アカデミー賞にもノミネート! 謎の覆面グラフィティアーティスト、バンクシーの初監督作品が2011年4月より遂に日本でも公開されます。

by Mastered編集部

pitch2010年1月、サンダンス映画祭にて初公開されて以来、瞬く間に世界中のカルチャー好きの間で話題となり、遂には先日発表されたばかりの第83回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にもノミネートされた、謎の覆面グラフィティアーティスト、バンクシー(BANKSY)による初監督作品「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ(原題:Exit Through The Gift Shop)」。これまでにもたびたび公開を熱望する声が挙がっていた同作品が、2011年4月より日本でも上映されることとなりました。

まずはご存知でない方のため、このバンクシーとはいかなる人物なのかという点について、少々ご説明を。
2000年ごろから、イギリスを拠点に活動を開始したバンクシーは壁やコンクリートをキャンバスに、華麗なグラフィックを描く“ストリート・アート”と呼ばれるジャンルの頂点に君臨するアーティスト。誰もその素顔を見たことはありませんが、大英博物館に無断で作品を展示したり、パリス・ヒルトン(Paris Hilton)のデビューアルバムの偽物を勝手に店頭に陳列するといったゲリラ的手法と、現代社会を風刺したクールな作風で世界中の人々を日夜熱狂させており、コレクターの間では100万ドル(約8210万円)以上の値でその作品が取引されています。
また、彼はただ展示方法が過激というだけではなく、数年前には警備隊から警報の発砲を受けながらも、イスラエルとパレスチナを分離する壁に平和への願いを込めた9枚の壁画を残すなど、社会的に大きな意味を持った作品も多数製作。2009年夏に行われた大規模な個展でも、のべ30万人もの来場を記録したという、言わば現代アート界における“ヒーロー”なんです。

そして、そんな彼が初めて監督を務めた「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」は、フランス人映像作家ティエリー・グエッタ(Thierry Guetta)が製作中だったドキュメンタリーの取材を受けたバンクシーが、「ティエリーに映像の才能が無いから」との理由で強引にカメラを奪い、逆に自らがティエリーのドキュメンタリーを製作すると申し出たことに発端をなす、なんともバンクシーらしい最高にユニークかつシニカルな1本。ここから先の展開は劇場でのお楽しみ…ということで割愛させて頂きますが、期待して間違いは無さそうです。

なお、気になる上映日程は2011年4月より東京都写真美術館、シネマライズ他、全国映画館にて順次公開予定となっており、詳しい日程等は現在のところ未定。ひとまずは続報を楽しみに待つこととしましょう。

『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』
2011年4月東京都写真美術館、シネマライズ他全国順次公開

監督:バンクシー
出演:ティエリー・グエッタ、スペース・インベーダー、シェパード・フェリー、バンクシー、ほか

ナレーション:リス・エヴァンス/音楽:ロニ・サイズ
提供:パルコ  配給:パルコ/アップリンク

・映画公式サイト http://www.uplink.co.jp/exitthrough/

・映画公式twitter http://twitter.com/BANKSY_movie