KING OF DIGGIN’の35年間

by Yu Onoda and Keita Miki

日本におけるDJミックスやミックステープにまつわる歴史、カルチャーを語る上で、欠かすことの出来ない存在であるMURO
日本が世界に誇る”KING OF DIGGIN'”として知られる同人物による大人気ミックスシリーズ『DIGGIN' ICE』の最新作『DIGGIN' ICE 2020 PERFORMED BY MURO』がTOWER RECORDS限定でリリースされた。
これを記念し、MasteredではMUROへの独占インタビューを敢行。2020年でめでたくキャリア35周年を迎えたMUROの過去、現在、未来を、『Mastered Mix Archives』でもお馴染みの音楽ライター・小野田雄が訊いた。

Photo:Takuya Murata | Interview:Yu Onoda | Text&Edit:Keita Miki

「それしか出来ないんですよ(笑)。文字のみのデータから曲を探すというのは考えられないというか、レコードジャケットの視覚的な情報からアンテナに引っかかったものを試聴して、誰も知らない2小節を探し出すっていう」

— まず、今回の撮影場所であるBOW WOW(バウワウ)のフラッグストア、C30とMUROさんの関係というのは?

MURO:C30には去年くらいから伺うようになったんですけど、もともと好きだったカセットテープやヴィンテージの音楽Tシャツをお店で扱っているということもあって、その辺の話題で盛り上がったゴンちゃん(BOW WOWのデザイナーである権守健一)と「こういうものを活かして、新しいモノ作りをしようか?」みたいな話になり、ゴンちゃんをパートナーに、新たにRECOGNIZE(レコグナイズ)というブランドを立ち上げさせていただきました。

— 権守さんの会社名がDITC(Diggin’ In The Crates)というところは、ヒップホップリスナーとして見逃せないですね。

権守:はははは。自分はMUROさんにただただ憧れていて。けれど、K.O.D.P.(KING OF DIGGIN’ PRODUCTION)と名付ける訳にもいかず、ただ、全員が掘りまくる会社がいいなというところからDITCと付けたら、偶然の縁からMUROさんと出会ったっていう。初めは怒られるんじゃないかなって思ったんですけど(笑)、笑っていただけてよかったです。

— 権守さんは今おいくつですか?

権守:42歳です。『DIGGIN’ ICE』の衝撃をモロに受けた世代ですね(笑)。

— 長く活動するなかで、MUROさんの活動に触発された権守さんがそうであるように、音楽やカルチャーが継承され、新たなものが生まれる時代の流れやサイクルについてはどんなことを思われますか?

MURO:時代は回り巡るんだなって。それは音楽だけじゃなく、モノ作りも一緒ですよね。RECOGNIZEを始めてからファッション関係の若い子と話すようになったら、モノの流行り、そのサイクルを改めて実感しましたし、15歳で始めてのミックステープを作ってから今年で35年目になるんですけど、時の流れはホントあっという間だなって思いますね。特に5年前に子供が生まれてからはジェットコースターに乗りっぱなしというか、時の流れ方が全然違うんですよ。

— 子育てをしながら、ディガーとしての活動をどう両立されているんでしょうか?

MURO:そこが大きな課題なんですよね(笑)。だから、ここ数年はいかに短時間で目的のものをゲットするか。自分なりに工夫して、今はレコード屋に行くのもオープンと同時というか、シャッターが開くちょっと前(笑)。怪しいんですけど、その時間はお店も空いていて、試聴もスムーズですし、店員さんとも話せるし、良いことずくめなんですよ。90年代はその真逆で、営業時間が終わってからCISCOに入れてもらって、「今週の新譜はこれです」って、レコードを薦められたり、聴かせてもらったり。僕がSAVAGEをやってた頃は、当時、CISCOのヒップホップ担当だったYANATAKEちゃんが1週間に1回、お店にレコードをもってきてくれて、「これどうします? 2枚ですか?」「どうしようかな……。買わないとマズいなぁ」って(笑)。

— レコードの買い方も時代と共に移ろっている、と(笑)。MUROさんの原点であるKRUSH POSSEでの活動を始めた時、どんな未来を想像されていましたか?

MURO:早くニューヨークに行きたいなって。KRUSH POSSEの解散(1992年)直後は特に強く思っていましたね。その後、買い付けを始めてから頻繁に行くようになって、ニューヨークがどんどん好きになっていったんですけど、当時、自分がやってた買い付けは3泊5日っていうハードスケジュールだったんで、宇田川町界隈では「MUROくんがハードな買い付けのスタイルを作っちゃったから、僕らも3泊5日で行かされるんですよ」って、よく言われたりしてました(笑)。3泊5日だと金額交渉以外の英語を覚える時間もなく、まぁ、大変な日々だったなって。

— レコードが飛び交っていた90年代宇田川町の裏事情ですね。

MURO:しかも、当時は荷物の重量制限もあるようでなかったんですよ。だから、空港の荷物カートも1人で13台っていう時があって、30万のインボイスでよく通れたなって(笑)。今だったら絶対あり得ないというか、むちゃくちゃな時代でしたね。

— よく知られた話ですけど、KRUSH POSSEでラッパーとして活動を始めたMUROさんはもともとDJ志望だったんですよね?

MURO:そうなんですよ。子供の頃からモノとしてレコードが好きで、アニメとかCMソングを集めたり、それと並行して、レコードプレイヤーも集めたり。DJというよりレコードが好きな子供のまま成長していって。KRUSHと出会ったことで、自分の知らないレコードの使い方を目の当たりにしたんですけど、そこにDMC(DJバトルの世界大会)の波が来て、「DJは沢山いるからラップやってみたら?」ってことで、KRUSHが殴り書きみたいな感じで書いてくれたリリックを自分でちょっと膨らませていってラップを始めたんです。いつだったか、その話をKRUSHにしたら、全然覚えてなかったんですけどね(笑)。

— 初めてDJをやられたのは下北沢のZOOだったとか?

MURO:(音楽ライターの)荏開津(広)さんが僕とGO(KRUSH POSSE / MICROPHONE PAGER)を誘ってくれたですよ。彼と川野(正雄)さんがやってた『ショットガン・グルーブ』っていう土っぽい生音ばっかりかかるイベントで、その延長線上で始まった『SLUM DANK DISCO』ほどには人を呼べなかったんですけど、好き者が集まる良いイベントでしたね。

— 当時、プレイしていたのは?

MURO:ヒップホップ、レアグルーヴですね。当時、レアグルーヴはURBANだったり、イギリスのレーベルから良質なコンピレーションが沢山リリースされていて、それを手がかりにオリジナル盤を探していたんです。

— レアグルーヴの歴史において、URBANは重要レーベルですよね。

MURO:そう。Roy Ayers(ロイ・エアーズ)を知ったのもURBANがきっかけでしたからね。自国の音楽なのに、当時のアメリカ人は何年もその良さに気づいてなくて、レアグルーヴというとイギリスやヨーロッパの方が盛んでしたよね。

Roy Ayersのアルバム『Everybody Loves the Sunshine』

— そして、その後、買い付けでニューヨークで行くようになり、そこで目の当たりにした本場アメリカのDJカルチャーはいかがでしたか?

MURO:当時、向こうでは色んなDJが作ったミックステープが毎月すごい数リリースされていて、そのなかにDOO WOPっていうDJ(ニューヨークのミックステープシーンの立役者)がいて。彼が出した『COOL OUT 94』とか『SLOW JAM』は、ラップはほぼ入っていないソウル系のテープだったんですけど、そこから勉強し始めたら、生音が面白くなっちゃって。その頃、都内ではそういう生音をかけてたり、ミックステープを作っている人がいなかったので、これは自分なりに突き詰めたいなってことで、96年に『DIGGIN’ ICE』を作ったんです。ちょうど同じ時期に須永辰緒さんのミックステープ『Organ b.SUITE NO.1』やフリーソウルが宇田川町で流行っていたこともあって、現場的にはクロスオーバーな状況が面白かったですね。

— 『KING OF DIGGIN’』や『DIGGIN’ ICE』はニューヨークのミックステープシーンに触発された作品だったんですね。

MURO:そうです。それ以前、ミックステープがなかった80年代はラジオでしたね。向こうのラジオを録音したテープを渋谷のファイアー通りにあったレコードショップ・DJ’s CHOICEとかで売ってたんです。例えば、イギリスからハーレムに移住したDJ Milo(Massive Attackの前身、Wild Bunchの伝説的メンバー)が向こうでやってたラジオショーのいい回を録音したテープとか、そういうものが本当に勉強になりました。

— 当時、出回っていたDJのラジオショーを録音したテープはヒップホップだけじゃなく、ハウス、ディスコも沢山ありましたよね。

MURO:そうそう。そういうテープがあったから、なんでも食わず嫌いせずに色んな音楽が聴ける耳を育てられたんですよね。

— ただ、現場のプレイとミックス作品はDJがやっていることではあるので、共通するものもありつつ、全く別モノですよね。

MURO:ラップも昔からそうですよね。フリースタイルが良い人と作品が良い人は分かれてしまうというか、ラッパーのSupernatural(スーパーナチュラル)がまさにそうでしたけど、フリースタイルが上手い人で作品がヒットした人って当時いなかったじゃないですか。自分はKRUSHの周りにいたので、スクラッチが上手いDJはいくらでもいて、好きではあったんですけど、自分自身がスクラッチを極めようとは思わなかったんですよね。それだったら、生音をかけるとか、クイックミックスをやるとか、当時みんながやってないことをやりたいなって。特にクイックミックスは、Kid Capri(キッド・カプリ)のDJを観て、こういうプレイを7インチでやったら面白いだろうなってことで、当時、渋谷のCAVEでやらせてもらっていたレギュラーイベントでやってみたのが最初ですね。

— そこから時を経て、その流れは2016年からスタートしたDJ NORIさんと7インチ・ヴァイナル・オンリーのパーティ『CAPTAIN VINYL』に続いているという。

MURO:まさかこんなことになるとは思ってなかったですね。まさにDJ’s CHOICEで(1年勤務していた経験もある)NORIさんと待ち合わせて、当時お店にミックステープと共に沢山入荷していたハウスのブートエディットを教えてもらって買ったり、僕がたまたま運転免許を持っていたので、後楽園でやってたレコードの催事に一緒に車で行ったりしていましたね。

— 話を戻しますが、タイトル通り、夏の定番となった『DIGGIN’ ICE』は制作する時、どんなことを意識していますか?

MURO:ちっちゃい頃からカセットテープを編集するのが好きで、家族で海に行くとなったら、車の中で聴くテープを作ったりもしていたので、『DIGGIN’ ICE』もある意味でその延長というか、夏のシチュエーションを想像して、「これは気持ちいいだろうな」という感じで楽しみながら、セレクト、ミックスしてますね。自分は今も色んな現場でDJさせてもらっていて、毎回、場所や時間、そこにいる人たちにフィットするレコードをかけているんですけど、自分としては空間プロデュースをするような感覚に似ているというか、『DIGGIN’ ICE』もそれに近い作品なんですよね。

— その最新作であるTOWER RECORDS限定の『DIGGIN’ ICE 2020』はUNIVERSALからのリリースということで、イギリスのISLANDやサブレーベルのMANGO、MOTOWNのカタログを中心にセレクト、ミックスされた内容になっています。

MURO:ここ何年も年に2作のペースでリリースしてきたので、今までとはちょっと視点を変えて、自分が90年代によく聴いていたレゲエ、そのなかでもあまりスポットを浴びてない曲をピックアップしてみたんです。ただ、コロナウイルスの影響で、イギリスのレーベル窓口と連絡が取りづらくなってしまったので、アメリカの音源を増やしてたりして、今の形に落ち着きました。1曲目に選んだMonty Alexanderの96年作”Love Notes”のようなフュージョン・レゲエは、まだ、若い子で聴いてる子は少なそうだなって。でも、この曲は、去年だったか、一昨年だったか、本国に使用許諾の申請を出したんですけど、その時は通らなかったんですよ。まぁ、本国の担当者とか状況の変化もあってか、そういうケースはよくあるんですけど、今回、この曲の許可が下りた時点で、作品は出来上がったなと思いましたね(笑)。あと、TOWERさんのシリーズに関しては、7インチ・シングルもカットしているので、そういうことも意識しながら選曲しています。

— イギリスのサックスプレイヤー・Courtney Pine(コートニー・パイン)は”Life Goes Around”と”In Time(All Will Know)”の2曲がセレクトされていますね。

MURO:Robert Glasper(ロバート・グラスパー)じゃないですけど、もうちょっとプレイヤーに焦点を当ててもいいんじゃないかと思っていて。90年代のCourtney Pineは、レゲエ、グラウンドビート、ハウスの人も聴いていたし、ミックスする時の良いブリッジにもなってくれるんですよね。

— ここ数年、イギリスの新世代ジャズが注目を浴びていますけど、Courtney Pineはそのルーツにあたるプレイヤーだったりしますもんね。

MURO:ここ最近はACID JAZZレーベルの作品も復刻されたりしているじゃないですか。だから、時代が回って、その辺の音楽が新鮮に聴こえるんじゃないかと思うんですよね。

— それからMr.Jukesの”Leap Of Faith feat. De La Soul, Horace Andy”はブレイクビーツにラッパー、レゲエシンガーのレジェンドをフィーチャーしているクロスオーバー感がコンテンポラリーに響く2017年の作品です。

MURO:出たのは夏前だったかな。これは夏を感じる曲だなと思って、現場では良くかけていたんですけど、ヒップホップのDJでこの曲を知ってる人が少なかったんですよね。De La Soul(デ・ラ・ソウル)とHorace Andy(ホレス・アンディ)をフィーチャーしているというだけでスゴいんですけど、楽曲自体すごくい良いし、ヒップホップ好きだけじゃなく、レゲエ好きにも聴いてみて欲しいなって。

— 90年代の曲もあるかと思えば、2003年にリリースされたAmy Winehouse(エイミー・ワインハウス)の”Moody’s Mood For Love”が収録されていたりと、新旧幅広い楽曲が混在してますね。

MURO:そうですね。もっともっと上手く混ぜることを目標にこのシリーズは続けられたらなって思っているんですけどね。時代なのか、今はかつてほどレコードショップの店員さんとのやり取りがなく、下北沢のJET SETに週に2、3回行って、試聴して買っているんですけど、新譜はチェックしきれなかったりして。自分はPCで音楽を聴かないですし、レコードプールにも入っていないので、友達の噂が頼りになっているところもあり、そうかと思えば、データで出てもヴァイナルでリリースされないものがあったり、逆にヴァイナルでしかリリースされないものも増えてきていたり、混沌としていますよね。

— そんな状況にあって、MUROさんはあくまでヴァイナルにこだわっていると。

MURO:そうですね。というか、それしか出来ないんですよ(笑)。文字のみのデータから曲を探すというのは考えられないというか、レコードジャケットの視覚的な情報からアンテナに引っかかったものを試聴して、誰も知らない2小節を探し出すっていう。そういうやり方で相変わらず楽しめているので、自分は幸せ者なんだと思います(笑)。

— 昨今の日本のヒップホップの盛り上がりについてはどうご覧になっていますか。

MURO:今の状況は健全だと思います。昔はお手本にするものがなかったので真似するところから始めていましたし、巷で流れていたラップを用いたCMも格好良いものが無かったので、その頃と比べたら驚くほど進化していると思いますね。

— ここ最近のトピックとしてはMUROさんも公認されているというMICROPHONE PAGERへの偏愛に端を発するヒップホップグループ・MOUSOU PAGERが遂にアルバム『BEYOND THE OLD SCENE』を配信リリース(フィジカルは8月12日にリリース予定)しました。

MURO:(笑)。出しましたねぇ。TWIGYが参加してるの知らなかったんですよ。

MOUSOU PAGERのアルバム『BEYOND THE OLD SCENE』

— まさかの本物が参加。しかも、TWIGYさんの参加曲である”DA RINGLEADER”のトラックはMUROさん、TWIGYさんとも所縁の深いBen the Ace氏という(笑)。

MURO:メンバーのSir Y.O.K.O.くんが以前いた代々木のCOCONUTS DISKには随分お世話になっていたんで。彼はその後入ったManhattan Recordで中古盤を担当して、そういうお客さんも増えてきているみたいですし、90年代の宇田川町にちょっとずつ近づいていってる感じはありますね。

— 今年でMUROさんは35周年。KRUSH POSSEで活動を始めた時には想像だにしなかった領域を切り開いていらっしゃるわけですが、この先の活動に関して、どんな展望をお持ちですか?

MURO:NIPPON COLUMBIAに作曲家の山屋清が70年代に手がけた民謡ファンクとでも呼べるようなドープな作品が残されていて、2018年に『Japanese Traditional Melodies』というタイトルで、そのエディットを7インチでリリースしたんですけど、今、そのコンピレーションを選盤していて、DJミックスを日本から、ヴァイナルをイギリスのレーベル・BBEから出そうかなと考えているんです。そして、山屋清作品に参加しているジャズマンを探してみて、DJミックスやエディットのアレンジで今の時代に形に出来ないかなって。民謡っていうのは、その土地土地の音楽じゃないですか。だから、北海道の民謡だったら、例えば、BOSSとB.I.G. JOEにラップしてもらうとか、土地土地のラッパーをフィーチャーするアイデアを構想しているところですね。今は日本国内、日本の島を掘り返したいんですよね。自分が中学生の頃は伊豆七島がカオスになるくらいのブームだったんですけど、かつてのブームは見る影もなくなってしまっているじゃないですか。でも、3年くらい連続で新島のWAXというビーチラウンジで夏にパーティをやらせてもらっていて、海もすごくいいし、その土地土地の独自性があるじゃないですか。だから、伊豆七島だったり、沖縄の先でもいいですし、日本の島やその土地の音楽や楽器を見直したいなって。

DIGGIN’ ICE 2020 PERFORMED BY MURO

発売中
CD(TOWER RECORDS 限定商品)
品番:PROT-1282
価格:2,444円(税込)

カセット(TOWER RECORDS 限定商品)
品番:PROT-5018
価格:2,016円(税込)

■収録曲
01.Monty Alexander / Love Notes
02.Luciano / How Can You
03.Aswad / Mercy Mercy Me(The Ecology)
04.Marvin Gaye / What’s Going On(Coffeehouse Mix)
05.Amy Winehouse / Moody’s Mood For Love(Teo Licks)
06.Courtney Pine / Life Goes Around
07.Erykah Badu / Gone Baby, Don’t Be Long
08.Diana Ross / Brown Baby(from Medley: Brown Baby – Save The Children)
09.Smokey Robinson / Travelin’ Thru
10.Mel & Tim / Keep The Faith
11.Edwin Starr / There You Go
12.The Dramatics / Whatcha See Is Whatcha Get
13.Mr Jukes / Leap Of Faith feat. De La Soul, Horace Andy
14.Swing Out Sister / Am I The Same Girl?
15.The Mighty Diamonds / Absent From The Heart
16.Barrington Levy / Teacher
17.Aswad / Best Of My Love
18.Courtney Pine / In Time(All Will Know)
19.Jackson 5 / It’s Great To Be Here(HF & K.U.D.O. REMIX)
20.Michael Jackson / What Goes Around Comes Around
21.Robert Palmer / Every Kinda People