photography:Kengo Shimizu
text:Yukihisa Takei(HIGHVISION)
東京ストリートに根差して15年を経過した[FAT(エフ エイ ティー)]が、今シーズン掲げているコンセプトが面白い。
シーズンテーマの“HIVIZ”とは、“High Visibility(高視認性)”の略称で、ラインナップしたアイテムの随所に象徴的にリフレクター素材が取り入れられている。それを最も大胆に表現しているのが、オールリフレクターのパンツ。視認性は当然ながら抜群だが、このパンツ1点を差し込むだけでかなりインパクトのあるスタイリングが可能になる。
それとまさに対をなすのが、最近同ブランドが積極的に展開している本格ミリタリーファブリック[Multicam®]を採用したジャケット。こちらはミリタリーライナーによく見られるヘチマ柄のキルティングを施し、ノーカラーで仕上げた逸品。アウターとしてはもちろん、インナーとしても着用できる汎用性の高いアイテムだ。
リフレクターが“目立つ”アイテムならば、カモ柄は“隠れる”ための生地。相反するテーマを盛り込むことで、コレクションの深みを創出するあたりに[FAT]15年の熟練を感じる。
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FAT HEAD SHOP
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www.fatyo.com