『エコへの取り組みとカジュアルな姿勢』野田晋作(ベイクルーズ マーケティング統括チーフディレクター)

by Mastered編集部

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遊びを真剣に出来るオトコは、間違いなく仕事も出来る。まさに、それを地でいくベイクルーズの野田氏。
予想通りみるみるうちに出世して、肩書きも増える一方。そして忙しいはずなのに、相変わらずゴルフしたりサーフィンしたり思いっきり遊んでるみたいです。あっ、もちろん仕事も。
そんな彼に最近気になってることを聞いてきました。話してるうちに気になってる物まで流転しちゃってイイ話になっちゃってますが、それも興味深いので、ぜひ一読してみてください。

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写真:平山 勝之

人としてどうあるべきか

— では定例ですが、気になってることを教えてください。

野田氏(以下敬称略):仕事と、車の修理代。

— (笑)車、調子悪いんですか?

野田:この話してなかったっけ? …<中略>… その修理代がすごい気になってます。以上でいいですか?

— 困ります(笑) もうひとつの方、仕事の話をお願いします。

野田:なんで仕事の話をしようかって言うと、もともと仕事は好きでもちろん何かあれば一生懸命やってたし。でも、やっぱりどうしても遊びが好きで、遊ぶために仕事をしてた感があった。仕事も遊び的な感覚だったんだけど。
俯瞰して物事を見てたの。でも最近、仕事の楽しさとか一生懸命さは全然変わんないんだけど、立ち位置が変わってきたというか。
30歳くらいになるとみんな思うんだろうけど。『一生こんな仕事してていいのか?』 って。

車の話もおもしろかったんですが…(笑)

車の話もおもしろかったんですが…(笑)

— はいはい。ありますよね、そういう時期。

野田:まだ思いはじめたばかりだから、なんとも言えないんだけど…
結局仕事って、お金を稼ぐことでも食べるためでも生活していくためでもなくて、修行的な要素が強いなぁって感じていて。
というのはプレイヤー軸で働いてると、クリアしていく段階ってあるじゃない。ある程度自分の思い通りになっていって、ある程度のことは出来るようになった。で、その仕事に「飽きてきたな」って頃になると、もう次のステージに上がってきてて。
その辺までは俯瞰して物事は見てたんだけど、ここ最近になってそういうことじゃないな、って。

— (笑)仕事に対する接し方が変わってきたと?

野田:オレ、あんまり自己実現とか、ベンチャー企業の社長さんなんかが言いそうなゴリゴリした感じは嫌いなんだけど…。
『どう死ぬか』みたいな考え方になってきてる(笑)
彼らの言ってるようなことに対して斜に構えて見てるから、もしかしたら同じようなことを思ってるのかもしれないけど…。
『人としてどうあるべきか』って。結局人って社会との繋がりがないと絶対生きていけない。その社会との繋がりについての最たる修行の場っていうのが仕事だな、って思って。自分の中での仕事のポジションが結構変わってきて、いろんな事柄に対するモノの見方っていうか、見る角度が変わってきた。なんなんだろう…うまく言えないんだけど。例えば今、社内でエコロジーの仕事してるんだけど。

一昔前なら、エコなんて物好きなおっちゃんとおばちゃんが神経質そうな顔してやってるっていうイメージがあって、なんか『めんどくせぇな』なんて思ってたんだけど。結構ドップリ入っていくと、要はステレオタイプだったわけよ。ある形にハメて、そういう人たちなんだろうって勝手に思い込んでた。こういう仕事やポジションに就かせてもらって、オレが勝手にそう思ってた人たちと接する機会や話す機会が増えてきて。『あっ 意外とそうじゃないのね』みたいな。

— 実際に会って話してみたら、思い描いてた像と全然違ったわけですね。

野田:同じ考え方だし、根底に流れてるのは人として同じなんだなって。向かうベクトルはひとつなんだなって、すごい思った。
そしてそれに向かわせてくれてるのが、たぶん仕事。
いろんな人との繋がりとか、いろんな要素っていうか自分を形成してくれてるんだなということをあらためて認識できて。
周りのみなさんに感謝しないとなって思うわけよ、最近オレは(笑)

稲盛和夫さんの著作「生き方―人間として一番大切なこと」

稲盛和夫さんの著作
「生き方―人間として一番大切なこと」

— ずいぶん達観してますね(笑)寺で修行でもされました?

野田:してないけど、ホントそういう気持ち。何があったってわけじゃないんだけど。
京セラの稲盛(和夫)さんが、まさにそういう人で。あの人は宗教的なところまで行っちゃってるから、賛否両論あるんだけど。
でもオレも本質はそうじゃないかなって思ってて。表面に出てくるところが違うだけであって…

中のコアの部分は一緒なんだろうなって思う。みんなが思ってることは。宗教もそうだと思うし。哲学もそうだし、禅もそうだろうし。
ただみんなが言いたいことって、ひとつのことで。それを表に出す、アウトプットするってことは、どこかでインプットもされてるわけじゃん。その一番強くインプットされた、その人のイメージされてるところからアウトプットされてるだろうから、勝手な色がついちゃってるだけで。コアは一緒だと思うんだよね。

— はいはい。結構難しいところに持って行きますねぇ。

野田:で、仕事って楽しいなぁって(笑)

— (笑)いきなり… では、ちょっと分かりやすく突っ込ませていただきます。
エコの部分についてですけど、まずはベイクルーズが購入しているグリーン電力について。

野田:日本自然エネルギーっていうところから、グリーン電力っていうのを使用している電力の10%分買ってます。みんな勘違いするんだけど、あくまでも概念としての権利に対して支払ってるわけ。ここに電力を供給してる電線からグリーン電力が10%来てるわけじゃないから。

— もちろん東京電力から電力は供給されてるけど、10%分をそこを通して払ってると。

野田:そう。で、東京電力はそこから(自然の力で発電した)電力を買ってるわけ。オレらが払ってるお金でその人たちに電力を作ってもらって、その分を東京電力が買うっていう仕組み。

— なるほど、面白いですね。

野田:面白いでしょ。そんなビジネスもあるんだ、って感じでしょ?

— 会社としてどれくらいの量を買ってるんですか?

野田:年間で、100万kwです。

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