巷を騒がすクリエイターたちの持ち物って、どんなもの? 当Cluster編集部が気になるクリエイターに、愛用の私物の中から、これぞ!と思う10個のモノを厳選してご紹介していただくコーナー「10 Of The C」。第2回目となる今回は『.......リサーチ(.......RESEARCH)』を手掛け、業界内にも数多くのファンを持つ小林節正氏にご登場いただきます。
“山”、“海軍”、“毛布”、“軍服”など、シーズン毎に様々な調査対象を設定し、我々を楽しませてくれている小林氏。そんな同氏らしく本企画では“Vintage Out Door Style”というテーマのもと、お気に入りの10アイテムを紹介してくれました! それでは皆様、目を凝らしてじっくりとご覧くださいませ。
#1. グリップスワニー(GRIP SWANY)の作業手袋
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「これは作業用の革の手袋で、ずっと愛用しているもの。破れちゃうから何回も買い換えてるんだよね。他のモノと比較すると、アウトステッチで内側にステッチが無いから作業に向いているし、手に入れやすいものの中では割としっかりした部類に入ると思います。」
#2. アナルコ カップス(Anarcho Cups)の食器
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「うちから出している『アナルコ カップス』の食器。全部ステンレス製で、食べ物を温めなおしたり、煮炊きするのに良く使ってます。ちょっとした鍋代わりにもなるしね。」
#3. エム・エス・アール(MSR)のリアクター(REACTOR)
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「アメリカの『エム・エス・アール』っていうアウトドアメーカーのもの。ジェットボイルみたいなものなんだけど、要するにストーブですね。山に入る時、ストーブ関連は大抵これ1つあれば大丈夫。」
#4. ユーコ(UCO)のランタン&ブラックダイヤモンド(Black Diamond)のヘッドライト
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「老舗アウトドアメーカー『ユーコ』に僕らで別注をかけたランタンと、アメリカのメーカー『ブラックダイヤモンド』のヘッドライト。ランタンはカラーをホワイトにしてもらって、自分たちのマークを入れてます。」
#5. ヴィンテージのコットン寝袋
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「アメリカで友達に買ってきてもらった1960年代の古物。中には羽毛が入ってます。色んな温度帯によっていくつか使い分けてるんだけど、これは使い始めて2、3年ぐらいかな。古物の寝袋を買う時はなるべく湿度の少ない国で時間が経ったものがいいよね。時々、やばい匂いのものとかもあるから(笑)。」
#6. 木のステッキ
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「杖はアメリカの会社が作っているもので素材は樫の木。当然、最近主流になってるアルミの杖とかに比べると重量もあるし、重たいものは基本的に歩いていると邪魔になるので、“イズム”みたいなものが無いとなかなか持っていられないですね。でもまぁ、体重をかけたりも出来るし。…..リサーチ ジェネラルストアにも同型のものを置いています。」
#7. セゲン パックス(SEGEN PAX)のバックパック
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「1970年代の『セゲン パックス』っていうアメリカのブランドのもの。元々山登り用のものでは無くて、全部オーガニックの素材で作るっていうコンセプトでやってたみたいなんだけど、すぐに無くなっちゃったみたい。これは、アメリカ製の1枚のダック地とホワイトアッシュ、メープルとアッシュか何かの積層盤で出来たフレームが素材かな。木にもたれかからせれば背もたれにもなるし、今うちで売ってるナイロンのザックカバーとかを付ければ雨の日でも使用できます。」
#8. ヴィンテージのバギーストール
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「ストールの中でも織りの厚い、所謂バギーストールと言われるもの。これくらい厚さがあると山で敷いてその上に座ったり、寝るとき寝袋の上から掛けたりとか、色々と便利なんです。これも随分昔のものなんだけど、僕らも毛布を作っているので、生地の厚さとかを実際にテストして、今のものにフィードバックさせています。」
#9. 山靴
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「シューズも杖やバックパックなんかと同一線上の考え方で選んでいて、決してハイテクでは無いけれど、“古き良き”というか味のあるものを。これは1960年代くらいからずっと続いている製法で作られている日本製の1足です。『セット(SEtt)』の靴も同じ製法で作ってもらっています。」
#10. 山岳書籍
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「コリン・フレッチャーが1973年に執筆した名著「遊歩大全」と、辻まことという作家さんの本を良く山では読んでいます。「遊歩大全」はアウトドアやバックパッキングに感心のある人なら知っていると思いますが、辻まことさんの山の話もすごく面白いんですよ。とはいえ、これまで紹介してきたような年代の道具の話がメインなので、最新の話は載ってないんだけどね(笑)。」