— ”日々Living”でも 「大きな波に飲み込まれることないよう 今こそフォーカス 音楽愛」というラインがあったり、昨年日本のヒップホップシーンに訪れていたブーム的な状況を踏まえて聴くと、現状に思うところがあるのかなとも感じたのですが。
DJ Mitsu the Beats:個人的にはあまり気にしてないというか、「あぁ、盛り上がってるな」ってくらいなんですけど、そう思うってことは、僕達は違うところにいるのかなって感じもします。良い具合に自分たちがアピールできれば、それはそれで良いかなって気もしますけどね。昔だったら、「俺たちは俺たちでやってくぜ!」みたいなのがあったかもしれないけど、そういうんじゃなくて、盛り上がっているのは単純に嬉しいなって思います。嫌な盛り上がり方じゃない部分も多いし。ちゃんと実力のある人が人気になるのは、単純に良いことだなって。
HUNGER:うん。良いことだよね。それまでの10年を考えると、やっぱり、仙台でもそうだし、東京でもそうだったはずなんだけど、「誰か若い子を探して盛り上げない?」みたいなことを考えてる人、多かったじゃないですか。どうやったら若い子に注目されるかとか、そんなことばかり言ってたと思うんですよ。でも、こうやって火が点くときっていうのは、そういうことじゃないんだなと。そういう意味では良かったとしか思わないよね。もちろん、自分たちの立場として言うこととそれは全く別で、喜ばしいことも多いけど、そことは違うよって言うことも必要だし、やっぱりそこはハッキリさせた方が良くて。不満があるとか、気にくわないとか、そういうことは全くないです。ただ、僕らの見てきたものの中で言えることもある。そして、僕らも音楽を続けていくことが出来ている。自分たちの音楽に集中させてもらっているし、追求も出来ていて、環境も良いんです。僕らの在り方は、これからの人にとってもヒントになると思うんですよね。少数派でいるのってやっぱり怖いじゃないですか。孤独になりたくないだろうし。でも、僕らはやっているし、それを選ぶことは何ら怖いことじゃないよって伝えることが出来れば良いかなと。決して少数派でいたい訳じゃないんですけどね。たまたまそうなっているってだけで(笑)。その中でも何かを伝えたいっていう想いが、3人とも強いのかなとは思います。
— 結成から20年以上が経っているにも関わらず、マインド的なところでズレがないっていうのは、すごく幸せなことですよね。
DJ Mitsu the Beats:そうですね。Mu-RならDJ、HUNGERならMC、自分ならビートメイクっていう風に、それぞれに違うフィールドがあるっていうのが良いと思うんですよね。それぞれのやりたかった事が今でも続けられているというか。
DJ Mu-R:珍しいかもね。幸せな事ですね。
HUNGER:やりたいことをやる、やりたいことを続けるのって、続ければ続けるほど理由が必要になることだと思うんですよ。だから、やりたいことをやるときには周りに迷惑をかけるんです、絶対。やりたいことが少数派であればあるほど。だから、そういう意味では、本当に周りの人に感謝しているし、そのお返しをしなきゃなっていう気持ちが年々強くなっていますね。迷惑を迷惑と思ってくれていない人もいるけど、本当に色んな人の力を借りてやってるので。そこは忘れちゃいけない部分かなと思っています。
発売中
Label:Jazzy Sport
品番:JSPCDK-1038(初回限定ジャケット仕様/ジュエルケース)
定価:2,500円 + 税
■Track List
01. Vanta Black
02. Grand Gainers (Album Version)
03. 適者生存
04. Bohemian Style
05. 和背負い feat. KGE THE SHADOWMEN & 鎮座DOPENESS
06. 小こい円盤 feat. 菅原信介
07. うつろぎ
08. Black Rose
09. ?!!Chaos!!?
10. 日日Living feat. Mitsuyoshi Nabekawa (ATATA)
11. Flow
12. Always