インタビュー:ZEN-LA-ROCK 〜ニューアルバム『LA PHARAOH MAGIC』に秘められたメッセージとその全貌〜

by Mastered編集部

当サイトをチェックしてくれている皆様はすでにiTunesやレコードショップでゲット済みかと思いますが、ZEN-LA-ROCKによる3年振りのアルバム『LA PHARAOH MAGIC』が去る7月18日(水)にリリースとなりました。キャップブランド[ネメス(NEMES)]のデザイナーを務め、独自の着こなしセンスから音楽好きからはもちろん、ファッション好きの間でも常に人々の注目を集めているZEN-LA-ROCK氏。誰もが気になっているであろう、あんな事からこんな事までたっぷりとインタビューを行ってきました。既にアルバムをゲットした方は大音量で流しながら、まだの方はYoutubeで新作ビデオ『GET IT ON!!!!!』を流しながら、ぜひアーティストの本音に耳を傾けてみてください。

Interview&Text:Mastered

シリアスな状況にいるんだったら、その状況を楽しく出来るようなパフォーマンスをしたりする事が俺にとっての音楽。

— まずはZEN-LA-ROCKさん自身について話を伺いたいのですが。

ZEN-LA-ROCK:埼玉県の西川口で生まれ育って、20歳すぎぐらいまでは実家にいましたね。中学生のときにパンクスの友達がいて、そいつが洋楽にすごく詳しくて。それで洋楽ってなんかカッコいいから聴いてみようと思ったときに、その友達がSex Pistolsとか色々持ってきてくれて、別にヒップホップが聴きたかったとかそういうわけじゃなかったけど、その中ではPublic Enemyが一番ぐっときたかな。普段は伊集院光のラジオを聴いてたくらいだし(笑)。
でも、その番組でかかってたMAJOR FORCE時代の石田(ECD)さんとかから結構意識しはじめて、学校帰りにタワーレコード行って、ECDの「walk this way」ていうアルバムを聴いたのがすごく印象に残ってる。

— それから自分で音楽をやってみようと思ったのはいつごろですか?

ZEN-LA-ROCK:そこからは普通にバイトして、ターンテーブルとか買って、15か16歳のときに新宿のクラブにレコード持って行ってはDJみたいなことをやってました。高校終わりぐらいからミルクとかは頻繁にやらせてくれましたね。

7月18日にリリースされた
ZEN-LA-ROCKの最新作
『LA PHARAOH MAGIC』

— 当時好きだったDJはいますか?

ZEN-LA-ROCK:Kid CapriとBiz Markieにすごく憧れてて、こんなDJになりたいなって思ってましたね。DJブームの時にはDJやってるやつがカッコいいみたいな感じだったから、みんな体操着をCiscoとかManhattanRecordsの袋に入れてたりして。でもオレはそういう感じじゃなかったんですよね。本気でやってたからモテなかった(笑)。
そうとうコアなところにいっちゃってたんで全然ダメでした(笑)。

— スタイルとしては、当初からヒップホップがメインだったんですか?

ZEN-LA-ROCK:そうですね。周りにも友達がいたし。でもスクラッチをするようなベタなヒップホップスタイルではなかったかな。そういうのよりも選曲。古い曲をかけたりとか、今とあんまり変わってないかも。

— なるほど。音楽の情報はどこから取り入れてたんですか?

ZEN-LA-ROCK:音楽はクラブに置いてあるフリーペーパーとか雑誌、友達にダビングしてもらった音源とかから。クラブから埼玉に帰るときに電車でずっと読んでましたね。あと、当時はYouTubeもないからビデオテープとかをお金出して買って、みんなでまわしたり。

— その当時は誰が好きだったんですか?

ZEN-LA-ROCK:古いのが好きでしたね。高校終わりぐらいからAfrika Bambaataaとかオールドスクールな人がすごく好きになって、そういう本を読んだりしてました。日本人のラッパーだったらYOU THE ROCK★が好きで、そのあとYOUさんの金魚の糞みたいになって。

— 今はどこから音楽の情報を集めているんですか?

ZEN-LA-ROCK:オレはどっちかというとアナログだから、CD買ったりレコード買ったりしてるだけです。ネットも少しはチェックするけど、そんなには見ないですね。Twitterも一緒で、なんとなく見てるって感じ。そんなにネット見てるかって言われたらそうでもないかも。

— 今回は3年ぶりのアルバムリリースになりますが、前回はテーマがしっかりとした、いわゆるコンセプトアルバムでしたよね、今回は何か特別なテーマはあったんでしょうか?

ZEN-LA-ROCK:去年ワンコインのCDを2枚出してて、それがある程度世の中に浸透したかなっていう曲だったのでそれが基本軸になってるというか。去年の冬にシングルが出て、もう1回シングルを出すという考えはなかったので、去年の夏にリリースした“Summer Vacation”って曲の入ったアルバムを夏に合わせて出すことになるなっていうのはなんとなく想定してましたね。あとは、こんなご時世っていう部分もあったりして、色んな人に「原発の歌とか、風営法の歌とかつくらないの?」って言われたんだけど、それは自分がラッパーとしてやる事じゃないなあと思って。逆にシリアスな状況にいるんだったら、その状況を楽しく出来るようなパフォーマンスをしたりする事が俺にとっての音楽っていうか。だから、より楽しかったり、思わず踊りたくなる様なアルバムにしたかった。

— 今おっしゃったような問題に対して、そういうアプローチをしている人って意外に少ないですもんね。

ZEN-LA-ROCK:うーん。なんか、シリアスになるのって簡単だなって思って。ならざるを得ない状況だからというか。みんなと同じ事をやっても仕方ないし、正直に言えばそういう題材でいい曲を作れる自信が全くなかったんですよ。だから、そういう意味ではこのアルバムは単にばか騒ぎをしているだけじゃなくて、オレなりのメッセージというか。例えるならファイトパーティーミュージックみたいな(笑)。
みんな平日は一生懸命働いて、週末パーティーするわけじゃん? そういう人たちに向けてエンターテイメントしたいなって思ったんですね。言ってみれば、それが今回のコンセプトです。

ZEN-LA-ROCKの1stアルバム
『ZEN-LA-ROCK』

— そういう意味では1stのパーティー感とはちょっと違う感じですね?

ZEN-LA-ROCK:そうだね。あれはとりあえず世に出したかったっていうのが大きい。今は歳もとって、昔とは色んな状況が違うし。それにもっと音楽的になったっていうのはありますね

— 楽曲はいつ頃から録りはじめたんでしょうか?

ZEN-LA-ROCK:ずっと温めてた曲もありますよ。でも、本格的に作り出したのは今年の2月か3月。制作は短期で集中してやった感じですね。ぶっちゃけると終わって本当によかったです…

一同笑

ZEN-LA-ROCK:夏にリリースというのが大前提にあった上に、8月じゃなく7月っていうのはマストだなって考えてたんだけど、12月に出したシングルの余韻みたいな感じで1月、2月位までライブがかなり入ってたし、他にも色々とクリアするべき問題があって…。

— じゃあ結構追い込まれたんじゃないですか?

ZEN-LA-ROCK:逆に自分を追い込んだっていう感じです。締め切りをかなりタイトに設定してたし。

— 今回、曲のつくりかたに何か変化はありましたか?

ZEN-LA-ROCK:去年はシングルが2枚あったんで、緩やかに休まずにずっと作ってた感覚がありましたね。去年から新しいプロデューサーも起用してるので新しいやりとりは増えましたね。そういうのは新鮮で楽しいですけどね。

ワンコインCD第1弾
『Summer Vacation』

— リードトラックの“GET IT ON!!!!!”はオカダダのプロデュースですよね? “Summer Vacation”に収録されていた“GIMME DA NIGHT”のリミックスから始まってプロデュースの依頼に発展したんでしょうか?

ZEN-LA-ROCK:そうそう。この曲のオケ自体は“Summer Vacation”のときからもらってたんだけど、それは普通のループの曲で、そこにギターとかを足してった感じ。今回はトラックメーカーが投げてきたオケをスタジオでどんどんいじっちゃうみたいな作業もしましたね。人からもらったものを自分の曲にする為に自分のディレクションを入れて、「こうしたんだけど、どう?」とか言って、みんなで共有していくみたいな。今回はそういうブラッシュアップの繰り返しでした。DJをずっとやってたからこそ、そういう感覚が今になってちょっとづつ出てきたのかなって。それに、家に曲がいっぱいあるから、ループをこういう風にしたらかっこいいのになあとか自分でも考えたりしてました。オカダダの曲はそういう風に徐々に徐々に変えていってあのカタチになりましたね。

— そこも今までと変わった点なんですね。

ZEN-LA-ROCK:そうですね。でも、ギター弾いてるPPPのカシーフ君は長い付き合いだし、自分も含めてみんながスキルアップしていってるのが目に見えてわかるのはすごくいいですね。それに伴ってクオリティーがどんどん上がるわけだし。

— 今回アルバムに参加している客演陣はどのように決めたんですか?

ZEN-LA-ROCK:基本的にワンバースだけ入れといてって感じではないので、もうちょっと混みいったところで話の出来る人たちと考えたら今回の人たちに落ち着いたというか。参加してくれている人たちは基本的には友達です。理由としてはなにより頼みやすい。やっぱり頼れるし、絶対間違いないことをやってくれるだろう、みたいな信頼はありますよ。実際本当に間違いはなかったし。あとは作っていく過程でここにこの人を入れたいなとか、そういう感じで話をふったりもしました。この曲で、このコンセプトだったら、鎮座(DOPENESS)さんだな、とか。お金払って有名な人とやるのもいいんだけど、オレは本当に信頼できる友達で、みたいな。

— 言ってみればゼンラさんのことをわかってくれてる人たちってことですよね?

ZEN-LA-ROCK:そうそう。そこが1番重要。なによりやりやすさもあるし。あまりにも知らない人はちょっとなぁ、みたいな。でも、今回お願いした人たちは本当に間違いないスタッフだと、思います、みたいな(笑)。

一同笑

— ジョイ&ハマーさんは最近常に一緒じゃないですか?近年ずっといっしょにいて、曲作りにも影響している部分はあるのですか?

ZEN-LA-ROCK:最近はダンスをつけて演るライブっていうのがメインだからね。もちろん1人でもライブはやるんだけど、無意識にその両方を想定した曲作りはしている気がしますね。やっぱりニュージャックスイングの曲をつくったのは彼らと出会ったからっていうのが大きいし、自分1人でやってたらなかった選択肢だなあと思って。すごくピュアなやつらなんで、一緒にいると自分が忘れつつあった気持ちを取り戻させるようなときがあって、それはすごくおもしろい。一緒にやってるライブの評判がいいからオファーの本数も増えてるし、相乗効果ですよね。彼らも彼らで今までとは違う事を経験出来てるだろうし。個人的にはもっとやって欲しいな、とは思うんですけどね。ライブを想定した曲作りっていうのは昔より増えてるかもしれないですね。

— 今回のアルバムもそうですか?

ZEN-LA-ROCK:そうですね。ただ、昔からそうなんだけど、曲がある程度出来てきたらライブで演っちゃうんですね。それで実際演ってて、なんかここ変だなとか、完成した曲だけ聴いてたらそんなこともないんだろうけど、なんかここ長いなぁとか、逆にブレイクがあったほうがいいだとか、色々な事に気づける。昔、1人でライブやってる時だったらブレイクがあると、どうしたらいいんだろうみたいな状態になってたのが、今だと2人のダンスがあるし、ここはブレイクあってもいいか、みたいな風に思える様になったのもでかい。出来上がったものに後付けでダンスを足していくわけだから、ものが無いとダンスはハメられない、そういう関係性も面白いです。ホントにクルー、仲間というか。

— ライブが増えてきたからこそできるようになった作り方でもありますよね。

ZEN-LA-ROCK:そうですね。その分、反省点みたいなものは常にあるし、ライブもああしようこうしようとか話し合って、より濃くなってく。そんなに意識はしてないけど、そういうのがすごく反映されてるかもね。ライブが多くて追われちゃってるところもあって、考えてなかったけど、よくよく考えてみればそうだったのかなあみたいな。

— ライブDVD出してみようとかは思わないですか?

ZEN-LA-ROCK:DVDは今革命的に売れないからねえ(笑)。

ワンコインCD第2弾
『Winter Gift』


一同笑

ZEN-LA-ROCK:それだったらYouTubeにアップするとかそういうほうがいいかなって。パッケージとして出すのってすごく大変だし、出した割に売れなかったら結局見てもらえてないって事だから、実際お金とかそういうのは無しにして、単純に見てほしいっていうだけだったらフリーでいいんじゃないかな。今自分でもYouTubeで番組(ZEN-LA-ROCKのDCTV)を月に3回やってて、それはオレの事を好きな人が見てくれるだけでも全然いいと思ってるからそういう風にしてますね。やっぱり見てもらわないと、おもしろさって伝わらないと思うし。売れるのなら明日にでも出したいけど。(笑)

— 映像と言えば、以前からそうですがミュージックビデオにかなり力を入れられてるじゃないですか? 今言われた様な事があるからなのかなあと思ったのですが。

ZEN-LA-ROCK:そうですね。みんな結局こういう状態だから、見てくれるのっていえばPVでしょ。80年代とかすごくPVって重要だったって言うじゃないですか? マイケル・ジャクソンもそうだったけど、すごくお金をかけてて。でも実は今もそれぐらい重要だなって思っていて、お金はちょっとしかかけれなくても、そこで見てくれる人にかましたいっていうか。音楽はもちろんだけど、ジョイ&ハマーも出てて、ビジュアル的にも強くかましたい(笑)。
あれは紙ではなかなか伝わらないですからね。

— 静止画じゃもったいないですよね(笑)。

ZEN-LA-ROCK:そう! もったいないよね!(笑)。もっと寄ってください! みたいな(笑)。
だからそういう意味でも、ビデオは意識して面白い物を作るようにしています。それが話題になってるっていうのも自分でわかるし、友達とかも楽しみにしてくれてるし。

— “GET IT ON!!!!!”のビデオは、Masteredにもブロガーとして参加している最前ゼロゼロのファンタジスタ歌磨呂さんが手掛けているとのことですが、意外な組み合わせで正直驚かされました。

ZEN-LA-ROCK:まず意外性を突きたかった…。

一同笑

ZEN-LA-ROCK:知ってる人が見たら、「ああそうなんだ」みたいな感じだと思うし。ちょっとノリも変えたかったっていうか。すごくポップなモノをつくるじゃん? 大衆向けというか。例えば小学生とか自分の親とかに見せても面白いって言うような。製作中も面白かったし、みんなすごく楽しんで現場でやってくれてるっていうのもあったんで、結果としてほんとにいいものができた。スタッフの中でも大傑作っていう感じになってるんで、すごく充実感があります。歌磨呂さんとは初顔合わせだったけど、今後また仕事もできるだろうし、すごく楽しみですね。

— 音に関しては信頼できる友達をと仰っていましたが、PVやジャケットに関しては新しい人に頼んでいきたいという感じですか?

ZEN-LA-ROCK:基本的に、新しい人はすごく入れたい。あとはちょっとですけど余裕がでてきたっていうのもありますね。当たり前だけど、やってて一番そういうのを楽しめるのって自分だし。やっぱり楽しいじゃん、新しい人とコミュニケーションとるのは。だから、それはすごく心がけてます。そういう人たちが周りにいたらいただけ絡みたいけど、なかなかそう何人もいないし(笑)。
それに、1回目だとお互い本気で出来るっていうのもありますね。世間的には歌磨呂さんは新しい人じゃないけど、個人的には今回やってもらってよかったなって思ってます。ほんとにフレッシュというか。

— 海外も含めて、最近面白いと思うアーティストはいますか?

ZEN-LA-ROCK:ちょっと知り合いっていうのもあるんだけど、DâM-FunKかな。あとはJimmy EdgarとDJ Quikなんかは相変わらず面白いと思うし。昔から面白いと思うアーティストはあんまり変わらないですね。

— 本作のプレスリリースの解説には「80年代とか90年代の良いところをミックスして」なんて一文がありましたが、ZEN-LAさんの考える80年代と90年代の良いところを教えてください。

ZEN-LA-ROCK:今回、90年代って言ってるのはニュージャックスウィングのことだったり、ファッションの事です。今はサイクル的に80’sが終わって90’sにきてるのかなと思ったりしてて。例えば、ベタなところで言えば[ラルフローレン(Ralph Lauren)]とか。個人的にもデザインは80年代から90年代頃の物がすごく好き。まあでもみんな好きそうな感じはするけどね。あと、90年代のバブリー感はちょっと面白いですよね。そういうのを今見るとちょっとバカっぽいっていうか。とにかくオレは景気が悪いのが嫌で、別に貧乏でもいいんだけど、貧乏に見せる必要はないなって思ってるので、景気がいい感じをやっぱり取り入れたいなあと思ってますね。もちろん、懐かしんでやってるわけじゃなくて、2012年の感覚ではやってるつもり。それに今はあの時代が改めて見直されてるような感じはすごくする。音楽もダンスもファッションも。その感じをニューヨークのハーレムの若い人たちがアップデートしたサウンドでやってるっていうのは、すごい革新的。時代のサイクルっていうのはちょっとずつスライドしてきてるなって思うんですよね。

— そうですね。

ZEN-LA-ROCK:20歳ぐらいの子たちは90年代に生まれてるわけだから、90年代のラルフローレンとかを着て懐かしいって思う感覚はないんですよね(笑)。でも、見たことないようなヒップホップだったりファッションをフレッシュに感じるのは自分も一緒だったし。温故知新みたいのはやっぱり大切。80年代のニューヨークはすごい爆発力があったと思ってて、アートも音楽も全部一緒になってたっていうところがオレはとにかく好き。爆発してる感じからすごくインスピレーションをうけるというか、魅力をすごく感じます。

ZEN-LA-ROCKの2ndアルバム
『THE NIGHT OF ART』

— 実際にニューヨークにいかれたりもするんですか?

ZEN-LA-ROCK:何年かに1回とかは行ったりするけど、ニューヨークはいつ行っても今だよね(笑)。
全然違う。でも初めてじゃないし歳も歳だから、ちょっと引いて見ちゃうところはあるかな。でも最近は外人よりも日本人の音楽の方が面白いかも。もちろん外人もすごいなって思うけど、もう海外とのタイムラグはないし。海外行っても、2年前の小木君(当サイトでもおなじみのユナイテッドアローズ原宿本店 メンズ館 ディレクター、小木基史氏)みたいな人が沢山いるみたいな(笑)。
大分遅いなって。

一同笑

ZEN-LA-ROCK:まだそれ!? みたいな(笑)。
東京だとまわりに面白い人がいっぱいいるし、別に、昨日今日に始まった話じゃないわけだから、そういうのはすごく感じますね。本当に東京は面白い。若いトラックメーカー、オカダダとか。昨日もネットにあがってるオカダダの曲を聴いてたんだけど、それがめちゃくちゃよくて。なんなんだろうなって思うぐらい異常によくて…。見かけだけじゃないのは百も承知なんだけど、見た目は本当に普通。でも、めちゃくちゃセンスいい。しかも20代中盤で、一体なんなんだろうね(笑)。
友達でよかったなって思います。いいアーティストだからやっぱりもっと注目してほしい。

— 確かに、そうですよね。

ZEN-LA-ROCK:みんな買わな過ぎ。海外に行くと特に感じるけど、音楽に関するプライオリティの低さが尋常じゃない気がする。いいと思うけど、日本のラジオ局はもうちょっと、ポップミュージックだけじゃなくてもいいと思うんですけどね。そんな急には変わんないだろうけど、そろそろ貪欲になってそういうことを考えたりしてもいいんじゃないかなって。もっと音楽って重要だと思うし。あんまり言うと、説教おじさんみたいな感じになっちゃうからやめとくけど。

一同笑

— 今ファッションのお話が出ましたが、いつ頃から自分で意識して好きな服を選んで買うようになったのですか?

ZEN-LA-ROCK:普通に中学校ぐらいのときから人並みに服のことは気にしてて、音楽の趣味と服のテイストを一緒にしたいなってその頃から思ってましたね。それこそ頑張って上下迷彩とか着てた時期もあったんだけど、これがびっくりするぐらい似合わなくて(笑)。
なんか違う、みたいな。当時はお金がなかったけど、その中で好きな服を着て、カンゴールをかぶってみたり、ゴールドチェーンをつけてみたりしてました。オレは他の人と同じ服を着るのがあんまり好きじゃないから極力気にはしてるけど、実際、完全にかぶらないのは無理じゃないですか。

— どこで買い物する事が多いんですか?

ZEN-LA-ROCK:古着屋が多い。地方に行ったらレコード屋をまわるんだけど、その時に変わったお店とか見つけると入って、いいのがあったら買ったりするっていうパターンが多いかな。

— ファッションのお手本や、影響を受けた人はいるのですか?

ZEN-LA-ROCK:ミュージシャンのファッションは結構見てる。最近はみんなオシャレだと思うけどね。あとは、この辺(渋谷界隈)を歩いてれば今何が流行ってるかは一目瞭然だし。でも、取り入れたくても取り入れられないっていうのも多いですね。小木くん、かっこいいなって思うけど取り入れるのは難しいみたいな(笑)。

— アルバムの話に戻るのですが、前回も開催したリミックスコンテストは今回もやるんですか?

ZEN-LA-ROCK:やりますね。今回は、場所によって曲が違うんですけどアルバムを買うと特典でアカペラがついてきて、それをどういう風にミックスしてもいいって感じで。それをSoundcloudに勝手にあげてもらって、それを拾い集めたものをオレのTumblrにバンバン貼ってくみたいな。もう2回やっちゃったからマンネリ感もあるし、同じやり方だとちょっとつまんないから、今回は曲がいっぱいあるんで、好きなようにいじってほしいんです。あれで新しいトラックメーカーと会えるのは面白い。新たな才能を持った人もいるんで。

— 出会いのきっかけにもなりますよね。

ZEN-LA-ROCK:そうそう。クラブで話しかけてくれて、「こないだのアレ、オレなんですよ」みたいな事もあるし。コミュニケーションツールですね。

— 音楽を通じてというか。

ZEN-LA-ROCK:そうそう! それがやっぱり1番いいし、話が早いというか。その人の趣味もすぐ分かるし。それで出会ったトラックメーカーを今回のアルバムに起用してるし。

— ライブのお客さんとして、そうやって話しかけてくれる人も含めて、年齢とかはどの辺りが?

ZEN-LA-ROCK:結構幅広いですよ。オレより歳上とか20歳ぐらいの若い子もいるし。クラブに行けないって言って、インストアイベントに来てくれる人もいるし。意外に若い子も聴いてくれてるんだなっていうのは最近すごく感じますね。

— 男性が多いですか?

ZEN-LA-ROCK:女の子はあんまりいないね。95%ぐらい男だね!

一同笑

— 確かにZEN-LAさんに対して敏感な人は若い男の子が多い気がしますね。

ZEN-LA-ROCK
ALL NUDE INC主宰のFUNK PLAYA。a.k.a.の『COMBINATE FUTURE』はあのラメルジー命名。AFRICA BAMBAATAAのステージに飛び入り参加し『FUNKYだ』と言われた事もある。2010年末からCAPブランド『NEMES』も始動。2011年にリリースした二枚のワンコインCD『SUMMER VACATION』『WINTER GIFT』,CRAZY KEN BANDの楽曲参加が記憶に新しい。3rdアルバム『LA PHARAOH MAGIC』が絶賛発売宙。


ZEN-LA-ROCK:面白いと思ってくれてるわけだから、それは嬉しいよね。そういう人たちはパーティーとか自分たちでやってて元気だし、やっぱり現場にも来てくれる。若い子の方が騒いで帰ってくれるっていうか。でも、朝方はおじさんしか騒いでないけど…

一同笑

ZEN-LA-ROCK:特に若い子は、ファッションにも感じてくれてる部分があるみたいで面白いと思うけどね。「どこで買ってるんですか?」とか聞いてきてくれたり。別に特殊な古着屋なんてこの世になくて、ホントにみんなと一緒のところなんだよ。勘弁してください、みたいな(笑)。逆に教えてよって感じですけどね。正直な話、若い子が聴いてくれてるのはマジで嬉しい。でも、もっともっと広げていきたいですね。

— それがこのアルバムでまた広がるんじゃないですか?

ZEN-LA-ROCK:切望しております(笑)。

— (笑)。次はなにがやりたい、というのは決まってるんですか?

ZEN-LA-ROCK:ひとまず、リミックスコンテストをやって、うまくいけばまた年内にワンコインシングルかな。このサイクルがすごく良かったので、そういう感じでやっていこうかなって思ってます。とにかく作品を作って発信する感覚みたいなものは弱めずに、ライブとかDJ、YouTubeの番組とか、そういう事はコンスタントにやっていこうかなって思ってるところ。やっぱりまだ作り終えたばっかりで、次はこれです! っていうのは言えないんだけど、ぼんやりしたアイディアもあるので曲はホントに作りたい。あと、色々お誘いももらってるのでフィーチャリングもやっていきたいなって思ってます。