対談:Face × Kazuhiro Aihara – アートの地平を切り開く冒険者たち

by Keita Miki

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加熱式たばこ専用デバイス『glo™ hyper+』より、”冒険心をブースト”をコンセプトとした今冬限定デザイン『glo™ hyper+ ウィンター・エディション』が2月7日(月)に数量限定で発売される。
世界中の様々なローカルアーティストとコラボレーションを行い、様々な形で”新たな体験”や”新しい事に挑戦する姿勢”をサポートしているglo™だが、今回はデジタルアーティストのKazuhiro Aihara(相原一博)とサーフボードビルダーのTappy(吉川拓哉)という2名の日本人アーティストを”glo™ 冒険アンバサダー”として迎え入れ、それぞれがデザインした『glo™ hyper+ ウィンター・エディション』を製作。
これを記念し、Masteredでは、人気イラストレーター・FACEとKazuhiro Aiharaによるエクスクルーシブな対談を敢行。両者がこれまでアートの世界で経験してきた冒険から、将来的に実現したい新たな挑戦に至るまで、glo™が大切にしている”冒険⼼”をテーマに話を訊いた。

Photo:Takuya Murata | Interview&Text:Shu Nissen | Edit:Keita Miki

「誰かが右に行ったらみんな右に行っちゃうみたいな。僕は左に行きたいんですよ。」(相原⼀博)

— まずは、お二人のキャリアの始まりについて教えてください。

FACE:子供の頃から授業中に落書きをしたり、ずっと絵を描いていたタイプでした。ファッションにも興味があったので、好きなアーティストの作品がTシャツになっているのを見て、いつか自分もアパレルに落とし込めるようなアートを作りたいと思ったのがスタートですかね。最初はグラフィックを作っても、世に出すタイミングがなかなかなかったのですが、Instagramが流行りだすタイミングで、友達が写真を撮って僕がイラストを描く作品が目にとまって、雑誌から依頼が来るようになりました。イラストって形ではそれが初めての仕事でしたね。だいたい7年前くらいかな。

相原:僕は若い時はアスリートになりたかったんですよ。スノーボードのプロを目指して活動してました。スノーボードのチームを組んでいて、Tシャツを作る話になったとき、出来もしないのに「おれデザインやるよ」って言ったのがきっかけ。そんな流れから、知り合いのレゲエイベントのフライヤーを作って10,000円もらえて、今でも忘れられないぐらい感動したんです。ずっとスノーボードをやっていてプロになれない挫折を経験したから、今度はプロフェッショナルだと言われるまで追求しようと決めて、学校で勉強してデザインの仕事を始めました。その後、29歳で独立して、そこから12年ぐらいかな。

FACE:もともと裏方でやっていたアーティストって、センスある人多いですよね。表には出さないんですけど、実は作品も発表してるクリエイターが僕の周りでも居て、かっこいい物作ってるんですよね。

相原:裏方だったから今でもストラテジックに考えるのが大好きで、僕の製作はフィーリングじゃないんですよね。どう売るかまで全部戦略を組んで作ってるから、それがハマったときにブーストを感じますね。だから今でも戦略的に、常に5つぐらいのプランを同時進行で種撒いて、どれが実るかなっていうのを日々楽しんでいます。

— そこからどうやってご自身のアートのスタイルを確立していったのでしょう?

相原:自分はスタートがアスリートだったので、アスリートとしての精神とか考え方をアートに落とし込んだらどうなるのかっていう実験をずっとしてるんですよ。

FACE:確かに相当ストイックなイメージがありますね。

相原:きっとアートの人って、こういうスピリットを知らないから、レアな存在になれるだろうなと。作品を生み出す時も、練習を重ねて、発表する場は試合、自分がコーチとして戦略を立て、失敗したら分析して、また試合に挑む。トップ以外は負け。アートに表彰台ってないんですけど、いわゆるNFTのデジタルアートは金額と生涯売上ランキングがはっきり出るんですよ。どうやったら上位に入れるか日々考えてる思考法はスポーツ仕込み。感覚で試合をやっちゃうと負けるんですよ。プロスポーツは、勝たなきゃ意味がないですから。

FACE:その考え方凄いですね。こういう精神を受け継いでいく若い子がいてほしいなって思います。

— 今回、相原さんがデザインした『glo™ hyper+ ウィンター・エディション』もスノーボードがインスピレーションソースだと伺いました。

相原:雪上を思うがままクリエイティブに滑るというスノーボードの楽しみをデジタルで表現しました。スラッシーなブラシストローク、雪のある自然をイメージしたカラーパレット、ピクセル化した雪の結晶の上に”SNOW”という文字が描かれています。シックな深いブルーのボディとグラフィックの相性も良くて、インパクトのある仕上がりになっているのかなと思いますね。

— FACEさんの場合は、どのように自分のスタイルが出来上がっていったのでしょうか?

FACE:ニューヨークの『9.11』に大きな影響を受けました。兄がアメリカに留学していたときで、テレビで観ていた母が大騒ぎしていたのを覚えてます。そのちょうど2年後にニューヨークのグラウンド・ゼロに行って、壊れた骨組みを十字架で残してるのを見たんです。そのときに、僕も含めて日本人って平和ボケしすぎなんじゃないかって考えるようになりました。僕がよく描く笑ってる顔は、殺されるときでさえ日本人って笑ってそうだよねって風刺なんですよ。それを知らずに僕の絵を見て可愛いって言われる構造込みで作っています。顔を反転させる作品では、少しの変化で喜びや怒りの感情は一変することだったり、そうやって人間を表現しているんです。

— 現在はどんなプロジェクトに取り組んでいますか?

相原:今はNFTですね。PAK(パク)ってアーティストがいるんですけど。この前92億で作品が売れたんですよ。それでめちゃめちゃ僕は興奮してて、トップの目指し甲斐があるなって思います。これによって、今まで大きい物に属さなきゃいけなかった人たちが個人で生きられる時代が来るのかなって。ロイヤリティが受けられるなんて考えもしなかったからね。もちろんリスクはあるし、そこは仮想通貨のこれから向かう先を自分なりに信用できるかってところですよね。

FACE:僕もNFTの話を企業さんからいただいてて。ただ、自分もどちらかというと戦略的で、石橋を限界まで叩いて渡るタイプなので、かなり様子は見ています。レコードがまだ残ってるのと同じで、アナログの魅力はなくならないものだと思うから引き続き大事にしていきたいと思ってます。僕が学校の授業で絵を描いたときに、「漫画は絵じゃないよ」って言われて、それってかなり古いよなって感覚がずっとあったんです。今ではKAWSたちが道を切り開いてくれて、アートとの距離は縮まってるのかなと。とはいえ、ずっと同じものを作っててもしょうがないので、軸は変えずに新しい挑戦をしていきたいです。

— お2人はスタイルが違うかなと思うんですけど、お互いの作品の印象はいかがですか?

相原:隣の芝は青く見えると言うか、FACEさんみたいに完成度高くキャラクタリスティックに書くっていうのは僕には絶対できないからすごいなって思います。

FACE:その点、東南アジアの人たちがいまめちゃくちゃ力つけてきてるんですよ。昔は日本の方が勝っていたと思っていたのに、気づいたら、越されてるみたいなこと多いですよね。

相原:日本ってマーケットが相当でかいんですよ。全世界を対象にしているニューヨーク、ロンドンがいて、次いで日本が世界トップ3に入るマーケットをほぼ自国中心で持ってる。だから外に目が向かないんでしょうね。でもターゲットを1億2千万人に絞ることないじゃないですか。SNSで繋がってるんだから、72億人のマーケット対象にした方が仕事が入ってくる確率も上がるし。

FACE:相原さんのグラフィックは純粋にかっこいいです。僕が同じことをやってもできないような作品で、羨ましいなと思う部分もあります。

— この記事を読んでいる若いアーティストや海外志向の人たちにどんなメッセージを伝えたいですか?

相原:ちなみに僕は英語が喋れないです。ここをみんな誤解してて、「英語を話せないと海外で通用しない」は、すり込まれた日本人だけの感覚。だって、日本人は英語の読み書き、海外の人よりできるんですよね。リスニングとスピーキングが弱いのであれば、それを使わなきゃ良いってだけの話。翻訳アプリだってあるのに、頭が堅いのがもったいないなって。

FACE:僕は英語で困ったら知り合いとかに聞いて頼ってます(笑)。全然やれないことはないですね。

相原:あとは突っ込んでいける勇気くらいじゃないですかね。誰もやってないってことに価値を見出せればいんですけど、これも国民性ですよね。誰かが右に行ったらみんな右に行っちゃうみたいな。僕は左に行きたいんですよ。

FACE:こんなに簡単に海外に発信できて、情報が入ってくるのに、なんで若い子がそれを活用して海外志向にならないのか疑問に思っちゃうぐらい。Instagramって凄いじゃないですか。僕自身、好きなカルチャーの人をフォローしまくってメールして、最初はとにかく泥臭くやってました。

相原:自分も最初からSNSに力を入れていましたね。まずアートシーンの中におれがいますよっていうアピールを先にやらないと作品は売れないって思って。クリエイターの間で最近はTwitterも盛んになっています。よりコミュニティ感が強いので、それこそ自分から積極的にアクションを起こさないと話にならない。誰にも見られてないからこそ、自ら迎えに行けってことですよね。

— 今日のお2人の話を聞いて、どんな人にもチャンスはあるというように感じました。最後に、新しい挑戦をするために何が必要だと思いますか?

相原:僕は、アイデアって移動距離に比例すると思ってます。みんな旅した方が良いんじゃないですかね。FACEさんは『9.11』の現場に行ってるじゃないですか。そうするとインスピレーションってやっぱり湧くんですよ。単純に電車で知らない土地に行くとかだけでも良い。動いたら必ず何かと出会うきっかけががあるから。それが増えてくると、挑戦したくなっちゃう気がするんですよね。同じ道を歩いて、同じ飲み屋に行くんじゃなくて、たまには違う道を歩いて、違う飲み屋に行った方がいいのになって。それが挑戦になっていくんじゃないかな。こんなご時世だからグーグルマップでいろんなところを旅して味わうことだってできるので。それだけでも全然違うと思うんですよね。

FACE:僕も同じような感じですけど、たまに若い子から「アーティストになりたいんです、イラストレーターになりたいんです」って連絡がきて、話を聞くんですけど、基本的に自分がないんですよ。いろんな人に会って、いろんな情報をインプットして、自分はこれ! っていうのが作れるように個性を強くしていくことが大事なんじゃないかなって思いますね

『glo™ hyper+ ウィンター・エディション』

2022年2月7日(月)より全国のglo™ストアとオフィシャルオンラインストアにて数量限定で発売
メーカー希望小売価格:各1,980円

【限定特典】
glo™&VELOオフィシャルオンラインショップやglo™ストアでのご購入に使える『glo™ hyper+ ウィンター・エディション』200円分割引クーポンをglo™オフィシャルサイトでゲットしよう!

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