ファッション業界で一番ダサいTシャツを探せ! 『ダサTわらしべ長者』 第10回

by Nobuyuki Shigetake and Mastered編集部

春夏秋冬、1年365日のうち、リアルに340日ぐらいはTシャツを着ているMastered編集部だからこそ、気付いたことが1つある。
最近、世の中のTシャツがちょっとお洒落になりすぎた……。
人々の”安くてお洒落なTシャツ”への需要に応えるかのように、Tシャツのシルエットは改善され、”どん詰まり”の首もとは淘汰され、グラフィックは洗練されたものへと変化。気付けば、地方の土産屋のTシャツでさえ、「なんだよ、思ったよりお洒落じゃん……」、という始末である。
ダサい、どう着てもダサい、目も当てられないほどダサい。だけど、なんだか笑えるくらいにダサくて、いつまでたっても捨てられない。そんな僕らの愛した”ダサT”たちは、一体何処へ消えてしまったのだろうか。
”深イイ話”ならぬ”ダサイイTシャツ”は、最早、絶滅危惧種なのだろうか。
上記のような無駄に熱い”ダサT”への想いを胸に、Mastered編集部がお届けする連載『ダサTわらしべ長者』では、毎回、ゲストに自慢の”ダサT”を持ち寄ってもらい、それを現在編集部が所持している”ダサT”と物々交換。この物々交換を続け、”キング・オブ・ダサT”を見つけ出そうという青春系企画であります。
第10回には、以前に『一週間スナップ』、『Mastered Mix Archives』にも登場してくれた、KONCOSのTA-1さんが登場!

Photo:Kazuki Miyamae

前回のおさらい

前回は的場良平さんが所持していたトレインスポッティング風の自画像Tシャツをゲット!

今回はこのTシャツと、TA-1さんの自慢の”ダサT”を交換してもらいます。

TA-1(KONCOS)

バンド・KONCOSのほか、AnoraksEZ DO by EACHTIME.など、多岐にわたり活動。

— 人生で初めて自身で購入したTシャツを教えてください。

地元帯広のB-BOYショップ、NO DOUBTで買ったSIR BENNI MILESの赤いTシャツ。

— Tシャツが似合う有名人と聞いて思い浮かぶ人は?

松田“CHABE”岳二さん。

— この夏イチオシのTシャツを教えてください。

今日着ているNew Yorkの刺繍Tシャツ。下北沢のFILMにはこの手のスーベニアTシャツが続々と入荷しています。あとは仙台の仲間のブランド、EACHTIME.のパイルTシャツ。

— 何かお知らせがあればどうぞ!

8月31日(月)から9月6日(日)まで、原宿のkit galleryでポップアップイベントを開催します! オリジナルのテキスタイルのアイテムなど新作が揃いますので、ぜひご来場お待ちしております。

TA-1さんのダサT – ”東京”Tシャツ

都市の名前が書かれている”シティもの”のTシャツはかれこれ10年以上集め続けているのですが、やはり日本モチーフのものは他の都市と比べても群を抜いてダサいんですよね。これなんて、どう着てもお洒落にならない。僕が坊主だからかもしれないけど(笑)。

これを着た坊主頭の人が向かい側で信号待ちしていたらかなり嫌かもしれません(笑)。とはいえこちらは、日の丸がインパクト絶大ですね。ジャパンクール的な骨太な日本が描かれた1枚かと。

これっておそらく外国人向けのお土産Tシャツだと思うんですけど、日本人がデザインしていなさそうな感じというか、このギリギリ感、むしろ間違えちゃっている感じがお土産っぽくて好きなんですよね。ボディも意味分からないし。メーカー名の記載が無く、タグに”L”って書いてあるだけなんですよ。

お土産Tシャツあるあるかもしれませんね……。TA-1さんが長年に渡って集めているシティTシャツの魅力って、どういうところにあると思いますか?

街の名前の入ったTシャツにはその土地に対するリスペクトを感じるんです。ヒップホップのアーティストが、自分の地元の名前の入ったTシャツやキャップを身につけてレペゼンする感じ。自分が好きなアーティストがレペゼンしている街のTシャツは、自然と欲しくなっちゃいますよね。

TA-1さんが作っているAnoraksのアイテムたちもこれからの日本のお土産になり得ると思います! 今回は素晴らしいダサTをありがとうございました!

ということで、第10回ではトレインスポッティング風の自画像Tシャツと”東京”Tシャツを交換!

次回は、この”東京”Tシャツと、自慢のダサTを交換してくれる方を捜索し、ゲストとしてお迎えしてお届けします。

それでは皆様、第11回もお楽しみに。