多くの人にとって忘れる事の出来ない日となった2012年5月4日。BEASTIE BOYSのMCAことアダム・ヤウク(Adam Yauch)があまりにも突然に、この世を去った。悲しみの大きさは人それぞれ違えど、大きな悲しみが世界を包んだことに間違いは無いだろう。
振返ってみればBEASTIE BOYSはいつの時代も世の中を変えてきた。
ファッションブランド、ミュージックレーベルの運営、雑誌の発行、加えてミュージックビデオや映画の監督。現在東京のみならず世界中で見受けられるストリートウェアをはじめとしたインディペンデントな動きの全てはMCA、そしてBEASTIE BOYSなくして生まれる事はなかったのではないだろうか。
このストリートから飛び出た3人組が国際慈悲と非暴力主義を広める為の活動、ミラレパ基金の設立からチベタン・フリーダム・コンサートの開催、そしてその継続を行う事を一体誰が予測出来たであろう?
そう、彼らは我々の期待を常に裏切り、とびきりのエンターテインメントと共に世の中をポジティブに変えてきた。
ストリートはもちろん、社会的な面においても様々な影響を与えてきたMCAとBEASTIE BOYSに感謝を捧げると共に、彼らが我々にのこしてくれた偉大な功績を後世に伝えていこう。
本企画では、MCAがこの世を去り一ヶ月が経った今、ここ日本の友人や関係者たちを中心に、今だから伝えたい事をパーソナルな部分も含めて言葉にしてもらった。共感する事、初めて知る事、全てを受け止めこれからの糧にしてもらえれば嬉しい。