Photo:Atsushi Fujimoto | Text&Edit:Nobuyuki Shigetake
雨の月曜日。赤青緑のネオンが水たまりに反射し、より一層妖艶な雰囲気を醸し出す大塚。大塚といえば、ピンク・サロンをはじめとする各種風俗が盛んな脂ぎった街というイメージが強いが、そのルーツは、この街がかつて花街だったことに由来しているといって、差し支えはないだろう。
バッティングセンター、ゲーセン、パチスロからなる複合型エンタテイメント施設、ひょうたん島の横道にあたる、三業通りと名付けられたこの通りは、料亭、待合い、芸妓置屋が営業を許可されたエリアであり、いわゆる”芸者遊び”なんかが行われていたエリアだ。
そんなかつての面影をより一層色濃く感じさせる年季が入った鰻屋、料亭なんかも散見されるこの通りを巣鴨方面へとしばらく歩いていくと、浮舟はある。まるで、水面に浮かぶ小舟のように。