近年盛り上がりを見せる”東東京”に今年の4月にオープンし話題を呼んだ『MANSEI BRIDGE FREE MARKET』。
広々としたカフェ、ショップに併設された特徴的なトンネル型のフリースペースは、フランスの市場”マルシェ”を彷彿とさせる。多くの人々が往来するフリーでオープンな環境となっており、作家とお客さんとの間に自然と会話を生まれさせるそうだ。
当スペースの管理、運営を行う岡本茉莉は『MANSEI BRIDGE FREE MARKET』を立ち上げた理由について次のようにコメント。
岡本:以前ここは万世橋駅という、明治時代のターミナル駅でした。誰かが誰かに会うために、誰かが何かを買うために、目的を持って様々な場所へ向かうたくさんの人々で賑わっていたそうです。その万世橋駅をリノベートして作られたここも、人と人、人とモノを繋ぐ架け橋のような存在になればと思い、MANSEI BRIDGE FREE MARKETを立ち上げました。
また、今回行われていた『La Botanica 絵画と植物を愛でる会』の企画・キュレーションを務めた澤隆志にも話を伺った。
—メインテーマは『架空の美術展』。これはどういったところから着想を得たのですか?
澤:本来、美術館やアートスペースというのは、メインとなる展示があって、それを取り巻くトークイベントや物販があると思うんです。しかし今回は物販をメインとし、そのやり取りから展覧会を想像してもらおうと思って、今回のようなテーマを設けました。
—サブテーマとして『植物』を取り上げたのはなぜですか?
澤:美術館で実際に行われる展示会では、植物と絵画が一緒に展示されることはまずありえないんです。虫が出たり、作品に影響する懸念があるので。せっかくこの場所で何かするなら、普通の美術館ではできないことをやらないと意味がないなと。また、『植物』という、普遍的なテーマを設けることで、作家さんたちもよりのびのびやってくれるかなと思いました。実際、ブースの中で植物とアート作品のコラボも展開されていましたし、会をきっかけに新しい関係性が生まれたらと思います。
—今後の展望を聞かせてください。
澤:不定期ではありますが、今後もここ『MANSEI BRIDGE FREE MARKET』でイベントを行なっていきます。また、個人的には、東京ディープサウス、大田区のものづくりにも可能性を感じています。呑み屋さんエリアというイメージがありますが、クオリティの高い町工場さんも沢山あって、インダストリアルとアートが融合したら、何か面白いものができるのではないかと。あとは医療と絡めた何かをやりたいなと考えています。
9月には3つのイベントが控えているとのこと。
東京都千代田区神田須田町1-25-4
営業時間:11:00〜20:00(不定休)
TEL:070-3891-8446
http://www.manseibridgefreemarket.com