NIGO®に聞く、「G-SHOCK」と「時計」のこと

by Keita Miki

既にニュースとしてもご紹介したとおり、NIGO®とG-SHOCKの産みの親である伊部菊雄によるスペシャルコラボレーションモデル2型が、G-SHOCKの生誕35周年を記念し、全世界各35本限定にてリリースされる。
そこでMasteredでは、この記念すべきコラボレーションを祝して、NIGO®へのエクスクルーシヴな単独インタビューを敢行。日本が生んだ世界に誇る類まれなるプロダクト、G-SHOCKと、今回のスペシャルコラボレーションモデルについて、じっくりと話を訊いた。
なお、購入の為の特設webサイトでの抽選応募は2018年3月5日 23:59まで実施中。Mastered読者の皆様も、こちらのインタビューを読んだ後、忘れずに応募しておこう。

Photo:Kota Shoji、Text&Edit:Keita Miki

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僕の中では”コラボレーション”という考え方自体が既に過去のものになってしまっています。(NIGO®)

— Tシャツやデニムとは異なり、時計は、就職や進学など、着用しはじめるのに何かしらの理由が存在するアイテムだと思うのですが、NIGO®さんが時計を使い始めたきっかけについて教えてください。

NIGO®:言われてみるとそうですね。僕の場合、明確な理由は分からないのですが、小学校高学年になった時、父親に急に「時計を着けなさい」と言われまして、それがきっかけになっています。街の時計屋さんに連れて行ってもらい、そこで父親に買ってもらった時計が、人生で初めての時計です。時計を着けた瞬間、なんだか大人になった感じがしたのを良く覚えています。

— 幼いころから日常的に時計を着用していたんですね。

NIGO®:時計を着ける理由という話だと、海外では時計ってステータスの象徴になっているんですよね。高額な時計なのか、複雑な設計の時計なのか、レアな時計なのか。その人がどんな時計を着けているかで、扱いが大きく異なる気がします。なので海外では成功したら、まず時計を購入して、それを装備してから新たなビジネスをするみたいな流れがあるように思います。

— NIGO®さんが時計を購入する際に重視しているのは、どういった部分なのでしょうか。

NIGO®:最も重視するのはデザイン性ですね。時計にもトレンドはありますが、そういった流行り廃りとは別軸で、自分の好きなデザインというのが存在しています。

— ご自身の「好きなデザイン」というのは昔から変わらないですか?

NIGO®:ポイントはずっと一緒ですね。ただ、若い時は気にならなかったけど、年齢を重ねてくると「デザインは良いけど、ちょっと重いな」とか、そういうのはありますけど(笑)。

— 具体的にどういった部分のデザインを重視しているのでしょうか。

NIGO®:ぱっと見たときの感覚ですね。特に意識している訳では無いのですが、持っている時計はシルバーが多いように思います。ただ、今はブラックが良いとか、自分の中でのトレンドもあります。

— 今回のコラボレーションモデルの仕上がりについて、ご自身ではどのように感じていますか?

NIGO®:ありがたいことに「デザインしてください」とか「コラボレーションしましょう」といった話はたくさん頂くのですが、僕の中では”コラボレーション”という考え方自体が既に過去のものになってしまっています。だから、現在モノづくりに関しては、基本的に100%自分のデザインしたものを世に出していきたいと思っています。けれど、今回のモデルに関しては、伊部さんをはじめとした関係者の皆さんの尽力もあり、単なるコラボレーション以上の事が実現出来ました。「こういうモデルがあったら良いな」という自分の想いを全て詰め込む事が出来ました。このG-SHOCKはネジのところに文字が入っているのですが、そういった細かい仕様や機能、デザインにも全て明確な理由が存在していて、製作中には万人受けするモノづくりの難しさとG-SHOCKの偉大さを強く感じましたね。今回のモデルで言うと、ハート型のサイドボタンや一番小さいネジにもしっかりと文字が入っているので、手に入れた方はぜひスマホで拡大してチェックしてみてください。