ビートニクな旅行ガイド!? 再評価の機運高まる“ビート・ジェネレーション”を紐解く書籍「アレン・ギンズバーグと旅するサンフランシスコ」に注目です。

by Mastered編集部

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『アレン・ギンズバーグと旅するサンフランシスコ
?カフェとビートとロックとジャズの聖地巡礼ガイド』
ビル・モーガン 著
今井栄一 訳
2,310円
(P-Vine Books)

20世紀半ばにアメリカ文学界で活躍したジャック・ケルアック(Jack Kerouac)、ウィリアム・バロウズ(William Burroughs)らに代表されるグループと、その活動の総称を表した“ビート・ジェネレーション”という言葉をご存知でしょうか? かつて、ヒッピー文化と密接にリンクし、その後のカルチャーに多大な影響を与えたこのビート・ジェネレーションが今、再び熱い注目を集めています。


再評価の引き金となったのは、本年サンダンス映画祭のオープニング作品として披露された伝記映画「HOWL」。前述の2名と共に“ビート・ジェネレーション”を象徴する詩人、アレン・ギンスバーグ(Allen Ginsberg)をフィーチャーしたこちらの映画は各方面から絶賛され、その影響は世界中へ波及しました。
そのギンスバーグの足取りとともに、ビートの聖地・サンフランシスコをガイドするユニークな書籍が、本日ご紹介する「アレン・ギンズバーグと旅するサンフランシスコ?カフェとビートとロックとジャズの聖地巡礼ガイド」です。

ビートの老舗シティ・ライツ・ブックスを起点にスタートする本書では、ギンスバーグが自身の代表作「吠える」を初めて朗読した伝説の「シックス・ギャラリー」、詩とジャズの中心となったノースビーチのアンダーグラウンド・クラブ「ザ・セラー」、アメリカを代表するデパート「メイシーズ」といったメジャーどころから、ケルアックが定宿にしていたホテルや、ロバート・ダンカン(Robert Duncan)が暮らしていたアパートなど、プライベートなスポットまでを当時の貴重な写真とともに幅広くナビゲート。ビートの歴史を紐解くと同時に、60年代の西海岸カルチャー全般の新しい教科書としても楽しむことが出来る内容となっています。また、日本語版だけに付属する、現代カルチャーとの関係性や豆知識が満載のオリジナル訳注も要チェックの仕上がりです。

ドアーズ(The Doors)のジム・モリソン(Jim Morrison)や、ボブ・ディラン(Bob Dylan)をも虜にしたビートの波を今一度、じっくりと感じ取ってみてはいかがでしょうか。

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