Leeの『101』を通して考える、僕らのスタンダード – Newspeak –

by Mastered編集部

新進気鋭なラグジュアリー・ストリートの波やインディペンデントブランド、そしてメディアに上がるスタイルサンプルの数々など、さまざまな価値観の混在するなかに身を置く僕らは、たまに何を基準に服を選べばいいか分からなくなることがある。それは服だけでなく、音楽や食べ物においても同様だ。
本特集では、Lee(リー)が開発したデニムの元祖モデル『101』を、スタンダードと所縁のある多様なミュージシャンに着こなしてもらうとともに、“スタンダード”について、彼らの記憶を辿りながら再考。
第4回目は、UKロックのスケール感と時代を捉えるセンスを備えた新人バンド、Newspeakが登場。バンド結成から1年をむかえた今、当時から変わらないことや今後のについて彼らの核となるものを語ってもらった。
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※本特集内に掲載されている商品価格は、すべて税抜価格となります。

Photo:Shota Kikuchi 、Styling:Hisataka Takezaki、Hair&Make-up:Masaki Takahashi、Model:Newspeak、Edit:Atsushi Hasebe、Text:Marina Haga

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Reiに基準があるので、彼の声に合わなかったら違う。

Ryoya(Gt.)
AMERICAN RIDERS 101Z(LM5101-500)のデニムパンツ 12,000円 (Lee Japan TEL:03-5604-8948)、RUMOR SECRET LABORATORYのジャケット 64,000円(FLEMMING WEB: info@flemming.jp)、AUGUSTE-PRESENTATIONのシャツ 31,000円 (F.I.T WEB: www.auguste-presentation.com)、FOOTSTOCK ORIGINALSのシューズ 29,500円(GALLERY OF AUTHENTIC TEL:03-5808-7515)、IN/FLAXのベルト 10,000円(old knowledge TEL:03-5489-0660)

—はじめに、4人はどのような経緯で集まったんですか。

Yohey:Reiとは彼がリバプールに行く前からずっと仲良くしていて、そのときから彼が歌う歌も知っていたんです。帰国後も連絡を取り合っていて、その中でバンドやろうぜみたいになって。そしたら、ReiとRyoyaも約束していたし、Ryoyaと僕もしてたし。StevenとReiもしてたみたいで。楽器が全部揃ってこのメンバーでバンドできるじゃんってなって。

—なるほど。それが、2017年のことだったんですね。

Rei:スタジオに入ったのは、2017年1月なんですが、3月頭にライブすることになってしまって、そこに向けて作品を作らなきゃ間に合わないという状況が自然とやってきた感じですね。

—Newspeakの曲作りはどのような方法で進めていくのですか。

Rei:デモや歌を8割くらい僕が作って、それをみんなに聞いてもらってイメージを共有していく感じですね。そこからスタジオで4人で集まったところでアレンジを詰めていくスタイルで、スタジオでは誰かが主導になってっていうのがあまりないかもしれません。そもそも、そのほうがさまざまなバッググラウンドが混ざって面白い曲が生まれると思うので。

Steven:しかも、いつもどんどん熱がはいっていって、ライブっぽくなっちゃう(笑)。

Yohey:確かに。この感じは結成時からずっとそうですね。あとは、基準となるところでいうとReiの声や歌い方がひとつあります。例えば、僕やStevenが曲を書いても、Reiに基準があるので彼の声に合わなかったら違うってなるんですよ。そういうことを繰り返しながら今ある曲を作ってきました。

Rei(Vo/Key)
AMERICAN RIDERS 101Z(LM5101-526)のデニムパンツ 13,000円(Lee Japan TEL:03-5604-8948)、YASHIKIのニット 23,000円(alpha PR TEL:03-5413-3546)、JUHAのロンT 12,000円(JUHA TEL:03-6659-9915)、MIDORIKAWA RYOのシューズ 58,000円(OVERRIVER TEL:03-6434-9494)

—さまざまなバッググラウンドが混ざってるとのことでしたが、4人はどんな音楽に影響を受けてきたのですか。

Rei:そこは本当にみんなバラバラで(笑)。僕は、JetやThe Strokes、Arctic Monkeysとか2000年代のガレージロックリバイバルが1番流行っているときにバンドをはじめたので、そこが基盤となって過去に遡ったり、新しいものを聞いている感じがありますね。あとは、映画音楽がすごく好きで、ジブリの曲とかをピアノでコピーして弾き込んでいました。スピッツも母親の影響でめちゃ聞いてました。

Yohey:僕の場合は全然違って、Rancidとかから入っていきました。そして今でもやっぱりそういうのが好きでよく聴いています。その後、ソウルやUKロックにもどっぷりハマっていくわけなんですが……。逆に、Stevenはパンク一色だよね(笑)。

Steven:オンリーパンク(笑)! メタルとかファンク聴いても、ちょっと違う。20歳になったとき、少しバンドのジャンルを変えてみたりしたけど、ルーツはパンクロックにあるね。

Ryoya:僕は、ギター音楽を知りはじめたのが、日本の音楽で中学のときにELLEGARDENを聴きはじめたのがきっかけですね。掘っていくうちに、Jeff Beckとか外国のギターを愛する人たちの音楽を聴くようになって、ブルースが好きになって。Eric ClaptonとかJimmy Pageとか3大ギタリストの代表曲をかたっぱしから聴いていきました。

—本当にみんなバラバラなんですね。ルーツがすべて異なるなかで、個々を活かしながらどのようにひとつに仕上げていくのでしょうか。

Yohey:逆に、変にまとめようともしていないし、このメンバーはみんなでまとまろうぜって感じでもないんですよ。奇をてらった新しさを求める訳でなく、それぞれが持ち寄った異なるバッググラウンドを使って一人ひとりが個々で自由に表現していますね(笑)。