元[Issey Miyake(イッセーミヤケ)]という肩書きに甘んじることなく、”洋服”というひとつの媒体を通して、素材やデザインの新たな表現方法を模索し続ける[TAAKK(ターク)]。オリジナルチェックとヘンプをミックスしたエスニックな素材感が際立った、2013年春夏コレクションも好評を博したことは記憶に新しいところだが、それとはまた別のアプローチで洋服の新たな表現方法に挑戦した2013年秋冬コレクションが早くも公開された。
今回は“1920’s”がテーマ。現代的なデザインを、当時のクラシックな技法でなぞったニュークラシックとも言えるスタイルを提案。ヘリンボーンからチェック柄へ変化するオリジナルテキスタイルのセットアップやプルオーバー。3種類の糸を撚糸して作ったオリジナルヤーンのニット。コーデュロイの様な質感からリジットデニムに変化するジーンズ。それぞれがクラシックな佇まいのなかに、独特の個性を宿している。でも、それが変に尖らず、あくまでベーシックなものとして映るのが、このブランドの凄み。
既存のブランドとはどこか違う。[TAAKK]の洋服を見たときのその感動は、袖を通してみることでさらに深いものになるだろう。
