Photo:Kiyotaka Hamamura
人々がデジタルな未来を見据え始めた80年代には、いま振り返ると各分野でヘンテコなハイテク・プロダクトが多数登場した。デジタル・ウォッチは特に顕著で、電卓として使えるものや、声で時間をお知らせする機能が付いたものなど、便利なようで実際はほとんど使わない機能がこれでもかと投入されたが、当時の人々はそのハイテク感に胸を躍らせた。
その時代にはスニーカーの中でも、かなり”先を行った”プロダクトが登場している。歩数計搭載のadidas(アディダス)のマイクロペーサーが有名だが、実はPUMAはそれに先んじること1年前に『PUMA RS』というシリーズを展開していて、その中にはなんとコンピュータを搭載し、通信機能によりランデータを解析可能とした『RS-Computer』というモデルも存在していた。残念ながらこのモデルは時代を先取りしすぎたせいか長年歴史に埋もれてしまったようだ。
しかし、ここに来て再びこのRSシリーズのデザインコンセプトが再評価され、PUMAから正式に復刻リリースが決定。4月12日にはドイツ・ベルリンでそのシリーズ復刻を記念したイベントが開催され、Mastered編集部は日本のメディアでは唯一その会場に潜入することができた。