[SOPHNET.×nonnative]〜琉球インディゴの“ジャパン・ブルー”を求めて〜

by Mastered編集部

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伝統を拡散するファッションの役割

唯一の生産者、それを加工できる数少ない職人。この沖縄から京都へと引かれた細いラインが示しているのは、日本の伝統技術のひとつの黄色信号だ。この琉球藍は、生産者である伊野波氏もしくは染色を手がける吉川氏を含めた職人たちがその動きを止めてしまえば、永遠に失われてしまうかもしれないモノ作りでもある。そのラインの上に、今回は我々がよく知る2つのブランドが存在している。

この琉球藍のプロダクトを手がけたSOPHNET.とnonnativeは、これまでも幾度かコラボレーションを試みている。ともにシンプルな作りの中にも行き届いたデザインと機能を求めるブランドとして知られているが、その両者が納得したものだけがこれまでもわずかに世に送り出されてきた。この”琉球インディゴ”のプロジェクトは、2012年春の「SOPH. KYOTO」のオープンに端を発してスタート。6月に発売になったグラミチの琉球藍ツイルパンツは、瞬く間に完売した。

両ブランドのこだわりを知る人々が、その魅力に惹かれて手に入れたわけだが、その作りの現場を公にしたのは今回が初である。もちろんそこには意図がある。単に手間のかかった工程を発表するだけではなく、素材の本当の魅力を伝え、自分たちが共感した技術に目が向けられるようにという両者の思いがある。そこは作り手でもある職人の吉川氏も共通している。

『こうしたことをきっかけに、若い人に興味を持ってもらって私の経験を引き渡せれば、と思っているんです。もちろん誰でもいいわけではないんです。でも本気で「やりたい」と言ってくれる人が現れれば、私は迷わず32年分の経験を100%伝えます。それを受け継いだ人たちが技術をさらに進化させてくれればと思っているんです。だから私はまだまだ忙しく仕事をしなければなりません』。

吉川氏が話すように、強い発信力のあるファッションをきっかけに琉球藍の魅力が伝われば、この伝統技術は継承できるかもしれない。ファッションの役割はまだまだ計り知れない。

SOPHNET.×nonnative CLIMBER EASY PANTS

国指定文化財に認定されている琉球藍を使用し、吉川慶一氏が染め上げたグラミチ製のコーデュロイパンツ。従来のモデルにはないストレッチ素材を用いて、日本生産にこだわったことにより、縫製力も飛躍的にアップ。

ガゼットクロッチ、ウェビングベルト、そして2001年まで使用されていた通称「旧タグ」とおなじみのディティールはきっちりおさえつつも、更なるアップデートを施した。

27,090円

SOPHNET.×nonnative DWELLER B.D. SHIRT

国指定文化財に認定されている琉球藍を使用し、吉川慶一氏が染め上げたオリジナルのボタンダウンシャツ。オーバーダイ加工を施したヘビーなオックスフォード素材に琉球藍の深みのあるブルーが良く映える1枚だ。

小ぶりな襟や、やや長めにとられた着丈、独特のシワ感など、ノンネイティブならではの特長は、もちろん本モデルにも踏襲。

24,990円

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