対談:国井栄之(mita sneakers) × セルジオ・ロザーノ(NIKE)
「スニーカー番長」と「産みの親」が語る『AIR MAX 95』。

by Mastered編集部

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同じような靴を作っているように見えるかもしれませんが、[NIKE]は常に最高の商品、最高のシューズを絶えず模索し続けています。(セルジオ・ロザーノ)

国井:エア マックス 95には元々エア トータル マックスというコードネームが付けられていたと思うのですが、ネーミングの経緯について教えて頂けますか?

セルジオ:デザインチームのみんなで一緒に考えた名前なのですが、ナイキ エア自体には長い歴史があり、時代を追う毎にビジブル化を図っていました。エア マックス 95で前足部分も含めてのビジブル化に成功し、視認性という意味で完全にエアが見えるようになったので、エア トータル マックスと名付けたんです。

国井:既にご存じかと思いますが、以前mita sneakersではプロトタイプのエア マックス 95を[NIKE]との共同企画モデルとして作らせて頂きました。あれって正直、大丈夫でしたかね………(笑)? 実はそれをずっとセルジオさん本人に聞いてみたくて………。

セルジオ:もちろん! プロトタイプを発表した時にはあまり良い反応が得られなかったのですが、それが日本でああいった形でリリースされたことは僕としても非常に喜ばしい事でした。

国井:当時の『BOON』でセルジオさんがインタビューを受けていて、その時に傍らに置いてあったスケッチ画とプロトタイプのサンプルを見てから、本当にずっとあのプロトタイプが欲しくて。僕だけじゃ無く、当時日本のスニーカーファンはあの『BOON』のインタビューを全員食い入るように読んでいたと思います(笑)。僕はデザイナーさんの最初のスケッチって、本当にその人が作りたいモノが描かれていると思っているので、どうしてもあのプロトタイプを世に出したかったんです。なので、今更なんですが、今日はそれを作ったセルジオさん本人に会えて、本当にテンションがあがっています(笑)。

セルジオ:ありがとうございます。こちらこそ、お会い出来て光栄です。そして、『AIR MAX 95 PROTOTYPE』を作ってくれてありがとう。国井さんが[NIKE]に提案してくれたお陰でリリースされたモノだと思います。こうして今日も実際に履いてくださっていて、本当に嬉しい限りです。ちなみに、国井さんは何足ぐらいエア マックスをお持ちなんですか?

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国井:数え切れないくらい持っています(笑)。でも、やっぱり95のイエローグラデーションを見た時の衝撃は今でも忘れられません。当時、僕もファッションとしてでは無く、ランニング用としてエア マックス 95を購入したんですよ。それがいつの間にか、社会現象にまでなっていて。今日、このSTUDIO 95には色々なモデルがありますが、セルジオさんが個人的に一番好きなモデルはどれですか?

セルジオ:やっぱりオリジナルが一番ですかね。作った時、このカラーが一番自然な組み合わせだと感じたんです。シンプルなカラーリングが好きなので、ブラックも気に入っています。

国井:それでは最後の質問になりますが、もしも今、セルジオさんが新たなエア マックスのデザインを担当することになったら、どんなエア マックスを作りますか?

セルジオ:そうですね、この20年間で色々なことを学びましたが、まずは機能性と言う意味で言えば、もっと軽量化を図ると思います。同じような靴を作っているように見えるかもしれませんが、[NIKE]は常に最高の商品、最高のシューズを絶えず模索し続けています。新しいエアソールを作る専属のチームがあり、素材に対する研究をし続けているのです。なので、今新しくエア マックスをデザインするならば、まず最初にやることは素材を省くことでしょうね。とにかく、色々なパーツを外して見る事から考えると思います。ある意味では、エア マックスというシューズは世界に対する[NIKE]の主張だと思っています。技術やパフォーマンスを追求すると同時に、スタイルにも独自のこだわりを持ち続けているので、その全てが融合されたパッケージを目指すのではないでしょうか。

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