特集:What's about Red Wing 〜 キング・オブ・ブーツの魅力〜

by Mastered編集部

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ポストマンシューズの流行やアイリッシュセッターの復権とともに、再び火がついたかのように市場をにぎわせているシューズブランド『レッド・ウィング(RED WING)』。”キング・オブ・ブーツ”と称され、100年以上に渡ってワークブーツを世に送りだしてきたこのブランドが持つ魅力とはいったい何なのでしょうか。

Clusterでは、その魅力に迫るべく、数多くの実力派ブランドを取り扱う原宿の名セレクトショップにして、デッドストックを中心としたレッド・ウィングの品揃えは業界随一との声も高い「メイド イン ザ ワールド(MADE IN THE WORLD)」への取材を決行!同店のショップマネージャーを務める進藤 正慎氏にお話を伺ってきました。

写真:大橋 伸也

「アイリッシュセッターですね。それがきっかけでワークブーツの世界入ってしまいました」

― まず、メイド イン ザ ワールドがここまでレッド・ウィングを押し出すに至った経緯をお教えいただけますでしょうか。

進藤:ウチはオリジナルやドメスティックブランドを中心に、いわゆるアメカジ的なウェア類をメインに取り扱っているんですが、そういった服に合わせる靴、ということを考えたとき、やっぱりレッド・ウィングなんじゃないかな、と。買い付け自体は3年ほど前からやっていたのですが、徐々に徐々に増やしていった感じですね。

― 確かに、アメカジだけでなく、どんなスタイルにも合わせやすいというのは大きな魅力ですよね。現在仕入れているのは、デッドストック品がほとんどですか?


ストアマネージャー進藤氏

進藤:そうですね。やっぱり現行品と比べると、革質などが全然違いますから。ただ、いかんせん古いモノなので、見つけるのは段々難しくなってきています。この前の買い付けでは、偶然、結構な数を見つけることが出来たんですが、全米中探し回ってもほとんど成果無し、なんてこともありますからね。

—しかも箱付きのものが多いですよね。これは箱付きのモノをメインに探しているのですか?

進藤:いや、そういうわけではなく、探してきたらたまたま箱付きのモノが多かったというだけですね。なかには箱付きではないモノももちろんあります。

—ユーズドのシューズは取り扱わないのですか?

進藤:少量ですが、取り扱っていますよ。でも、ほとんどがデッドストックですね。デッドストック、良いですよ。ここからスタートというか、自分で育てていくことができますし。

― その「育てていく」過程のショートカットといいますか、ヴィンテージデニムのタテ落ちのように、はじめからある程度味の出た状態のものが欲しいというお客さんもいたりしませんか?

進藤:確かにそういう方もいらっしゃるでしょうが、デッドストックの状態から自分でケアして育てていった方が、結果的に愛着も湧いていいと思いますよ。ショップではミンクオイルをはじめ、補修用のソールなどケア用品も取り扱っていますので、是非ご自分で履き込んでいってみてください。

― ソールまでストックしているというのは凄いですね。


参考商品の71年製エンジニアブーツを
手に取り語る進藤氏。

進藤:大事にケアして、長く付き合っていただきたいという思いから、そういったものも取りそろえています。

― なるほど。ちなみに、「これはちょっとすごいぞ」というショップ自慢の一足はありますか?

進藤:これですね。売り物ではないのですが…(と、参考商品の71年製エンジニアブーツを手に取る)。
たまたま、とある靴屋さんの倉庫にいれてもらえるきっかけがあったんですが、そのなかにレッド・ウィングともなんとも書いていない茶箱があったんです。どうにも気になって中を見てみたら、コレが出てきたんです。興奮しましたね。これがデッドストックで見つかることなんでもうないですから。この状態でのはまず見つからないですね。

― 進藤さんご自身はどんなレッド・ウィングのシューズを愛用されているのですか?

進藤:ポストマンシューズのチャッカタイプとオックスフォード、それから黒のエンジニアブーツに708というガラスレザーのブーツ…あとは899。結構持っていますね。実際に買い付けにいったり、店に入ってきたりすると、そうしても物欲が(笑)。

― 進藤さんが一番はじめに買われたレッド・ウィングは何でしたか?

進藤:やっぱりアイリッシュセッターですね。それがきっかけでワークブーツの世界に入り混んでしまいました(笑)。追えば追うほど全然知らないモデルが出てきたりと、気がつけばすっかりハマってしまいました。

― メイド イン ザ ワールドとして特に推しているモデルなどはありますか?

進藤:特別推しているというわけではないのですが、やっぱり”RW214(次のページにも登場する8インチのモックトゥブーツ)”はあまり他所で見かけないですね。

― 現在店頭にはどれぐらいの年代のものが多いのでしょうか?

進藤:結構古いもの、ごく稀に40年代から80年代のものが見つかる時もあるにはあるのですが、メインは90年代以降のものですね。80年代以前のものは、ほとんど絶滅してしまってます。
ただ、エンジニアブーツひとつとっても、”PT91″(編集注:スチールトゥの規格。91年に定まった規格に適合したモデルということ。おおよそ90年代のものを指す)は全然見かけなかったりと、「この年代のものがよく出てくる」ということは一概に言えないですね。

― そんななかでもとくに動きの良いモデルはありますか?


レッド・ウィングのポストマンシューズ
25,200円〜
(メイド イン ザ ワールド)

進藤:やっぱり今はワークブーツを探されている方が多いので、エンジニア、アイリッシュセッター、ポストマンシューズとまんべんなく売れていますが、エンジニアに関しては店頭に出したらすぐ売れてしまう、というぐらいズバ抜けた人気です。
入荷次第、ホームページなどでアナウンスしているので、探されている方はそちらもチェックしてみてください。

― 近年、レッド・ウィング再評価の機運は高まるばかりに見えるのですが、実際に店頭という現場からはどう見えるのでしょうか?

進藤:他のブランドにも言えますが、レッド・ウィングにも長い歴史があって、そういった部分を知れば知るほど惹かれるものがありますよね。90年代以来の再ブームなんて言われていますが、昔から好きだという根強いファンの方もたくさんいます。
レッド・ウィングを探されているお客様も10代の方から60代の方まで、非常に幅広いです。これだけワークブーツを揃えるようになってからは、客層がすごく広がりましたね。以前、若い頃にメイド イン ザ ワールドで買い物してくださっていた方が、大人になってまた来てくださるケースもあります。ブーツを求めて。これは単純に、すごく嬉しいことですね。

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