宮藤:それでは次、「奈良さんと宮藤監督は“東北出身”、“ロックが好き”、“見た目が若い”など共通点がありますが」…見た目若いですかね?あ、でも奈良さん若い。おいくつですか?
奈良:53。
宮藤:じゃあ若いですねやっぱり。
―宮藤監督は?
宮藤:42ですね。これから3になります。
奈良:じゃあ丁度10くらい違うんだ。
宮藤:エンケンさんも若いんですよね。66なので。
奈良:エンケンさん若い。
―“井上のおじい”の役でも白髪のスプレーをかけてましたものね。
宮藤:そうですね。今日のワンマンも髪の毛を短くしてて、すごい若く見えたんですけど。
奈良:行きたかったなあ…。
―またぶり返しちゃいましたね。
客席:(笑)
宮藤:ごめんなさいね(笑)。それでエンケンさんは若く見えるのに、ことごとく段取りを忘れてて、面白かったです。MCで誰のこともうまくメンバー紹介できてなくて。「ここで呼ぶんだっけ?あ、ちがった!?」とか言って。 で、なんでしたっけ。ああ、そうそう、「“見た目が若い”など共通点がありますが、今日初めて話してみて宮藤さんはどんな印象ですか?」という。それを僕に言ってもらってもいいですか?
奈良:本人に向かって(笑)。なんか仕事で話してる気がしないし、すごくいい印象を僕は持ってます。
宮藤:あー、それは優秀なキャバクラ嬢みたいな感じですか?
客席:(笑)
奈良:いや、キャバクラ行ったことないから分からないけど(笑)。
宮藤:ちゃんと心を割って話せてるという…いいキャバクラ嬢みたいな?
奈良:そうですね(笑)。そこに座ってる、あなたのバンドでギターを弾いている人と同じような匂いを感じますよ。
宮藤:あら、そうですか! (最前列の遅刻を横目で見ながら)それは心外です~。
客席:(笑)
宮藤:僕は奈良さんには、東北出身だっていうのを言わないで話してても分かるくらい、東北の方だなあって。遠藤ミチロウさんとかと同じような匂いを感じるのかもしれないですね。
奈良:ああ…ミチロウさんね。いいよねえ。
―それはどういう共通点なんですかね、ミチロウさんと奈良さんのなんとなく似てる感じというのは。
宮藤:なんですかねえ。なんだろう…すごく柔和で、すごく柔らかく喋ってるんだけど、いきなり椅子倒して帰りそうな感じですかね。
客席:(笑)
―実際どうですか?
奈良:そうだねえ。東北地方の犯罪って、“耐えて耐えて耐えて、バーン!”と爆発させるみたいな犯罪が多くて。もっと最初の段階で口喧嘩とかしておけば済むものを。そういう感じは、あるのかなあ。分かんないけど。
客席:(笑)
奈良:でもね、ミチロウさんからメモをもらったことがあるんだけど、開いたら可愛い猫の絵が描いてあるメモ用紙で(笑)。字もすごい可愛い字だったの。
宮藤:ああ~(笑)、それは。いいですねえ。
奈良:いいですよねえ。
宮藤:それにしても、今こうして話してるだけで何かこの場で犯罪が起きそうな、そうした東北の人の緊迫感というか、親近感を感じました(笑)。奈良さん、職務質問されたことはないんですか?
奈良:ありますね(笑)。俺、捕まったこともあるから。
宮藤:ええ、そうなんですか?
奈良:俺、ニューヨークで捕まって、留置所も入りました。
―ちょっと落書きというか、壁に描いていたら、というのですよね。
奈良:うん。それで留置所の中で黒人のこわーいホモのオッサンに狙われて、こう、円山状態で。(中学生円山の決めポーズをしながら)
客席:(笑)
宮藤:(「中学生、円山!」という決め台詞のように)「日本人、奈良!」って言いましたか?そしたら「アメリカ人、ボブ!」とか、言って来るかも。
奈良:「日本人、奈良!」(決めポーズ)
「待て待て、俺はそんなに安くないぞ!」って?
客席:(笑)