

A9. ストックルームとパソコンがあるんですけど、かなり狭いです。お店を作るときに見た目ばかり重視しすぎたために、バックヤードを小さくしすぎました…。

Q10:ニックネームである「POGGY」の由来は?

BBP『BBP』の展示会にて。小木氏の隣は、ドープな野外ヒップホップイベント「HIPHOP最高会議」などで知られる千葉氏。 ©Liquor,woman&tears

A10. 有太マンさんが僕のことをとある方に紹介してくれた時に、「これが小木さんです」というのを、その方が「えっ? トッポギ?」と聞き間違えたんです。それからしばらく有太マンさんの周辺を中心に「トッポギ」と呼ばれるようになりました。ちなみに田中さんは「チヂミ」。
その後、『BBP』のジュンジュンさんが「ポギー」にしてくれたんですが、じつは「POGGY」ってスペイン語で「ハンサム」っていう意味らしいんですよね…(笑)

Q11:トレードマークのボウタイはいくつ持ってるんですか?

bowtieLWTの歴史を語る上で欠かすことのできない、オープン当初よりアイコン的存在として君臨するボウタイ。趣向を凝らし、毎シーズン様々なものを展開。 写真:浅田 直也

A11. 30個くらいですね。

Q12:どうしてそんなに洋服が好きなんですか?

A12. 周りに僕と同じくらい好きな人がいてくれるので、好きでいられるんだと思います。幸せなことです。

Q13:そんなに好きな洋服を買うため、日々かなり節約してるってホントですか?

A13. とりあえずメンバーと飲みに行くときは、もっぱら公園で缶ビールですね。
飲みに行ったら財布に200円しかなかったこともありました…。今はさすがにないですけど。
とにかく、自分が服を買うために周りの人へ迷惑をかけたことは多々あります。

Q14:閉店後、今ある商品は買えなくなっちゃうんですか?

staLWTオリジナルレーベルにおける、最後のアイテムとなったスタジャン。

A14. クローズ日の2月14日まで行われるセールか、ユナイテッドアローズのアウトレットで購入することができます。オリジナルレーベルは残念ですが、なくなります。

Q15:スタッフにかなり厳しいらしいですね?

A15. 最初は結構優しくしていたんですけど、段々調子に乗ってきちゃうってことに気が付いて。でも、愛情を込めて厳しくしてきたつもりです。

Q16:そんななか、今までがんばったスタッフへ一言お願いします。

A16. 田中さんも鈴木さんも、僕がそれぞれの親御さんに会わなきゃいけなくなる程、いろいろやらかしてくれましたが、そんなこんなを乗り越えてこれたからこそ、お互い信頼できるチームになれたと思います。これからもよろしくお願いします。
佐藤さんは一人でバーに飲みに行って、深酒しすぎて遅刻するのはやめてください(笑)

 

次のページは『前WARP編集長 伊藤啓祐氏にとってのLWT』です。