The Interview #006 J.Grant Brittain(Photographer)

by Mastered編集部

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編集部が今気になる人のインタビューを不定期で掲載していく企画“The Interview”。第6回目となる今回登場してもらうのは、30年以上に渡って数々の名立たる有名スケーターたちを撮りおろしてきたスケートフォトグラファーであり、スケート誌の編集者としても活躍してきたJ.Grant Brittain(グラント・ブリテン)だ。

去る5月24日(土)と25日(日)にかけて行なわれたGreenroom Festivalでは彼のフォトショーも開催され、長年にわたって決定的瞬間を切り取ってきた彼の写真が一同に集結したことも記憶に新しい。そんな、スケートカルチャーの衰勢の全てを見届けてきた、スケート史の生き証人とも言える彼に、彼が見てきたスケーターにまつわるエピソードや自身のクリエイションについて話をうかがった。

Photo:Naoto Hayasaka
Text&Edit:Mastered

私にとっては写真がスケートボードの一瞬の動きやフィーリング、感情、スタイルといった要素をより心地よく捉えられる最善の方法なんだと思います。

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— マーク・ゴンザレスやクリスチャン・ホソイなどの数々の有名スケーターをこれまでに長いこと見てきたかと思いますが、数々のスケーターと過ごした中で、ご自身の目にスケートカルチャーはどのように映りましたか? また、自身とスケートカルチャーとの関係性をどのようにお考えですか?

J.Grant Btittan(以下、Grant):私は1980年代というスケートボードのゴールデンエイジを目の当たりにして、その時にシーンに居られた事をとても幸運だったと思っています。70年代のブームと、そのドッグタウン時代の終焉、そしてスケートボーディングが瀕死の状態だった80年代も見てきました。そこから次世代のバーチカルライダー達、例えば(トニー)ホーク、(クリスチャン)ホソイ、(ビリー)ラフ、ゲイターや(ジェフ)フィリップスなど素晴らしい才能が次々と登場して新しい時代を迎えた瞬間も目撃しました。そして、今に続くストリートスケート文化の芽生えも(トミー)ゲレロやナタス(カウパス)(マーク)ゴンザレスらと過ごした時間の中で目の当たりにしています。この二つの異なるスケートボーディングの側面をどのように写真に捉えるかという事について考え出さないといけなかったは大変でしたね。当時は誰もスケートボードでお金を儲けてはいなかったけれど、とても楽しくてエキサイティングな日々でした。そしてこの期間に私は『Transworld Skateboarding』という雑誌の創刊に寄与し、そこで写真を発表する機会と同時にスケートボードの新しい流れを世の中に伝え、良い方向へと導く手助けが出来たと思っています。

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— あなたのスケート写真は単にトリックを撮るだけでなく、その場の風景、光、天気、そしてスケーターの自然な表情の全てが重なって、一つの作品としての魅力に溢れていると思います。あなたが写真を通して表現したいことは何ですか。写真を撮る上で重要にしているモットーを教えてください。

Grant:スケーターの撮影をするときは最初にじっくりとそのライダーを観察し、話をしながらどのトリックを撮影するかを決めます。その間に背景やどのアングルからそのトリックを撮影出来るかということも同時に考えていきます。なるべく乱雑な背景を避け、シンプルな構成の写真になるように務めていますね。雑誌をやっているからか、常に見るものを一つの図として捉えているのかなとも思います。私にとっては写真がスケートボードの一瞬の動きやフィーリング、感情、スタイルといった要素をより心地よく捉えられる最善の方法なんだと思います。皆さんが私の写真をみてスケートに行きたいと思ってもらえたら嬉しいですね。モットーは“Keep it Basic”です。

— スケートフォトグラファーとしてのあなたのキャリアは言うまでもなく有名ですが、ホームページを見たところアート写真も撮られているんですね。スケート写真とは少し趣が異なるように見えますが、撮影をする上で、スケート写真とアート写真で何か区別していることはありますか。

Grant:基本的にはアート写真もスケートの写真と同じアプローチをしています。最もシンプルでベーシックな構成になるように要素を一度分解して、そこから組み立てていくのです。風景やアブストラクトに関してはより穏やかな感覚で、ある種自分にとっての瞑想のような物でもあります。写真の歴史について勉強した事は自分独自の写真のスタイルを見つける為にとても役立ち、そのスタイルが私のスケート写真撮影にも反映されています。

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— 写真家として30年に渡って活動されていますが、今後の活動予定や挑戦したいこと、撮ってみたい写真などがあれば教えてください。

Grant:とても興味深い反面ちょっと変な感じでもあるんですが、キッズだった頃に撮影したスケーターの子供達、例えばクリス・ミラーの息子ザックとかトニー・ホークの息子ライリーなんかを撮影する機会が今はあって、今後そういう事が増えてくるのかなと思っています。後は今年もまた幾つかの写真展に参加するだろうし、Skateboard Magazine以外の雑誌にも写真を提供したり、作品を販売する予定です。大きな目標としては自分自身の作品集をきちんとした製本で60歳までに出したいと思っています。7月で59だから急がないとね。

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