『対談:ILL-BOSSTINO × DJ NORI』- 孤高のリリシストと日本ダンスミュージック界の至宝による、ジャンルを超えた異色対談が実現! (後編)

by Mastered編集部

topTHA BLUE HERBの3年半にわたる“PHASE 3”を締めくくる2枚組ライヴ/ドキュメンタリーDVD『PHASE 3.9』とILL-BOSSTINOがセレクトしたコンピレーション・アルバム『INSPIRATIONS』にまつわるDJ NORIとの異色対談。2人を結びつけるダンス・ミュージックとホームタウンである北海道について語られた前半を経て、後編の今回は、いよいよ作品にまつわる話からどこまでも続いてゆく音楽人生について、深く熱く切り込んでいきます。

→前編はこちらから

インタビュー・文:小野田雄
協力:Time Out Cafe & Diner

デジタル時代では、DJは楽が出来るのかもしれないけど、シェフが簡単なインスタント料理を作る、みたいなことになってしまう(DJ NORI)

— そういうフロアの体験を重ねながら、自分でもレコードを買って掘り下げていって、BOSSさんはその一つの形といえるコンピレーション・アルバム『INSPIRATIONS』を3月にリリースされますよね。

BOSS:そうですね。まぁ、僕はライヴハウスでずっと音楽を聴いてきた人間ではなく、やっぱりクラブ・ミュージックだったり、それをどう聴かせるかっていうDJに影響を受けてきたし、ダンス・フロアで書きためた曲のアイディアとかリリックは、自分のなかですごい量を占めているので、そういう時に聴いていた曲だったり、その時のフィーリングに近い曲を選ばせてもらったというか。

— フロアで遊んでいる時にリリックが沸いてくるんですね。

BOSS:そうですね。僕はいつもプレシャスで余ったフライヤーとボールペンをもらって、帰る頃までにはびっしり書き留めて、家に帰ったら、次の日にそれを曲にしていくのが自分のスタイルの一つなんですよ。だから、その時に聴いた曲は自分のリリックに直結してるというか。

DJ NORI:1曲目から最後まで楽しませてもらいましたよ。なかには僕が知らなかった曲もあって、驚きがあったし、BOSSがセレクトした曲に込められた気持ちも伝わってきたというか。70年代の曲もあれば、80年代の曲、90年代の曲、最後は日本の曲、SIONのメッセージ・ソングも入っているし。

BOSS:でも、ホントね、いい音楽は沢山ありますからね。だから、DJが無数にあるいいレコードのなかから一箱に絞って持ってきて、さらに全てをかけるわけじゃなく、そこから選ぶわけじゃないですか。同じ日本語の曲にしてもいい音楽は沢山あるし。

DJ NORI:ジャンルじゃないよね。

BOSS:そうですよね。

— 時代でも国でもないっていう。

DJ NORI:そう、2011年になって、そういうことがはっきりしてきてるんじゃないかな。もちろん、新しく出てきてる音楽もいいものはいいし、そうやって曲をチョイスを出来るところが楽しいんですよね。


「Herbest Moon」やCalmとの「JAPANESE SYNCHRO SYSTEM」での活動でも知られるとおり、ILL-BOSSTINOのダンスミュージックに対する造詣の深さは相当なもの。

BOSS:この2、3年が僕の中では音楽の分かれ道であるように感じていて、CDも数が少なくなっているし、新しい人たちはレコードもほとんど出さなくなってしまった。で、全部配信になっていくわけじゃないですか。そういう大きな流れに関しては、僕は全くどうでもいいんですけど、現実として今の19、20歳くらいの子でレコードを買ってる子は昔と比べるとホントに少なくなってしまった。だからといって、音楽が嫌いなわけじゃなく、好きなはずだし、むしろ、昔よりも音楽が簡単に手に入るから、iPodに入ってる曲は僕が高校生の時に聴いていた数よりもきっと多いはずだし、知ってると思うんですよ。

— そうですね。現代は音楽が身近になった側面は確かにあると思います。

BOSS:でも、そういう世界に対して、俺は共感することはない。それが何でかというと、90年代にぽろっと出て、それっきりの12インチは配信で出ないんですよ。そこまでフォロー出来てないんですよ、配信では。あと、ある12インチのB面2曲目にしか入ってないようなミックス。クラブのなかでは実はその曲が最高なのに、そこに気付いてないんです。ホントはそういうところまでいかないと、辿り着けない深みや高みが音楽にはあって、だから俺はレコードを買うんですよ。あと、実際、レコードの音の方が俺は好きだから、レコードを買うんですけど、そういう喜びや探求する楽しさを、僕が出すコンピで知って欲しいんですよ。まして、僕がそういうことをやれば、僕らの音楽しか聴かない人たちも「もしかしたら、ダンス・ミュージックの世界に何かあるのかもしれない」って思うかもしれないし。

— この『INSPIRATIONS』は、そういうダンス・ミュージックの入口としての意味合いも大きいということですよね。

BOSS:新譜を扱うレコード屋がなくなっていっても、ディスク・ユニオンにいけば、そういう曲が沢山埋まってるわけだし、探求する楽しさを知れば、みんな、もっと楽しく遊べるのになって思うんですよ。それに探求しながら本物のDJを聴けば、本物のDJの頭のなかにつまってるヴァリエーションのスゴさにヤラれるはずだし、実は「DJがスゴいのは、そこじゃねえの?」って思うし。まぁ、そうはいっても、レコードはどんどんなくなっていくんだろうけど、そのまま消えていくにはもったいないアンダーグラウンドなダンス・ミュージックは沢山あるから、そこは時代に逆行したとしても、そういう音楽を鳴らしてみたかった。

— NORIさんの最新ミックスCD『20 YEARS OF STRICTLY RHYTHM』にしても、デジタルな時代にあってNORIさんがスクラッチ・ノイズも含めてこだわるアナログのグルーヴは逆に先鋭的に聞こえましたし。


DJ NORIの最新ミックスCD
『20 YEARS OF STRICTLY RHYTHM』。
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DJ NORI:あのミックスCDはSTRICTLY RHYTHMっていうレーベルくくりの作品だったので、膨大な曲リストのなかから選んでもよかったんですけど、自分が今までかけてきた曲だけで敢えて作ったものなんですね。
やっぱり、アナログの良さっていうのは、そのアーティストの色だと思うし、その色を伝えること、その順番を決めて曲をセレクトして、ミックスすることが僕たちの役目だと思って、ずっとDJを続けてきてるから、そこだけはこだわりたいなって思いはありますよね。まぁ、デジタル時代のDJは荷物も少なくなって、楽が出来るのかもしれないけど、そこに行っちゃったら、シェフが簡単なインスタント料理を作る、みたいなことになってしまうわけでしょ。まぁ、家ではね、どんなソースで音楽を聴いてもかまわないんだけど、クラブのリアルな場面では、そういうことをやっていきたいと思っているので。
まして、プレシャスホールを含め、お店がどんどんレベルを上げてきているので、それに応える俺たちがCDやPCだったりするのは、ちょっと違うかなって思う部分もあったりするし、そういう意味ではお店やお客さんと一緒にアガっていきたいんですよね。

— 2009年5月2日リキッドルームにて行われた「-THA BLUE HERB 演武10周年ライブ-」でBOSSさんは「今回のライブは10周年、ゆらゆら帝国は結成20周年、DJ NORIは30周年、そのまだまだ先をデビッド・マンキューソが行ってる」ということをMCで語っていましたが、長く音楽を続ける先達から受けるインスピレーションとは?

BOSS:純粋に長く音楽を続けるっていうのは大変ですわ。うん、そう思いますね。健康を保つことだって大変だし、それだけの期間、スケジュールを入れ続けることも大変だと思うし、音楽をやりながら生活していくのも大変なうえに、どんどんどんどん新しい人たちが出てくるわけじゃないですか。そんななか、新しい人たちとの違いを提示し続けていくのも大変だし、デヴィッドさんくらいまでいくと、僕は何も言えないですけど、自分が今のNORIさんくらいの歳になった時、何を言ってるのかなって同時にワクワクもするけれども、その道のりの気が遠くなるような遠さは考えたらきりがないですよね。だから、質問に答えるなら、インスピレーションってものよりも、もっと遠いもの。そこでプレイされる音楽は自分にとっての発想にはなるけれど、プレイしている現在の姿から何を受けるかっていうと、ただ、ひたすら踊るしかないですよ。あとは「NORIさん、何か飲みますか?」とか、そういうことしか出来ないっていうか(笑)、だから、彼らの生き様はインスピレーション以前の問題ですね。

— 一方で、ザ・ブルーハーブがこの3年半で47都道府県を回って行った179箇所のライヴを総括するライヴDVD『PHASE 3.9』をリリースされるわけですが、これもまた誰も真似出来ない継続の形ですよね。

DJ NORI:ザ・ブルーハーブのライヴはここ何年も観させてもらっているんですけど、色んな旅をしながらライヴをやってきた経験の蓄積や、ライヴごとの空気の違い、そのなかで一つのスタイルを貫いてやってる姿はホントにリスペクトですよ。

BOSS:NORIさんとは去年新潟のプラハで一緒になったんですよね。

DJ NORI:あの時は熱かったね。

BOSS:あれは去年一番熱いライヴでしたね。で、ライヴが終わって、NORIさんのDJだったんですけど、「1曲目に何をかけるのかな?」って思ったら、ルー・リードの「Walk On The Wild Side」のカヴァーだったんですよ。それで俺はもうバッチリでしたね(笑)。DJって、そういうものがある。1曲で決定付けてしまうDJっているわけなんです。僕がNORIさんの前にやってた1時間40分くらいの楽しくも地獄のように苦しかった時間を1曲で救ってくれたというか、まぁ、それは俺に限らず、そこにいたダンサー全てなんですけど、あの時のことはすごく印象に残ってますね。

— NORIさんはNORIさんで、「このライヴが終わった後の1曲目に何をかけようか」って考えていたわけですよね。


DJ歴30年を超えた現在も、精力的に全国各地でフロアをロックし続けるDJ NORI。

DJ NORI:そこが大変でもあり、楽しくもあり。「よし!」っていう気持ちにもなるし、DVDを観ながら、その時の瞬間を思い出したり、伝わってくるものがありましたよね。ツアー初日のシーンで、BOSSが電車で北見に向かう空が「ああ、これは北海道の空だな!」って思ったしね(笑)。

— DVDに収録されているライヴでは「争ってるやつは放っておけ。今日はパーティだ。俺たちは争うために来てるんじゃねぇ。人と人を繋げるために来ているんだ」ってことをおっしゃってましたが、ビートと言葉で殴りつけるような初期のライヴから、ダンス・ミュージックのパーティ感に近い一体感を高めていく現在の表現へと、ザ・ブルーハーブは変化したように思います。

BOSS:そうですね。僕が目指しているヴィジョンっていうのは、ダンス・フロアで感じた時のヴィジョンときっと同じだと思いますね。そこにどう向かっていくのか。ラップとDJでは全く違うんですけど……音楽に接している人が目指すのはみんなそこですよね。
ロック・バンドを観に行く人だって、行きたい場所はきっと同じだと思うし。

DJ NORI:そうだよね、みんな共通するよね。

BOSS:他のバンドを観ていても、俺たちと同じところへ行きたいんだなってことを感じることもあるし、そう思うDJも沢山いる。だから、音楽家が目指すヴィジョンはきっと同じですね。

— ただ、ザ・ブルーハーブの場合、そのヴィジョンは活動を続けるなかで、ライヴを続けるなかで、どんどん明確になりましたよね?

BOSS:確かにね。俺ら、札幌からいきなり出てきた時は、正直言えば、そこまで思ってなかった。はっきり言ってしまえば、「自分たちのヒップホップを上から提示する」っていうだけの世界。だから、お客さんに対しても「お前らにヒップホップを教えてやるよ」とか言ってたんだけど、時間が経って、僕らのショウに多くのお客さんがお金を払って観に来てくれる時代になった時、その人に「お前ら」って言ったり、みんなそれぞれ大変なのに、3,500円とかお金を払って、並んで観に来てくれる人たちに向かって、上からものを言うようなことばかりをやってたら、人として、音楽の道として、それはダサいっしょ。そこはちゃんと敬意を見せないと、このパーティは続いていかないっしょって思ったんですよ。
それはNORIさんとかYAKKOさん、SEIJIさんのDJにも通じるんだけど、パーティが終わった後、僕らが「今日はありがとうございます」って言う時に、DJの方からも「今日は聴いてくれてありがとね」って言われるフィーリングに近いというか。そこはちゃんと筋を通さないとダメだって思えるようになっていった。
ただ、だからといって、お客には媚びないよ。もちろん、ピエロじゃねえから、出来ることは限られているし、179回のライヴを通じて、上手くバランスを取れる道、媚びないけど、何かを押しつけるような真似はしないっていう絶妙な場所を見つけることが出来た。僕らのライヴはそういうパーティの輪なんですよね。

DJ NORI:何度も話してるけど、DJにおいても、気持ちのキャッチボールじゃないけど、そういうギヴ・アンド・テイクが出来る時と一方通行でアゲてあげないといけない時間帯があったりとか、色んな場面があるんですけど、その場によって、今まで自分が聴いてきて染みこんでる曲をかけ続けることは基本として変わらないんですよね。そこではお客さんの人数も関係なくて。もちろん、多ければ多いほど楽しいのかもしれないけど、少なくともキャッチボールという意味では同じというか、少なければ、逆に近くなれたりもするし。
僕は青山のLOOPってクラブで毎週水曜日に「SMOKER」ってパーティをやっていて、今年で15年目になるんですけど、お客さんが少ない日もあれば、なにかのタイミングでいっぱい来てくれる時もあったり、毎週違うんですけど、その違いが楽しいからこそ、ずっと続けていけてるのかなって。もちろん、そのなかでパーティをよくしようと努力もしているんですけど、お客さんが多かろうが少なかろうが、僕のプレイは変わりませんよ。

— 「SMOKER」といえば、NORIさんは2009年10月24日にLOOPでキャリア30周年を記念して30時間のDJを行いましたよね。

BOSS:伝説の!(笑)


NYの人気ラジオ番組「BEATS IN SPACE」では、2009年10月24日に青山のクラブLOOPでキャリア30周年を記念して行われたDJ NORIの30時間プレイの一部がオンエアされた。
http://www.beatsinspace.net/playlists/494

DJ NORI:皆さんに感謝してますよ、30時間付き合ってもらって。あの30時間はいい体験でしたね。そこで色んな音楽をかけたし、アンプも30時間でどんどんあったまっていくから、どんどん音も変化していって、30時間に近くなってきたら、「LOOPって、ここまでイケるんだ!」みたいな空気になっちゃって。長くやってきて、初めての体験だったんですよ。そういう意味で音楽ってスゴいなって改めて思いましたよ。

BOSS:NORIさんのパーティはアンダーグラウンドですよね。僕が東京に仕事で来て、水曜日は「SMOKER」に行くんですけど、昼間と夜での青山の景色の違い、そして、階段を下りていった時のあのアンダーグラウンド感というか。プレシャスのフロアと「SMOKER」のフロアは近いものがありますよね。

— 31年のキャリアにおいては、ディスコの復権や、ここ最近でもヨーロッパを中心に90年代初期のハウスがアップデートされたりといった音楽シーンにおけるリヴァイヴァルは何度か起きていますが、そういった現象をNORIさんはどう思われますか?

DJ NORI:80年代中期に出てきたハウスとか、未だにクオリティとしてはすごいレベルが高いし、90年代はメジャーがダンス・ミュージックを出し始めて、今のレベルとはまた違う段階のレベル、今も聴けるものだったり、音質も良かったりするから、そういう部分で見直しがあるんだろうし、そういうものにインスパイアされて今出ている音楽もツボに入ったら、そういう曲はかけるし。そうやって音楽にハマってたら、気付いたら30年経っていたっていう感じかな。30時間だろうが、12時間だろうが、音楽を聴いているとあっという間じゃないですか。そういうマジックのなかに身を置いているから、これだけ早く時間が過ぎていったんだなって。
まぁ、それは自分一人では出来ないことだし、周りの人たちだったり、お客さんだったり、みんなが一緒になってるから、こうやっていい時間が過ごせてるんだなって感謝もしてるしね。そういう意味で、今の若い子たちにもいい感じで音楽にハマって欲しいし、いい部分をもっともっと知って欲しいし、真剣に向き合ったら、いくらでも掘り下げていけると思うんですよ。

— DVDのなかで「34歳から、37、8くらいまでがザ・ブルーハーブにとってのPHASE 3だ」とおっしゃってましたが、周りの友達が結婚したり、自分が歳を取ったり、環境が変化していくなかで、音楽を続けることに関してBOSSさんが思うことは?

BOSS:そう。環境は変わっていくし、自分も変わっていくし。あのね、僕がYAKKOさんのDJを聴いてハマった時、そのフロアには僕と僕の彼女、あと3人くらいしかいなかったんですけど、その時に思ったのは「俺が来るまでやっててくれてよかった」ってことだったんですよ。毎月やってるYAKKOさんのパーティは、お客さんが沢山いる時もあれば、少ない時もある。そこでダンサーは外にも出られるし、ドリンク・カウンターにも行けるのに対して、DJはずっとブースにいるんです。それが30年間ですよ。その間、何があろうと、ずっと曲をかけ続けているDJの孤独は想像を絶するものがあると思うんですよ。それに対して、ラッパーは自分の環境の変化を気ままに曲にして出すだけだし、能動的にお客さんに提案出来る立場にいるわけだから、DJとは孤独の度合いが全然違うんですよ。そういう意味でDJから励まされる部分は大いにあるし、そういうDJにかけてもらえるような音楽をずっと作り続けていきたいと思いますよ。

— 今、音楽業界は不況だと言われています。そういう浮き沈みはどんな世界でもあるとは思いますが、歳を重ねながら、それぞれの立場でお二人が音楽を続けていく原動力について、最後におうかがいしたいのですが。

BOSS:NORIさんやYAKKOさんやSEIJIさんを見ながら思う言葉なんだけど、いや、まだ全然青春ですよ。そう思いますね。その3人に限らず、札幌の先輩もみんな青春ですよ。いまだにデヴィッドさんが何の曲をかけているのか、みんなで議論していたりして、今、NORIさんが「気付けば30年」ってことを言ってましたけど、ホントに突き詰めようがないくらい広い世界に足を踏み入れてしまってるから、ここまで来たのに、いまさら戻るにも戻れないし、かつ、その先には更なる楽しみがあるわけだし。だから、それほど悲壮感はなく、青春まっただ中だと自分は思っていますけどね。
相変わらず、誰かの新譜が出るって聞けば、ワクワクするし、なんとなく入った知らないレコード屋で買った見たこともないレコードが自分をハッピーにしてくれるし、歌詞のある音楽から勇気を与えられたり、DJプレイから色んなやる気をもらえるから、むしろ、みんなもこっちに来た方がいいよ、仕事は辛いかもしれないけど、人生豊かになるよって。ていうか、本来、クラブってそういうものじゃん。週末遊んで、月曜日、仕事に戻っていくっていう。そういうものとして、昔からあるものだし、それ以外のなにものでもないかもしれないじゃないですか。ただ、そこでは出会いもあるし、みんなで聴いたら、もっと楽しいよ、みたいなさ。僕はそう思っていますけどね。

DJ NORI:壁にぶち当たることは何度となくあるし、それは言葉では上手く言い表せないですけど、でも、エネルギーをお客さんにもらったり、色んな友達にもらったりしながら、こうやって音楽を続けているというか。まぁ、みんな一緒だと思うけど、そういうシンプルなことですよね。自分は音楽が好きだし、ここまで経験したことをちゃんと伝えたいとも思うし、もちろん、僕よりも先輩たちがまだまだいて、その人たちもやり続けているし、デヴィッドなんか、そのさらに上ですからね。壁にぶち当たっては、そういう人たちからエネルギーをもらっては進んでいくっていう、その繰り返しなんですよね。

THA BLUE HERB『PHASE 3.9(DVD)』

2011年2月16日発売予定

TBHR-DVD-004 / 4,500円
(THA BLUE HERB RECORDINGS)

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『INSPIRATIONS COMPILED BY ILL-BOSSTINO from THA BLUE HERB』

2011年3月2日発売予定

OTCD-2210 / 2,500円
(ULTRA-VYBE, INC.)

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BONUS BEATS & PIECES

「一歩一歩未来に向かってすすんでいくだけ」そう語り、47都道府県179箇所のライヴを駆け抜けていったザ・ブルーハーブの”PHASE 3″を総括するDVD『PHASE 3.9』予告編。