先日のボーナス特集2010でも数少ないファッションアイテムの1つとしてご紹介するなど、Cluster編集部が一貫してプッシュしているドイツ出身の若きトルコ人デザイナー『ウミット・ベナン(Umit Benan)』。そんな彼がこのたび、イギリスのカルチャー誌「POP」のインタビューに登場しました。
セントラル・セント・マーチンズ校やパーソンズ・スクール・オブ・デザインといった名だたる有名校にてファッションを学んだ後、2009年秋冬シーズンよりシグネチャー・ブランドをスタートといった表立ったプロフィール以外、日本ではそのほとんどが謎に包まれているウミット・ベナン。今回公開されたインタビューは、早くも絶賛の声が挙がっている2011年春夏コレクションについてはもちろんのこと、これまであまり明かされてこなかった彼の人となりやファッションデザインに対する考え方ついても触れた、大変興味深いものとなっています。
そして、今回も当Clusterでは例に漏れず、気になった発言を日本語訳として皆様にお届け! その他、詳細やインタビュー全文は以下のリンク先よりご覧下さい。
なお、現在、POP.COMではこれとは別に『エルメス(HERMES)』のアーティスティックディレクターに就任した『クリストフ・ルメール(CHRISTOPHE LEMAIRE)』のインタビューも掲載中。気になった方は、こちらもあわせてチェックしてみてはいかがでしょうか。
-現在のメンズウェアで何があなたを一番エキサイトさせますか?
メンズウェアに限らず、私は全般的にファッションや写真がすごく好きで、もちろん仕事もです。ファッションにまつわる全てが私をエキサイトさせます。私は新人なので、まだ何も私を失望させるものはありませんね。
-あなたは毎シーズン、どのようにコレクションをスタートさせるのですか?
映画の主人公のように、あるキャラクターを頭に描いてからいつも製作をスタートさせます。まずは物語を書いて、彼をドレスアップさせるのです。映画のためにね。
-テーラーリングをベースとしないコレクションを創ることを想像出来ますか?
ほとんど、不可能ですね。それは私じゃない!(笑) 私は良い仕立てのジャケットを着た男性が好きです。
-インターネットの持つファッションへの影響力が自身の仕事に衝撃を与えたと感じた事はありますか? ブログやツイッターはおやりになりますか?
インターネットは新しい生き方だと思います。すごく速くてイージー。それでも私は未だに雑誌を買って、良い紙の質感を感じて、ときどきひとりきりコーヒーショップのなかで時間をとり、イメージを膨らませています。でもインターネットは確かに私の仕事を助けてくれますね。私はツイッターを使いませんが、もしもっと時間があったなら喜んで自分のブログを作りたいと思っています。
-将来、メンズウェアがすべて快適性とテクノロジーに関するものになるのでしょうか? それともトラッドはいつまでも強く生き残っているのでしょうか?
他の人たちやシステムが将来どうあるのか、全くもってわかりませんが、私がよりトラディショナルな道を行くことは確実です。旅と同じく、他の文化を再発見、勉強するんです。