二階堂明弘と同じく、『へうげもの(山田芳裕著)』から派生した若手陶芸家ユニット「へうげ十作」の中核を担う実力派、大江憲一の個展『大江憲一展』が、東京・浅草橋ルーサイトギャラリーにて5月29日より開催されています。
今回まず注目したいのは、大江の十八番である金属のような質感を持った黒いうつわをまた一歩先に進めたような、渋い光り方が目を引く花器の数々。あかり次第でかなりギラギラとした表情を見せますが、決して下品なものはならないあたり、さすがのさじ加減です。
なお今回の展示では、今までになく花器が多くラインナップ。かなり大きなものから親指ほどのサイズのもの(!)まで、非常に幅広く揃えられています。
もちろん、大江の代名詞であるしょうゆ差しにも織部などの新作が追加され、より充実。まだお持ちでない方はこの機会に是非とも入手してください。
隅田川を目前に望む、戦前戦後の国民的芸者歌手「市丸」の旧邸を改造した昭和情緒溢れるギャラリーの空間と相まって、非常に「渋い」佇まいを見せる大江作品。会期は6月5日(土)までです。是非足を運んでみてください。
【大江憲一展】
会期:2010年5月29日(土)〜 6月5日(土)※会期中無休
会場:東京 浅草橋・ルーサイトギャラリー
東京都台東区柳橋1-28-8 MAP
JR浅草橋駅東口・都営浅草線浅草橋駅A6出口下車 徒歩5分
営業時間:11:00〜18:00