次世代を担う存在として、ファッション誌を中心に大活躍を見せるスタイリストの本庄氏。
ゆらりゆらりとした雰囲気の氏を前に、核となる部分について完全には引き出しきれなかったのですが、
気になっているモノや今後の展望について、自宅で語っていただきました。
まとまっていなさそうで意外とまとまっている彼の考え方や趣味思考など、なかなか興味深い部分が多いのでぜひご一読ください。
単純に「好きか嫌いか」
— 気になってるモノを聞かせてもらえますか?
本庄氏(以下敬称略):なんすかねぇ…。最近、あんまり「これ」って言うのはなくて。
— なんとなく予想はしていたお答えですが(笑)
本庄:ん〜、なんだろうなぁ。最近、洋服よりは小物とかが気持ちいいなぁっていうのはありますけどね。
— なるほど。ちなみにその小物というのはどんな物ですか?
本庄:ああいうテレビまわりにいっぱい置いてあるような、ホントにどうしようもないお土産物だったり、何に使うのか分からないような物だったりとか。あとはこういう鍋とか。
— 生活に近い物になってきたんですね。
本庄:そうですね。
— ちなみに結婚したこと(編集部注:昨年11月にご結婚)はオフィシャルになっているんですか?
本庄:全然なってますよ。みんな勝手にブログに書いてますし(笑)まったくコントロールできないですし。
(一同笑)
— こちらの家に住み始めてどれくらいなんですか?
本庄:一年くらいですかね。
— それまでは奥さんとは別々に住んでいたのですか?
本庄:そうですね。
— 一人暮らしの頃から自分の部屋を飾ったりされていました?
本庄:そんなにはやってなかったですね。だんだん物が増えてきて、「部屋をあぁしたいこうしたい」っていうよりは不確定に置いてる方が楽しいなぁって。あんまり気にせずに、なにかひとつのジャンルで集めるっていうのではなくて、ある物をどんどん置いて行く、ジャンルレスな感じで。
— 選ぶ基準というか、「これが欲しい」と思う基準というのは何かあるのでしょうか?
本庄:なんですかね? 単純に好きか嫌いかってことかな。
— もうパッと見た感じで?
本庄:はい。どれもここに置くために買ったわけじゃなく、元々は撮影の小道具とかとして買って、そのままなんとなく置かれていってる感じで。本当に何も気にしてないって言ったら気にしてないんですよね。
— でも、自然と統一感は出ていますよね。やっぱり好きな物がはっきりしているからなんですかね?
本庄:そうですかね。でも本当に滅茶苦茶なんですけど…。なんとなくいっぱいあるからまとまるっていう、不思議な感じ。一個二個だと「何だろ?」ってなっちゃいますし。
— 鍋をはじめとした生活用品を買うようになったのは、結婚されてからですかですか?
本庄:料理道具は前から好きなんです。なので鍋とかは前からあります。
お正月に高島屋の一番上の階に行ったら、すごく面白かったんですよ。ちゃんとした調理器具っていうのが。前はずっと機能性だけを見て買っていたんですけど、この鍋とか、女の子が「きれいなヒールは見てるだけでもイイ」って言うのと同じで、その造詣の美しさに惚れ惚れしちゃったりして。買ったときはそんなに気にしなかったんですど。買ってきて、あらためてイイバランスだなぁって。
— となると、買い物に行くときはあらかじめ決まった物を探しに行くというよりは、その場の出会いを大切にしてる感じですか?
本庄:鍋とかは探しに行く感じですけど、基本的には「行ったらあった」っていう方が楽しいですね。
— 次に狙っているものとかありますか?
本庄:あぁ、あれですね、フライ用の鍋。なんかイイのがあれば、みたいな感じです。
— なるほど。ちなみに本庄さんと奥さんで、料理の分担っていうのはどうなっているんですか?
本庄:半々か、若干僕が少ないかっていう感じですね。よく作るようにはなりましたね。
— 料理にハマったきっかけみたいな物はあるんですか?
本庄:なんですかねぇ…。高校の時に調理のアルバイトを始めたのが一番最初なんですけど。そこからなんとなく飲食のバイトしかしていなくて、なんとなく出来るっていう。
— なんとなく、ですか(笑) 調理器具から食器にハマったりっていうのはないんですか?
本庄:食器も楽しそうですよね。とりあえずは使いやすい物から買ってるっていう感じですけど。
— でも、キレイに一式揃えて、という気持ちはないんですよね?
本庄:さらさらないです。
(一同笑)
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