©Yabiku Henrique Yudi
ブラジルと日本という2つの文化の狭間で育った背景から、世の中の違和感や歪みの不完全さに美しさを見出し、コラージュを中心にオブジェクトやインスタレーションなど、その広い裾野で注目を集めるYabiku Henrique Yudiだが、今回の個展では、立体作品を含む30点以上の新作を展示。
展示作品は購入が可能なほか、展覧会のために作られた限定グッズの販売も会場にて実施予定だ。
詳細は以下の通り。アーティストステートメントもあわせてチェックしつつ、開催日を楽しみに待つとしよう。
開催日時:2021年2月13日(土)~5月13日(木)
開催場所:DIESEL ART GALLERY
東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti DIESEL SHIBUYA B1F
TEL:03-6427-5955
https://www.diesel.co.jp/art/
ある日、ふと高架橋を見ると経年劣化とグラフィティが目についた。
技術が発達して複雑化し、完璧なものを求めるこの世の中で美しいと目を引くものは、生々しい現実の違和感だった。
ブルジョワジーが歩く大通りに、たむろするホームレス。
“スケボー禁止”の立て看板の横に、捨てられたタバコの吸殻。
全てを理解しようとするこの世界で、ただ“今”を生きる脱力した若者たち。
彼らの遊び場は、そんなこの街の違和感という余白。
これらは世界の約束事のように姿を現す。
偶発的な歪み、有限性の中で、絶えず、絶えず、意図しない自然な形として現れる歪みに、私は、美しさを覚えたのである。