「[Abercrombie & Fitch]はXL以上の女性服は作らない。どの学校にもクールで人気者のグループがいる。僕らは魅力的で、友達が多く、態度のいいアメリカ人らしい子たちをターゲットにしているんだ。我々のブランドを着るに値しない人は多い。排他的かって? もちろん」。
これが世界中で物議を醸す中、[Abercrombie & Fitch]の差別主義的なスタイルをユーモアたっぷりに批判する映像作品まで登場した。
「Abercrombie & Fitch Gets a Brand Readjustment #FitchTheHomeless」と題されたこの映像作品では、[Abercrombie & Fitch]の洋服を大量にスーパーで買い込み、それをロサンゼルスのゲットー、イーストLAの浮浪者たちに無償で配っていく様子が映し出される。単純に服を与えられたことに喜ぶ者もいれば、無表情でただ受け取るものもいる。ホームレスが“AF”とプリントされた“アバクロ”のTシャツを嬉しそうに着替えるシーンはとくに象徴的だ。
アメリカの映像作家、Greg Karberが撮影したこの作品の最後は、まるで同ブランドのコマーシャルであるかのように「Abercrombie & Fitch The World’s Number One Brand of Homeless Apparel」と締めくくられる。
はたして“アバクロ”は、ジョック(アメリカのスクールカーストの頂点に立つ者たちを揶揄する呼称)たちのもの? それともホームレスたちのもの? どっち?