Photo:ko-ta shouji | Styling:Yuta Kaji | Hair&Make:Takeharu Kobayashi | Interview&Text&Edit : Keita Miki
— 『NIKE AIR FORCE 1』の”FORCE”という言葉には、”自らの原動力、エネルギーそのもの”といった意味合いがあるそうですが、kZmくんがヒップホップに興味を持ったきっかけについて教えてもらえますか。
kZm:小学校高学年でバスケットボールに興味を持って、最初は部活に入ってやってたんです。で、家の近くに代々木公園のバスケットコートがあって、ある日そこに行ってみたら、外国人がヒップホップを流しながらバスケをしてて。「わ、なんだよこれ」って感じでしたね。結構そこで”くらって”、それからヒップホップを聴くようになりました。そこから僕が元々在籍していたkiLLaってグループの奴らと知り合って、みんなでチームを作ってラップしたり、ストリートバスケの大会に出たりして。彼等とは幼い頃から一緒に育ってきて、その当時はバスケをして、その帰りに誰かの家に行ってラップして遊ぶって生活でしたね。SoundCloudから適当にインストの曲を引っ張ってきて、みんなでラップする、みたいな。なので、全てが代々木公園のバスケットコートから始まったって感じはあります。
— 遊びの延長線上にあったヒップホップやラップに本気になった理由は?
kZm:うーん、それからしばらくは遊びでやってたんですけど、僕、原宿の西山理髪店っていうバーバーでずっと髪を切ってたんですね。そこである時、DARUMAさん(DJ DARUMA)に会って。それまで面識は無かったんですけど、西山さんが気楽な感じで紹介してくれたんです。そしたらDARUMAさんも俺らのことを気に入ってくれて、「折角だから周りの友達もイケてるし、音楽やってみれば?」って知り合いの事務所の人に紹介してくれて。で、まぁ「この人たちが言うんだったらやってみるか」って思って、kiLLaとして正式に活動することになりました。それが2014年くらいの話なんで、約4年前ですね。
— その後、YENTOWNに加入する流れになりますよね。
kZm:2015年の春にJUNKMANとChakiさん(Chaki Zulu)から「YENTOWNっていうのを作るから入らない?」って声をかけられて。最初はすごい困惑しましたけどね、YENTOWNの概要が良く分からなくて(笑)。でもまぁ、とりあえずやってみるかってことでkiLLaでYENTOWNに加入しました。音楽的なノウハウに関しては、そこで色々とChakiさんに教えてもらって。そういう意味では、本気で「これで食っていこう」って意識が芽生えたのは、YENTOWNに入ってからかもしれないですね。
— kZmくん自身の音楽的なルーツはどこにあるのでしょう?
kZm:父親の車から流れてたソウルとかジャズとかっていうのが、本当の意味でのルーツなのかもしれませんね。ブラックミュージックを聴く機会は幼いから多かったように思います。それからは先ほど話したように代々木公園でヒップホップに出会って、洋楽にどっぷり。ヒップホップを基本としつつも、ロックとかメタルとか、そういったジャンルの音楽も幅広く聴くようになりました。
— 自身でラップをするようになってから音楽の趣味趣向に変化はありましたか?
kZm:雑食になったかもしれませんね。あまりジャンルは気にしないし、自分が格好良いと思うものは何でも聴くようになりました。