2010年にテート・モダンで大規模個展を開催、翌年2011年にはニューヨーク近代美術館へ巡回し、2012年には現代アートの世界最高峰とも言える展覧会『ドクメンタ13』に出品するなど、いま最も注目を集めるアーティスト、Francis Alÿs（フランシス・アリス）。彼の近年最大かつ本邦初公開のプロジェクト《川に着く前に橋を渡るな》を紹介する展覧会『フランシス・アリス展 GIBRALTAR FOCUS ジブラルタル海峡編』が、6月29日(土)から9月8日(日)まで東京都現代美術館にて開催される。
彼のこれまでの軌跡を概観して4月6日から6月9日まで開催された『MEXICO SURVEY メキシコ編』に引き続き、今回のジブラルタル海峡編では待望の話題作が登場。近年最大のプロジェクトでありながら日本未公開となっていた《川に着く前に橋を渡るな》がお目見えとなる。

「この海峡は、現代がかかえている矛盾をみせるのに格好の場所と思われた。グローバル経済を推進しながら、一方で大陸をまたぐグローバルな人の流れを制限しなければならないという矛盾をね。」
「人の橋は完全じゃない。欠落をうめるのは見る者のイマジネーションだ。イマジネーションの作用だけが、行為をアートとし、詩を生み出し、瞬間に意味をもたせるんだ。」

常に社会問題をテーマとしながら、物語性に満ちたドラマチックな作品へと昇華させ、観る者に訴えかけ、国際的に高く評価されてきたアリスの作風。《川に着く前に橋を渡るな》はその真骨頂とも言える話題作であり、必見。時間を見つけたら是非とも足を伸ばし、世界の“いま”に触れてみよう。

【フランシス・アリス展 GIBRALTAR FOCUS ジブラルタル海峡編】
会期：2013年6月29日（土）〜9月8日（日）
休館日：月曜日 ※ただし7/15は開館、7/16閉館
時間：10：00～18:00
＊7/19, 26, 8/2, 9, 16, 23, 30, 9/6は10:00〜21:00（入場は閉館30分前まで）
会場：東京都現代美術館 企画展示室3F （東京都江東区三好4-1-1 MAP）
主催：公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
協力：メキシコ大使館 / 公益財団法人フランダースセンター / NECディスプレイソリューションズ株式会社
観覧料：一般1,100円 / 大学生・65歳以上800円 / 中高生600円 / 小学生以下無料
＊20名以上の団体は2割引き
＊本展チケットでMOTコレクションもご覧になれます
＊身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添者（2名まで）は無料
http://www.mot-art-museum.jp/
http://www.mot-art-museum.jp/alys/

【会期中イベント】
①「ジブラルタル海峡編」オープニング記念トーク
日時：6月29日（土）13:00〜15:00（終了予定）
出演：フランシス・アリス / クアウテモック・メディナ（メキシコ自治大学付属現代美術館チーフキュレーター）
会場：東京都現代美術館B2F講堂 参加費：無料 定員：200名（当日受付、先着順）
②トーク・セッション
日時：7月21日（日） 15:00〜17:00
出演：杉田敦（美術批評家、女子美術大学教授） / 管啓次郎（詩人、明治大学教授）
会場：東京都現代美術館B2F講堂 参加費：無料 定員：200名（当日受付、先着順）
③キュレーター・トーク
日時：8月4日（日）15:00〜16:00
出演：吉﨑和彦（展覧会担当学芸員）
会場：東京都現代美術館B2F講堂 参加費：無料 定員：200名（当日受付/先着順）