— それをKOJOEさんなりに追及するための、ここ数年の修行期間ということですよね? 音楽としての純度を高めるための。
KOJOE:純度は高めたいですよね。とにかくフロウを巧みに歌ったりとか、歌を歌ったりとか、Aaronのジャズの中でセッションしたりとか、そういうものを勿論背負った上で、力を抜いて作ったのが今回のアルバム。聴き易くしたかったし、自分のエゴだけじゃないものをなるべく作ろうとしたっていうのはありますね。これからもそうだと思うし、純度を高めて、難しい曲を作ることだけが音楽かって言ったら、そういう訳でもないと思う。音楽はスキルのお披露目会ではないですから。でも、純度を高めた上でシンプルにしたら、逆にすごくソウルフルに聴こえるものもあって、そういうものは素人にも玄人にも届くだろうし、両方の層を取り込めると思うんです。今回はアルバムを作っていて楽しかったですね。曲を作るのは大好きなんで、いつも楽しいんですけど、自分を追い込んで葛藤しながら作るというより、色んな人が集まってくれて楽しく作れたかなと。