ファレル・ウィリアムスを“Head of Imagination”に迎えたオランダのデニムブランド、[G-Star RAW]が今シーズン、ブランドの本質を探るキャンペーン「What is RAW?」を展開している。”RAW”とは主に「生」とか「原料のまま」といった意味を持つ言葉。そこで今回EYESCREAMでは、その“RAW”の持つ意味を探るべく、東京の音楽ユニット、jan and naomi(ヤンアンドナオミ)の二人にG-Star RAWのウェアを纏ってもらいながら、二人にとっての”RAW“の意味するところをたずねた。
※本特集内に掲載されている商品価格は、全て税抜価格となります。Photo:Naoto Hayasaka、Styling:Masahiro HIramatsu、Hair & Make Up : SHUTARO(vitamins)Text&Edit:Yukihisa Takei(HIGHVISION)
2012年に結成された音楽デュオ、jan and naomiの活動はマイペースだ。ヴォーカル&ギターをメインにしたjan(ヤン)とnaomi(ナオミ)によって結成され、2014年に7インチのファーストシングルを500枚限定でリリース。以降EPを2枚リリースし、毎月2つのミュージックバーでレギュラーのライブイベントを行っている。“狂気的に静かな音楽”というコンセプトのもと展開される二人の音は、音楽シーンからもじわじわと評価を集め、今年はフジロックの「ジプシー・アヴァロン」のステージに登場するなど活動の場を広げている。今回の取材も、レギュラーでイベントを行っている渋谷・富ヶ谷の「CALLAS」で行われた。
— このお店で、レギュラーでライブをやっている理由は?
naomi: ここ(CALLAS)ともう一軒、渋谷のBar Musicっていうお店でもやっていて。基本は僕らだけでやることが多いけど、時々知り合いのミュージシャンとかに出てもらったりしてる。僕らはライブをたくさんやりたくて。毎月絶対やるライブを決めておけば、少なくとも月に2本は最低でもできるし、お客さんも『今日はjan and naomiのライブあるから行こうか』って、お酒を飲みに行く感覚でライブに来れるような環境が作れると思って。
jan:そう、映画とか美術館みたいなイメージでライブをやってる感じかな。
naomi: たとえば週末になると『今日もどこかでライブやってるでしょ』って思ってSNSチェックしたら『あ、やってる』みたいな。僕らのライブが生活の一部みたいになってくれたらいいなと。
jan:場所によっても音の感じは変わってきたりするし、ニュアンスも変わってくるから、本来の音楽の、ライブ音楽の楽しみ方をして欲しい。
naomi: 特にこの店はアットホームな感じなので、僕らの家に来てもらったような感じも味わえるから。ライブの後に一緒にお酒飲んだりもできるし、そういうのが楽しくて。
jan:同じ場所だけど、毎回全く違う感じになるんだよね。外で工事しているとか、雨が降っているとか、始まる時間が1時間違うだけでも変わるし
naomi: たとえば今日のライブも告知したのは昨日だけど、お客さんというか、飲みに来た人に観てもらえればいいんですけど、数人の時もあって、そういうのを含めて面白いかな。
— じゃあ来ているお客さんとか、その日の雰囲気でセットリストも変えたり。
naomi: そうですね。一晩に何回もやる時もあったりもするし、自由にやらせてもらっているので。
— 今日二人に着てもらっているG-Star RAWが、RAWをテーマにしているんだけど、二人にとっての“RAW”って、どういうことかな?
naomi: そういう意味では、ステージと客席に隔たりがないライブの空間を僕らは意識しているかな。
jan:うん、お客さんの真横でやっている感じだしね。空間もそうだけど、自分たち自身も何もフィルターをつけずに、ありのままの、ご飯食べている延長のような感じで音楽を聴いてもらうスタンスでやっているから。そういう意味でも“RAW”を感じとってもらえたらなと思っている。この何もつけない状態も、僕らのパフォーマンスの一部分だからね。
naomi: 僕らは基本二人だけでライブができるので、ライブハウスじゃなくて飲食店とか服屋さんとか、普段ライブをしないような場所でもできる。そういう場所には十分な音響機材もなかったりするけど、そういう意味では演奏する時の音の“生さ”、“RAW”の部分も、ゼロから創り出している感覚はあるかもしれない。
jan:写真や絵を展示するにしても、額縁を付けない展示ってあるじゃないですか。それに近いかもしれない。
naomi: 時々酔いつぶれてライブできない時もあるんですけど(笑)、それも生っちゃ生な僕らので。
— 今日[G-Star RAW]を着てもらった感想は?
naomi: 二人とも同じ服をスタイリングしてもらうことは多いけど、今日は色が違うっていうのは新鮮だったな。
jan:ジースターって何か、着ると分かる。硬過ぎず柔らか過ぎずというか、『あ、これジースターだよな』って分かるんだ。それがなぜなのかうまく言えないんだけど。
“RAWは名詞ではなく、動詞なんだ”—— ファレル・ウィリアムス
G-Star RAWの2016秋冬のブランドキャンペーンで、ブランド名称の一部である「RAW」という言葉の定義や意味について掘り下げたムービーがこちら。
“jan and naomi (ヤン アンド ナオミ)
jan(GREAT3,Jan Urila Sas)とnaomiによるデュオ。2012年に結成。「狂気的に静かな音楽」というスタイルのもと、儚く切ないメロディーセンスと歌声でファンを増やし続けている。2016年6月24日には2nd EP 『Leeloo and Alexandra』を。jan and naomi レギュラーライブイベント「Rorers on the road」(渋谷Bar Music 第1金曜) 、「Upstairs」 (富ヶ谷Callas 第3or第4土曜)をオーガナイズしている。
http://janandnaomi.com