Photo:Shota Kikuchi 、Text&Edit:Atsushi Hasebe
「普段、僕ってカジュアルな格好をしてるじゃないですか。そこにトラディショナルなハットを被ると、引き締まるんですよ」
そう語るのは、Masteredをはじめ、ファッション雑誌でお馴染みの人気スタイリスト、竹崎久貴。猛暑真っ盛りの帽子の日だが、ここではシーズンに先駆けて、秋の装いに似合うハットを提案してもらった。
「このスタイルは、シャツもパンツも今日的なビッグサイズ。でも、帽子や靴はオーセンティック。僕もいい年齢になってきました。でも、カジュアルでストリートな服装が今も好き。だからサイズ感とかでは遊んだスタイルをします。そんなときに、帽子や靴といった小物にクラシックなアイテムを使うと、全体を上手く引き締めてくれるんです。これだけでぐっと大人なスタイリングになりますよね」
こちらのコーディネートで竹崎氏が帽子の専門店、overrideの数多くのアイテムの中から選んだのは、ライトフェルト素材の中折れハット。畳んで持ち歩けるクラッシャブル仕様だが、巻きのリボンとパイピングが付いたクラシカルな雰囲気のハットだ。
「ブリムが短めで、上に反ったオールアップタイプがカジュアルなスタイリングには良くハマりますね。個人的には、ハットを”ハズし”として使いたくないので、カラーのトーンに合わせて、色が馴染むようにコーディネートしました。キャップだったら、色を変えてあえてハズしアイテムとして使うこともあるんですが、ハットに関しては、全体的なスタイルに馴染むように使いたいですね」
もう一点、竹崎氏が選んだのはヌメ革素材のハット。なんと藍染で染めらた贅沢なアイテムだ。
「洋服にしても、気に入ったら、ずっと着続けるタイプなんです。ハットはキレイに扱えば、ずっと使えますし、良いモノはクタりにくい。だからハットは多少高くても良いモノを買いたいですね。この帽子は藍染の経年変化も楽しめそうですし、長く愛用したくなります」
最後に、帽子選びに大切だと強調するのはサイズ感。
「実は、僕、頭のサイズが大きくて、昔はハットを敬遠してたんです。でも、自分のサイズに合うモノをちゃんと選べば似合うと気付いて被るようになりましたね。ハットはサイズが大事だと思います。サイズが小さいと浮いてしまってカッコ悪い。モデルをスタイリングするときも、モデルは頭が小さい人が多いので、大きすぎてブカブカにならないように気をつけてますね。overrideのような帽子の専門店なら、ちゃんとヘッドサイズを測ってくれますし、サイズも揃っているので、そういうところで、しっかりサイズの合ったものを選んだらいいと思います」
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