―エンケンさんのファンの方はみなさん『中学生円山』ご覧になってるんですかね?
宮藤:ライブの途中で、エンケンさん訊いてましたよ、「『円山』観てくれましたか?」って。…思ったほどいなかったですけど。
客席:(笑)
宮藤:「 そんなもんか!」と思って。もしかしたらエンケン好きとしては、「俺を差し置いて!」みたいなとこがあるんじゃないですか? なんかこう、悔しいみたいな。
―ああ~、俺の方が好きなのにみたいな。
宮藤:うん、「俺の方が好き! だから観ない!」みたいな。
奈良:俺はまったく思わなかった(笑)。映画で観れることの喜びというか、あのシーンがすごい好きで。何回、何人に説明したか分からない。
宮藤:おお、あれをですか?
奈良:なんか変な青春っぽいバンドが「みんな、いつもアリガトウ! 僕たち、デビューすることになりました!」みたいなことを言ってるときに乗り込んでいくじゃない。急にバーっと。あのシーンが好きで、好きで。
宮藤:ああ、よかったあ。
奈良:最後には青春バンドを応援してたような客も「キャー! エンケンさーん!」みたいな。エンケンさんじゃないか、「キャー!徘徊老人!」みたいな。
客席:(笑)
宮藤:そうですね、名前知らないですからね(笑)。「徘徊老人!」みたいな。
奈良:で、ドラムを叩いてパッと去って行くというかっこよさ。
宮藤:そうなんですよ。あれをやりたくてエンケンさんにオファーしたんですよ。だから嬉しいですね、そう言って頂けると。
奈良:河原のシーンもよかったしね。
宮藤:ありがとうございます。
―『おでこにキッス』を歌っているときですね。
宮藤:じゃあお返しですが、それらの曲は両方エンケンさんのベスト盤に入ってます。映画用に録り直した音源ですから、買ってください!
客席:(笑)
宮藤:宣伝して頂いたので僕も宣伝しました(笑)。で、レコードの話ですが…ちなみに僕はスネークマンショーの…
奈良:「『親方!』」
宮藤:それですそれです!『急いで口で吸え』(笑)。
奈良:「シンナーに気をつけて壁塗んな」!
宮藤:「分かりました、親方」!
…っていうやつです。
奈良:(会場に向かって)知ってますかね?
宮藤:頷いてる方たちは大体同年代か…もうちょっと上ですよね。僕小学校のときですからね~。