対談:Seiho × 木村太一

by Yu Onoda and Keita Miki

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— 作中、田舎を流れる小川の風景を映し出したシーンで曲が流れますが、その2つが合わさった瞬間の心地良さが印象的でした。

木村太一:僕は12歳でイギリスに渡ったので、思春期を日本で過ごしていないんですね。そのことを踏まえて、Seihoくんから「太一くんは日本で高校生活を送ってないから、その時期の青春モノを撮ることで生じる違和感が面白いんじゃない?」と言われて。僕は2016年に『LOST YOUTH』という短編映画を発表しているんですけど、その作品も日本にいなかった自分がイギリスで培った感覚で撮りつつ、そうはいっても日本人が撮ったものなので、日本で観ても違和感はないし、海外の人にとっても刺激的な作品になっている、と。「じゃあ、俺が考える王道な作品をやってみようか」っていうところからスタートしたこの作品は、つまり、僕がLevi’s®さんのお金で、日本の田舎の思春期的な夏休みを全力で楽しんだプロジェクトということですね(笑)。