[G-Star RAW]の新たな革新。「RAW for the Oceans」とは

by Mastered編集部

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この秋冬の大きなトピックスとなるのは、「RAW for the Oceans(ロゥ・フォー・ザ・オーシャン)」と名付けられたコレクション。今春のニューヨークファッションウィーク中に発表されたプロジェクトがいよいよ始動する。
ファレル・ウィリアムスが経営参加をしているBionic Yarn(バイオニック ヤーン)社とのコラボレーションによる新コレクションはいったいどんなものなのだろうか。

Photo:Shuhei Nomachi
Text:Fumihito Kouzu

「RAW for the Oceans」とは何なのか。

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一年の間に海洋に投棄されるプラスチックごみは、漁獲量の3倍もあるとされている。海に捨てられたペットボトルを回収、バイオニック ヤーンというリサイクル糸にし、その糸を使って作られたのが今回の「RAW for the Oceans」コレクションだ。[G-Star RAW]、Bionic Yarn社以外にも、Parlery for the Oceans、The Vortex Projectという団体も関わった一大プロジェクト。その全貌を明らかにしながら、コレクションのアイテムを紹介していく。

—ファレル・ウィリアムスはどう関わっている?

今回のコレクションにはバイオニックヤーンという名の高性能リサイクル糸が使われている。この糸を製造しているのがBionic Yarn社で、ファレル・ウィリアムスは同社の経営に参加しているのだ。

—Bionic Yarn社とはどんな会社なのか。

Bionic Yarn社は、リサイクルペットボトル由来の繊維から作られる糸や生地の開発、製造を行っている。環境責任を果たすことを主な目的としながらも、ただのリサイクルには留まらない上質な素材を開発している。

—プラスチックはどこで回収されている?

「RAW for the Oceans」の製品に使われたプラスチックは、インドネシアの政府当局より産業廃棄物処理の許可を受けているBali Recycling(バリ・リサイクリング)社が回収したもの。回収場所であるインドネシアの海岸。ちなみにインドネシアは、世界の海岸線付近の投棄ゴミを対象とした実態調査で、海岸線1kmあたりのゴミの量が最大であるという結果が出ている。

—「RAW for the Oceans」コレクションの製品にはどの程度再生プラスチックが使われているのか。

「RAW for the Oceans」のファーストコレクションのアイテム群には、再生プラスチックであるバイオニックヤーンが、約33%含まれている。今後、その割合は少しずつ高められる予定だ。またファーストコレクション全体で、約70万本分の海から回収されたペットボトルが繊維として再生、使用されている。

—G-Star RAWと持続可能な素材の関係とは。

[G-Star RAW]では業界に先駆けて2008年からサスティナブルなデニムを採用してきた。2011年に発表された「RAW Sustainable」コレクションなどもその代表例。現在ではコレクション内で持続可能な素材が約10%使われている。

©Jason Childs

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