Photo:Takeshi Hoshi | Styling:Hisataka Takezaki | Hair&Make-up:Reina(TRS) | Model:SODEEP | Text:Yuzo Takeishi | Edit:Atsushi Hasebe、Nobuyuki Shigetake
2020年で結成から25年を数えるSODEEPはシーンのなかでも別格の存在だ。メンバーのうちの3人、Subaru、Takesaburo、Ohishiは、ダンスを始めた動機について「モテたいから(笑)」と冗談交じり(半分以上本気)に話すが、今やSODEEPは単に”モテる”だけではなく、若いダンサーたちから”リスペクトされる”ポジションにいる。それは、テクニックはもちろんのこと、長きにわたって活動してきたことも大きいはずだ。そもそも、25年も活動を続けているダンスチームは、他にはないのだから。
「普通は、長く続けているといろんな刺激が入ってくるから、好きなものが変わったり、スタイルが変わったりすると思うんです。でも自分たちは、25年前に出会ったときからベースは変わらない。メンバー全員、とにかく音楽が好きで、その延長線上にダンスがあるんですけど、当時聴いていた音楽は、今聴いてもメンバー全員のテンションが上がるんですよ。たとえば”もうこの曲って古くない?”って言うヤツがいたら一緒に踊ることが難しくなるけど、SODEEPは全員感覚が同じ。それぞれのメンバーは進化しつつも、根っこの部分は保たれているから一緒に続けていられるんですよね」(Takesaburo)
そのブレない姿勢は、初代モデルが掲げた”自動巻き”、”防水”、”デイデイト表示”、”4時位置のりゅうず”、”耐久性に優れたケース&バンド”という”5”つの性能を継承しているSeiko 5 Sportsはもちろん、腕時計において精度と高いクオリティを追求し続けてきたSEIKOのアイデンティティにも通じるものだ。
「それにSODEEPは、チームに対する共通の思いがあったうえで、個々のメンバーにそれぞれブレない柱を持っていて、みんながそれを突き詰めてるからね。単純にチームだけを見て活動していると、どこかでやりたいことが違ってきたときにうまくいかなくなると思うけれど、ウチらの場合は”俺にはできないけれど、アイツのやってることも理解できる”って思える各メンバーのカッコいい柱が、戦隊ヒーローみたいに上手くハマったと思うんですよ。それって、すごくラッキーなことですよね」(Ohishi)
そんなSODEEPが25年にわたって追求しているのが、ハウスダンスというスタイルだ。単純に言ってしまえばハウスという1ジャンルに合わせて踊るものだが、ハウス自体がR&Bやラテン音楽、テクノといったさまざまな音楽を吸収してできあがった音楽であり、結果、そこに乗るダンスもさまざまな要素が取り入れられているという。
「ハウスの自由度が高いこともあるけれど、何より”いいものをいい”って言える環境にあったからこのスタイルを続けてこられたんでしょうね。流行りのスタイルを追求するダンサーもいっぱいいるんですけど、そうすると、流行が変わったときにそれに合わせていかなければいけなくなる。たとえ流行りのスタイルでも”これがいい!”って思ったから取り入れたはずなのに、流行りだけを追いかけてしまうと本当に自分のやりたいこととブレていく。だから生き残れない人が多いんじゃないかって、僕は思うんですよ」(Subaru)