人と音を描く画家。 小澤雅志に訊く、絵画と音楽の関係性

by Keita Miki

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— 高校時代から含めて、小澤さんが影響を受けてきた作品というのは、その時代のコンテンポラリーなものから、クラシックなものまで幅広くですか?

小澤:絵でいうと、入りはバスキア(Jean-Michel Basquiat)とかウォーホル(Andy Warhol)とか、あの辺に憧れました。そこから勉強していくうちに、どの世代にもスターはいて、自分の好きな作家さんもいるんですけど、1950年代~70年代くらいに僕の好きなアーティストは多いですね、ポロック(Jackson Pollock)とか、デクーニング(Willem de Kooning)とか、いわゆる絵肌に迫力がある人が好きなんですよ。どっちかというと、絵としてガツンと来る、モノとしての存在感もある作品が好きなので、自分もそういう作品を描きたいと思っています。

— 作品の背景とかコンテクストとは関係なく、一目見て判断できるようなモノが好きだということですよね。

小澤:そうですね。「これ好き! これ嫌い!」で良いと思っていて。今は現代美術っていう言葉自体に、あまり意味がないかなと思っているんですよね。ストリートアートやグラフィティと、現代美術の距離が近づいているじゃないですか。もうどっちからも行けるっていうか。だから、その言葉自体はどうでも良いかなと思っています。

— とても分かります。特に、海外を見ていると尚更感じますよね。日本よりもアートが身近だから。

小澤:よく言われることだけど、海外に行くと本当にそう思いますね。当然というか。この前LAに行って思ったんですけど、作品の価格帯とかも向こうは日本より全然高いけど、それがバンバン売れるし。違いを感じますね、色々と。

— 小澤さんは過去にスケートブランドのL.I.F.Eにも作品提供をされていたじゃないですか、スケーターの人達って、普段からデッキのグラフィックなどを、その人なりの価値観でジャッジしていると思うんですよ。そこが、小澤さんがおっしゃられていた、作品の判断として好きか嫌いかで良いと思うというところと繋がるのかなと思いました。

小澤:僕もファッションとか、音楽とか、そういうところに身を置いて来たし、入り口としては、今みたいなアプローチの方が自分的にも居心地が良いというか。やり易いフィールドなんですよね。作品を作り始めた頃は、ギャラリーにフックアップしてもらって、そこの所属になって、みたいなことを考えていたときもあったんですけど、でも、それって本末転倒だなって思い始めて。やっぱり自分が素直でいられるやり方でやらないと、おかしくなって来るなって思って。だから、今は自分がやりたいようにノーストレスでやれているんですけど。