要注目の国内10ブランドに取材を敢行し、編集部が気になった10アイテムについて、込められた思いやこだわりなどをデザイナー・ディレクターの方々に解説してもらう本企画。
四番目の登場は、ヴィンテージに対する愛情溢れるモノ作りで人気を博す『ウェイスト トワイス(Waste(twice))』です。
今季は1900年代初頭の古き良きアメリカをテーマに、Tシャツからセットアップまで徹底した世界観を表現しています。
なかでも素材やディテールへ対する尋常ではないこだわりについて、デザイナーの児島・川鍋両氏に思う存分語っていただきました。
今シーズンのテーマについて
秋冬に続き『THE FRONTIER SUNDAY』をテーマに掲げ、1900年代初頭のワーカー、ツーリスト、ロガーなどの休日のワードローブをイメージしたアイテムを展開。休みの日には着飾っていた彼らの服装をモチーフにしています。
さらに加えて『CAMP OF VAGABOND』もテーマで、流浪の人たちが集まっていたキャンプを連想させる、柄などを多様した少し派手でやさぐれた雰囲気をプラスしたアイテムを作っています。
編集部が選んだ10アイテムをデザイナー自ら徹底解説
#01. ストライプのセットアップ
「懐中時計用のポケットや身頃の二枚仕立て、フロントのカーブや後ろに下がっている肩線など、昔ながらのディティールを採用したジャケットと、1800年代後半のディテールを踏まえつつ現代のサイズ感にアレンジしたパンツのセットアップです。
素材には休日のワーカーが教会などに着て行くことが多かった杢のストライプをオリジナルで再現しています。」
ジャケット 47,250円
パンツ 25,200円
(ともにジャム トウキョウ)
#02. マドラスチェックのセットアップ
「ブルゾンのデザインは毎シーズン提案しているA-1スタイルで、タイトに仕上げ野暮ったさを排除しています。ラウンドしたカラーと、ストライプのリヴもポイントですね。
パンツは1800年代後半のスラックスのディティールを採用しつつ、クラシカルなジョッパーズタイプに仕上げた6〜7分丈。
生地はコットン70%リネン30%のオリジナルマドラスで、春らしい発色にこだわっています。」
ブルゾン 34,650円
パンツ 24,150円
(ともにジャム トウキョウ)
#03. ワークウェアのセットアップ
「フロントの変形ポケット、高い台襟、カフスの構造などは、1920年代の東海岸にあったワークメーカーの名品カバーオールのディティールを参考にしています。
そこにウチなりのエッセンスを加え現代のファッションウェアにアップデイトしています。
それに共地のパンツを加えて、セットアップ提案をしています。」
ブルゾン 28,350円
パンツ 23,100円
(ともにジャム トウキョウ)
#04. ヴォヤージュ バイ ウェイスト トワイスのレザージャケット
「ホースハイドのヌメ革を採用し、フルベジタブルタンニンなめしの二度染めという、素材へ徹底的にこだわったレザージャケット。
1900年代初頭のカバーオールとテーラードジャケットを融合させたデザインは、湾曲した袖やラウンドした前身頃、後ろ目に付いた肩線などウチらしいクラシカルなパターンで上品に仕上げています。」
126,000円(ジャム トウキョウ)
#05. ヴォヤージュ バイ ウェイスト トワイスのフィッシングパーカ
「今回のマウントレイニアデザイン(MT.RAINEIER DESIGN)別注のフィッシングパーカは、ついにアメリカ製を実現しました。
数多く付けられたポケット類やシームレスのショルダーは、ハンティングでもフィッシングでも共通で使用できたオールドのジャケットをモチーフにしています。
オリジナルの本ナットボタン以外はすべてMADE IN USAで、メインファブリックには定番のマウントレイニアオリジナルの60/40クロスを使っています。」
47,250円(ジャム トウキョウ)
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