『アメカジ・アイビー復権の先に』片庭秀幸(ネペンテス バイヤー・プレス)

by Mastered編集部

3 / 5
ページ

片庭さんTOP画像

片庭的足元論

エルレセロのサイドレース<br>クレープソールブーツ<br>39,900円<br>(ネペンテス 渋谷)

エルレセロのサイドレース
クレープソールブーツ
39,900円
(ネペンテス 渋谷)

— そちらのブーツは?

片庭:アルゼンチンのエル・レセロ(EL RESERO)で、これも少しウェスタン調。ペコスだったりとか、そういうのがいろいろミックスされてるんですけど。「ズバリ」という物は履けなくても、これだったら大丈夫でしょう、と。レッドウィング(Red Wing)やらチペワ(Chippewa)もイイですが、こういうところで差をつけてもらいたいです。

— 最近の足元は、どんな感じなんですか?

片庭:スニーカーが増えちゃってますね。あぁでもトリッカーズ(Trickers)も。

— トリッカーズとか、また履いてるんですか?昔はよく履いてましたが。

片庭:履いてますね。ん〜、最近履いてるのは茶系の靴が多いですかね。黒は比較的少ないです。

— 今、出勤には何を使ってるんですか? 徒歩ですか?

片庭:歩いたり、バイクだったり。今日は自転車です。

— それによって足元も変わりそうですね。

片庭:そうですね。

— では、出張のときの足元はどうしてます? 長い間変えられない場合などは?

片庭:それも法則があって、レザージャケットのときには絶対表革の靴を履かないんですよ。あんまり好きじゃないんです。
スウェードか、スニーカーですね。それは結構気をつけてます、出張以外のときでも。自分法則ですかね。

— 行くときは一足のみですか? 他に持って行ったりはするんですか?

片庭:もう一足のみです。ハワイアナス(havaianas)のビーチサンダルは部屋用に持っては行きますが。「レザージャケットのときはアレ」とか、「パンツがコレだったら、この靴」だとか。出張に持って行く服を考えるときは、かなり究極のワードローブを選ぶ感じです。3日間と3週間があまり変わらないですから。現地で洗濯もしますし。(日程の)長さで荷物の量は変わらないですね。じつは持ってる服の整理をするのが、出張のタイミングだったりするんですよ。

— それは、おもしろいですね。

片庭:それからブーツカットシリーズじゃないですけど…この辺のときはスニーカーですね。ラングラーのスタプレ(スタップレス)なんですけど、メキシコ製です。この辺は全部テキサスで買って、6本くらいありますかね。この生地、ダブルニットって呼んでるんですが…普通はホップサックって言うかな。この感じがよくて、最近よく履いてます。
それで、やっぱりこの辺のパンツにブーツを合わせるのは、本庄くん(編集部注:スタイリスト本庄克行氏)みたいにキャラクターがある人ならいいんですけど、僕にはそういう自信が無いですから。まんまになってしまうし。これにはブーツは合わせないですね、怖くて。

— スニーカーだと、どんなのを合わせることが多いんですか?

片庭:比較的ベーシックだけど、なるべく街とかで一緒にならないような。例えばオールスター型でもオリジナルの装飾性があるモノだとか、バンズ(Vans)でもナンバーナインとのコラボモノだったりだとか。なるべくそういうモノを選んでます。ジャックパーセルとかも履くんですが、基本的には合わせるアイテムによってですね。こういうパンツのときは、避けるようにしています。見た目が普通のときは特に。難しいですね…同じくコンバースのウェポンなんかをウールのパンツに合わせたりもしますし。そのときによって、気分で。

— へぇ〜、ウェポンは意外ですね。
では、最近何かスニーカーって買いましたか?

片庭:オリジナルのギリースニーカーは買いましたね。ハイカットの。それに綿ポリのパンツの組み合わせばっかりでしたね、夏場は。それが寒くなると、そのままウールのパンツにって変化していきますね。

あとコレもブーツカット。リー(Lee)のモノで生地がカツラギなんですが、一回洗ったらこんなに白っちゃけてしまって。あとこれがリーバイス(Levis)の517のカツラギですね。この辺も履き始めると、それしか履かなくなってしまう。でも、同じブーツカットでもブランドによってだいぶ違うんだなって。

— ほぅ、どの辺がですか?

片庭:リーバイスをよく穿くんですが、たまにリーを履くとすごく細く感じる。あとリーは、ヒップポケットが小さいからそれもおもしろい。でも、ラングラーが一番好きなんです。デニムの場合はラングラーのモノがほとんどですし。

— あんまりデニムを穿いてる印象がないんですが。

片庭:そうですね。割合で言うなら、少ないですね。

— あとブーツカットを穿いてるイメージも湧かないんですよね。

片庭:ブーツカットは、ホントにここ最近です。

— 何か、きっかけみたいなのがあったんですか?

片庭:きっかけはテキサスですかね。今まではスタイリストの本間良二くんとか、他のブランドの方々が穿いてるのをいろいろ見てて、親近感はあったんですけど… 手は出さなかったんです。でも、最近はコーデュロイの517とか引っ張りだして穿いてみたり。流れがウェスタンだなって思ってから、そっちに流れるようになってきてます。

— まぁ、一番手軽にウェスタンを取り入れやすいアイテムですし、ほかのアイテムよりは独特の「エグみ」みたいな感じは少ないですしね。さっきの刺しゅうのシャツに比べたら、全然着やすいですし。

片庭:この辺は、ちょっと美脚ボトムでしょ?

(一同笑)

— 僕も積み上げるほど持ってますが、最近は全然履いてないんですけど…

片庭:ほら、だって男もブームでしょ?

— まぁまぁ(笑)

片庭:それよりも、なんかブーツカットって変じゃないですか? 646ほど大胆じゃないし、よぉく見ないと(ブーツカットであるという事が)分からないですし。その辺の加減が、また良かったりもするんですが。
あと「ワイドパンツがきてる」とかって言われると、じゃあ細いパンツ穿こうかな、とか。

— 天の邪鬼ですね、相変わらず(笑)

片庭:もともと穿いてますから、ワイドパンツは。自分的には飽きてるのもありまして。
そんなところですかね、ウェスタンテイストのアイテムに関しては。

次のページは『ストリート経由のミックス感覚』です。