ポケットに愛読書を。「コートと本」 50選

by Mastered編集部

電車でやんちゃそうな少年が読んでいたのは、僕らの青春時代の通過儀礼的な存在だったサリンジャーの『ナイン・ストーリーズ』。道端ですれ違った耽美な青年のポケットからチラリと覗いたのは、期待通り、オスカー・ワイルドの肖像画のあの話。
デジタルなデバイスに支配されつつあるこのご時世で、本を読んでいる光景は新鮮に映るのかもしれないけれど、本は人の興味を示す鏡であるとともに、装いの一部として佇まいに現れることがある。
何がいいたいかというと、この冬はコートのポケットに、タバコとiPhoneだけでなく愛読書も一緒に詰めて、書を持って街に出てみないかってこと。
寒波を共に乗り切るためのコートとこの冬読みたい本を、たっぷりと50着コーディネート。

※本特集内に掲載されている商品価格は、すべて税抜価格となります。

Photo:Shuhei Nomachi、Styling:Takeshi Toyoshima、Coorporation:かもめブックス、コンコ堂、BOOK AND BED TOKYO、Flying Books、nostos books、Text & Edit: Marina Haga

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01.GUCCI(グッチ)のジャケットと『イエローページ サリンジャー』

ジャケット 215,000円、『イエローページ サリンジャー』田中啓史編著
(プレッピーを極めるならサリンジャーが登竜門。)
selected by Mastered編集部

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アメリカのヴィンテージ スポーツウェアのムードを彷彿させるボンバージャケット。インパクトのあるGのパッチや、リブのウェブ ストライプなどプレッピーなムードを漂わせている。また、ジップに沿ったゴールドのパイピングもアクセントに。良家の御坊ちゃまみたいに、トラッドにキッチュな要素を加えてスクールライクに着こなしたい。

【お問い合わせ先】
GUCCI JAPAN CUSTOMER SERVICE
TEL:0120-88-1921
https://www.gucci.com

02.SAINT LAURENT(サンローラン)のジャケットと『パンの漫画』

ジャケット 820,000円、『パンの漫画』堀道広著
(パリに行くと無性にパンが食べたくなるのは何故だろう。)
selected by BOOK AND BED TOKYO

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クリエイティブ・ディレクター、アンソニー・ヴァカレロの本格的なメンズコレクションを見ることができた今季は、ミリタリーテイストが薫るアイテムが多数見られたのが印象的だった。ランウェイのウィメンズのルックで登場していたこちらのジャケットは、保温性の高いムートンが採用されておりSAINT LAURENTらしいシャープな印象に仕立てられている。また、トグルにはさり気なくブランドロゴが刻まれているなど、細部の作りにも注目。

【お問い合わせ先】
Yves Saint Laurent
TEL:0570-016655
YSL.COM

03.DIOR HOMME(ディオール オム)のジャケットと『欧州の珍人 仮装する原始の名残』

ジャケット 290,000円、『欧州の珍人 仮装する原始の名残』シャルル・フレゲ著
(冬の装いにおいてのファー使いは、ヨーロッパ各地の祝祭の仮装を参考にするといいかもしれない。)
selected by nostos books

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高級感もありながらスポーティな印象を演出してくれるジャケット。襟元のシアリングは、エアブラシでブラウン&オレンジのニュアンスカラーが施されたもので、シンプルなデザインにひとさじのエスプリを効かせている。本格的な冬の到来が待ち遠しくなる1枚だ。

【お問い合わせ先】
Christian Dior
TEL:0120-02-1947
https://www.dior.com

04.DRIES VAN NOTEN(ドリス・ヴァン・ノッテン)のコートと『文体練習』

コート 242,000円、『文体練習』レーモン・クノー著
(ひとつの文書を99通りの言い回しで表現した本。ラグジュアリーな美術作品であるDRIES VAN NOTENの服同様、この本の言い回しも芸術作品。)
selected by かもめブックス

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肩を落としたオーバーサイズのフォルムに、今シーズンのコレクションを象徴する鮮明なレッドの格子柄で力強さを宿したデザイン。纏うことで生まれるボックスラインが美しく、色物でもトライしやすい。彩色が乏しくなる冬の装いを、色と柄のパワーをかりてプレイフルに飾りたい。

【お問い合わせ先】
DRIES VAN NOTEN
TEL:03-6820-8104
http://www.driesvannoten.com

05.PRADA(プラダ)のジャケットと『狩猟サバイバル』

ジャケット 364,000円(予定価格)、『狩猟サバイバル』服部文祥著
(野生サバイバーを目指して。)
selected by コンコ堂

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まるでデッドストックのような、70年代テイストが漂うヴィンテージライクなコート。今のビッグシルエットのトレンドとは趣が異なるコンパクトなシルエットで、太幅のベルトでウエストをきっちりマークし、高貴な印象で着ることができる。ベビーラムウールのライニング付きなので保温性もバッチリだ。

【お問い合わせ先】
PRADA CLIENT SERVICE
TEL:0120-45-1913
http://www.prada.com

06.ami alexandre mattiussi(アミ アレクサンドル マテュッシ)のジャケットと『The Clash 全曲解説シリーズ』

ジャケット 310,000円、『The Clash 全曲解説シリーズ』トニー・フレッチャー著
(レザーは”Rock’n’Roller”の戦闘服。)
selected by Mastered編集部

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着るほどに体に馴染む、ワイルドなフォルムのレザージャケット。裏地と襟元にはボアが施され、防寒性にもすごれている。ハードで無骨な1枚は、インナーに明るいコントラストカラーを合わせて、トゥーマッチに着こなしたい。

【お問い合わせ先】
AMI OMOTESANDO
東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 1F
TEL:03-5778-4472
https://www.amiparis.com

07.Bottega Veneta(ボッテガ・ヴェネタ)のコートと『美女の歴史』

コート 900,000 円、『美女の歴史』ドミニク・パケ著 石井 美樹子監修
(古代から今世紀まで続く美意識について、美女たちを引き寄せてくれような色気あるコートを纏って考えよう。)
selected by Mastered編集部

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ソフトな肌触りのボアで仕立てられた、体をすっぽり包み込むローブのようにエレガントなコート。華美ではないにも関わらず、ウエストのベルトや大胆な襟の仕様が紳士の色香を引き出している。ボリューム感があるので、タイトなボトムですっきりと着こなすのがベター。

【お問い合わせ先】
Bottega Veneta Japan
TEL:0120-60-1966
https://www.bottegaveneta.com

08.LOEWE(ロエベ)× ウィリアム・モリスのジャケットと『ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ詩集』

ジャケット297,000円、『ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ詩集』片桐ユズル、中山容訳
(映画『パターソン』でもお馴染み、ウィリアム・カーロス・ウィリアムズの本。今回のコラボレーションのウィリアム・モリス然り、ウィリアム・ブレイクと、”ウィリアム”は多方面で活躍する人が多い。そういえば、ウィリアム・バロウズも”ウィリアム・テルごっこ”をしていたっけ。)
selected by Flying Books

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テキスタイルデザイナーであり、アーティストかつライターでもあった多彩なウィリアム・モリス。こちらはジョナサン・アンダーソンが、そんな彼を賞してモリス商会のアーカイブに交渉し、壁紙や布地のデザインとして考案されたファブリックをウェアに昇華した1枚。モリスのクラシックなパターンとジョナサンのパンクなエッセンスが融合され、ダウンのスポーティさをモードな印象に変換させた。

【お問い合わせ先】
LOEWE JAPAN CUSTOMER SERVICE
TEL:03-6215-6116
http://www.loewe.com/

09.MARNI(マルニ)のコートと『クリスマスの思い出』

コート 238,000円、『クリスマスの思い出』トルーマン・カポーティ著
(冬の澄んだ空気やストーブの匂い。12月の初め、今の季節に読むと、冬の到来を告げてくれる。)
selected by Mastered編集部

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チェックのコートに身を包むと気分が高揚する。そしてその高揚のピークはなんとなくクリスマスが最高潮な気がする。メンズには珍しい、レッドを基調としたプレイフルな千鳥格子のコートは今からホリデーシーズンにかけての気分が最とも盛り上がる期間に必携。プレーンなデザインでありながら、袖口にジップが施されており、ひとさじのギミックを秘めたデザインが面白い。スタイルに自由なインスピレーションを与えてくれるハッピーな1着だ。

【お問い合わせ先】
MARNI JAPAN
TEL:03-6416–1024
http://www.marni.com/jp

10.BURBERRY(バーバリー)のジャケットと『夜と霧』

ジャケット 125,000円(予定価格)、『夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル著
(冬が深まるにつれ、ロンドンの街は夜のように暗く霧を帯びていく。)
selected by Mastered編集部

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艶やかなナイロン製のボマージャケット。BURBERRYを象徴するスタイルのひとつであるアビエータースタイルにインスパイアされたもので、どこかクラシカルな趣を放っている。また、お馴染みの凛とした英国調のムードは、ウールカシミア混紡が配された裏地のチェックで表現。襟元に収納できるフードと伸縮性のあるリブ編みのトリムで、快適に着ることができる。

【お問い合わせ先】
BURBERRY JAPAN
TEL:0066-33-812819
https://jp.burberry.com