あなたが知らないオレンジレンジ。

by Mastered編集部

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ORANGE RANGEのDVD『ORANGE RANGE LIVE TOUR 008~PANIC FANCY~at 武道館』

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— 自分のバンドのライブを俯瞰で見られるというのは、ある意味、すごく贅沢な気はしますけどね。

NAOTO: そうかもしれないですね。僕が楽しんでいる時はお客さんも楽しんでいるし、それで良いのかもしれないです。「こうした方が良いんじゃない?」とか思うことも特にないし……ライブは楽しいですね!

HIROKI: NAOTOはライブを目がけて曲を作ってこないので、それをどうアレンジして、ライブで見せるのかっていうのは自分の楽しみでもあります。ORANGE RANGEってライブはライブだし、音源は音源というか、それぞれが別個に存在しているんですよ。だから、それらを上手く組み合わせられた時が一番楽しいかもしれないですね。

RYO: 自分にとってはライブが一番真ん中にあるというか、ライブがあったからこそ、今までやってこれたような部分はあるのかもしれません。自分にとってライブはそういう存在。

— 皆さん、それぞれソロでも色々な活動をされていますけど、メンバー個々にソロをやり始めるとバンド本体の動きが鈍くなるってケースも多いじゃないですか? でも、このバンドの場合は常にバンドとしても動き続けているというのが面白いなと。15年バンドをやってきて、この5人でバンドをやる意味について改めて考えることはありますか?

YAMATO: 結局、ORANGE RANGEはこの5人じゃないとダメなんですよね。ソロにしても、やっぱり基盤となっているのはORANGE RANGEで。ソロ活動は、ORANGE RANGEとしての視野を一歩広げるためにやっているような感覚なんです。

RYO: 僕も同じで、あくまでORANGE RANGEあってのソロ活動というか。ある程度、自分の感覚をずっと研ぎ澄ました状態でいるためのソロって感じですかね。

ORANGE RANGEのアルバム『縁盤』

ORANGE RANGEのアルバム『縁盤』

— そうしてソロ活動で得たものをバンドに還元した結果、全体が尖り過ぎたり、急激な変化にファンが付いていけなくなるということも良くあると思うんですが、このバンドはその辺のバランスが絶妙ですよね。少し話は変わりますが、今夏リリースされた15周年記念コラボベストアルバム『縁盤』について、お話を伺えますか。

YAMATO: あまり数字とかは気にしないバンドだったんですが、10周年のお祝いをした時に、15周年では何をしようかって話をなんとなくして。3、4年ぐらい前から少しずつ動き始めた感じですかね。ベストアルバムは過去3回リリースしているので、今回はリアレンジという形に辿り着きました。レーベルを立ち上げてから『縁舞』という2マンイベントを定期的にやっているんですけど、そのイベントを活かす形で、色々なアーティストとコラボレーションすることにしたんです。

HIROKI: 今お話しした『縁舞』がスタートしたり、バンド全体としての動き方が変わって来たのがここ3、4年。15周年は結構遠いモノだと思っていたんですけど、気付いたらすぐそこでしたね(笑)。

— 楽曲単位での配信が主流になった今、ベストアルバムというフォーマット自体に価値は無くなりましたもんね。そういう音楽業界の流れを考えても、今回のコラボベストアルバムというのは良い選択だったんじゃないかなと思います。

YAMATO: 自分たちが主体となって企画して一生懸命になれた分だけ、意味はあったのかなと思いますね。仕上がりにはとても満足していますし、これだけ多くの人達とコラボレーションをするのも初めての経験でした。

— 新しいモノを柔軟に取り入れるというのが、ORANGE RANGEの大きな特徴の1つなのかなと個人的には思います。2000年代以降は、ものすごいスピードで技術的な変化があったと思いますが、時代や環境の変化については、それぞれどのように感じていますか?

RYO: 今の時代、届け方はとにかく沢山あると思うんですが、届ける相手は結局”人”なので、それを間違えなければあまり時代には左右されないんじゃないかなと。色々な届け方がある分、規模は小さくなるかもしれないんですが、自分たちがどこにいるべきなのか、どういうスタンスで音楽やファンの皆さんと向き合っていくのか、そういう事を大事にしていきたいですね。まぁ、良いタイミングで自主レーベルを始めたし、良いタイミングで15周年だし、偶然もあると思いますけど、振り返ってみると色々と良かったなと思います(笑)。

HIROKI: 音楽業界を背負うような使命感は全く無いんですけど(笑)、新しいことにトライしようという気持ちは今でも強くありますね。いちユーザーとしては全然、技術の進歩に付いていけていませんが……。でも手段が増えることは悪い事では無いし、音楽が無くなる訳でも無いですからね。

NAOTO: 僕も同じで選択肢が増えることはすごく良いことだと思いますよ。その分、個性が出しやすくなりますし。「どういう風に売っていくか」って部分もバンド毎に全然違うじゃないですか。テレビに出ない個性的なアーティストの映像もインターネットのお陰で簡単に見られるようになったし、今の流れには概ね賛成というか、良い刺激を受けてますね。

— 来年の2月25日には久々の日本武道館公演も控えていますよね。

HIROKI: ずっと今年を目がけてやってきたし、まだまだツアーも続いている中で、武道館は久しぶりだけど、あの頃には無い余裕が今はあるから。どんなライブが出来るのか、凄く楽しみです。

— 15年前と今、個人的にはどちらの方が楽しいですか?

HIROKI: 15年前か……

RYO: 楽しかった……

YOH: 楽しかったね……

一同笑

YAMATO: まぁ、楽しいの種類が違うよね。あの頃も楽しかったし、今は今の楽しさがあって。

— アイドルやヒップホップ、ダンスミュージックと比較して、バンドに勢いが無いとも言われる時代ですが、これからバンドをやろうと思っている若者に向けて、最後に何かメッセージをお願いします。

HIROKI: 全然悪い事じゃないと思うんですけどね。バンドが正義なんて訳はないし、単に自分たちはそこにゾクゾク来たってだけの話なので。誰にとっても、そういうものがあることは良いことだと思いますよ。実際、今の若いミュージシャンの子たちに「いつも聴いてました!」って言われて、「全然ジャンル違うけど!」って思うことも多いですから(笑)。好きなモノを見つけて、いかに楽しく遊べるかってところが全てなんじゃないかなと思います。

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完全生産限定盤(CD+DVD+MOOK) VIZL-1013 5,926円 + 税
通常盤(CD) VICL-64609 3,056円 + 税
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【『au presents ORANGE RANGE LIVE TOUR 016-017 〜おかげさまで15周年! 47都道府県 DE カーニバル〜』開催中!!】
セミファイナルは約8年2ヶ月ぶりの日本武道館、そしてツアーファイナルは地元・沖縄市民会館 大ホールにて大団円を迎える。
http://orangerange.com/tour016_017/