田名網敬一の個展『記憶の冒険』が国立新美術館にてスタート

by Keita Miki

日本のポップアートシーンのパイオニアの1人として知られ、1960年代から現在に至るまで数多くの作品を制作している田名網敬一の大規模な個展『記憶の冒険』が、現在、国立新美術館にて開催中だ。

作家史上最大の大規模回顧展となる本展示では、”聖なるものと俗なるもの”、”彼岸と此岸”をつなぐ太鼓橋がうず高く積み上げられたインスタレーション作品『百橋図』を皮切りに、田名網の60年以上にわたる創作活動から生まれたおよそ500点という膨大な数の作品を展開。幼い頃に体験した戦争や空襲の記憶、アメリカのポップアートとの出会い、闘病時の幻影など、自身の記憶や夢に現れた像などをモチーフにした数々の作品が並ぶ圧巻の展示となっている。

武蔵野美術大学在学中からデザイナーとして活躍。70年代には日本版『PLAYBOY』の初代アートディレクターを務め、90年代には京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)で教鞭を執っていた田名網。絵画、コラージュ、印刷物、立体作品、アニメーション、実験映像といった作品群からは、グラフィックデザイナーとしてのキャリアをルーツに持つ田名網の発想や思考プロセスを垣間見ることができ、またそこには既存のルールにとらわれない様々な文化、ジャンル、概念、色彩の融合がある。

また、10章以上の濃密な内容で構成された展示空間の終わりには、オリジナルアイテムを販売するショップエリアも。Mattel社のBARBIE®、adidas Originals(アディダス オリジナルス)、New Era®(ニューエラ)、BEAMS CULTUARTとの特別コラボレーションアイテムをはじめ、様々なオリジナルグッズが展開されているので、最後の買い物もお忘れなく。

田名網敬一『記憶の冒険』

開催日時:2024年8月7日(水)~2024年11月11日(月) 10時~18時(毎週金・土曜日は20時まで ※入場は閉館の30分前まで)
開催場所:国立新美術館
東京都港区六本木7-22-2 企画展示室1E
休館日:火曜日
https://www.nact.jp/exhibition_special/2024/keiichitanaami/