映画公開記念トークイベント
『中学生円山はお前だ!聞き手・宮藤官九郎』第4夜 奈良美智

by Mastered編集部

4 / 8
ページ
CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL 『SUZIE Q.』

CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL
『SUZIE Q.』

宮藤:「中学のときに一番聴いていたレコードは何ですか」?

奈良:ああ~、ヤバイなそういう質問。俺LPレコードっていうのを買ったのが中学校1年生のときなの、それまではシングルしか買ったことなくて。一番最初はCREEDENCE CLEARWATER REVIVALっていう人たちの『SUZIE Q.』っていうのを輸入盤で買ったの。

宮藤:CCR?

奈良:そうそう、CCR。その後いろいろ聴くんだけど、やっぱりNeil Young(ニール・ヤング)を一番聴いてた。丁度彼の『Harvest』っていうアルバムが出て、中3のときに『時は消え去りて』っていうのが出て。それだけCDになってないんだけど。で、高1のときに家を飛び出して、武道館にNeil Youngを観に行った。Neil Young、エンケンさんも好きだよね。(※遠藤賢司氏)

Neil Young 『Harvest』

Neil Young
『Harvest』

宮藤:はい。今更「あんまり聴いたことありません」って言いづらい人…僕にとってはそれがNeil Youngなんですけど。

客席:(笑)

奈良:そっかあ(笑)。

宮藤:なので、エンケンさんがNeil Youngの話するとき、ちょっと「待ち」になるんですよね。あんまりよく知らないんですよ。姿形は知ってて、音楽も聴いたことあるんですけど、「今更」って感じで。やっぱ10代のときに出会っとかなきゃいけないような気が。

奈良:ああ、そうね。俺は丁度リアルタイムだったからねそのとき。David Bowie(デヴィッド・ボウイ)がメイクして『Ziggy Stardust』出すとかっていうとき。エンケンもリアルタイムで聴き始めたと思う。

宮藤:それがすごいですよね。

奈良:小5のときに弘前市民会館というところに観に行って、そのときからハーモニカとマイクを一緒に持ってやってた。客席の後ろの方まで歩いて行って。「すっごいなあ」と思って、初めてそんな人見て。

宮藤:今もそうですけどね。

奈良:今もそうですね。徘徊しますよね~。

宮藤:この間もエンケンナイトのとき、ほとんど後ろで歌ってて。みんな一生懸命振り返って観てましたけどね。

客席:(笑)

奈良:あと武道館でやりたかったけど借りられなくて、隣の九段会館でやりますなんていうときも観に行って。あと僕は今日このイベントを引き受けて、一つ逃したイベントがあります。すごーく行きたかったんですけど、こうしてせっかく宮藤さんに呼ばれて、そっちをやめて僕は…

宮藤:そうなんですよ。で、僕は今日それを見てから来たという…

―宮藤さん、何のイベントなんですか?

_MG_7264

宮藤:エンケンさんのライブ!

客席:(笑)

奈良:ワンマンで。すぐそこでやってたんでしょ?

宮藤:そう、近いって教えてあげればよかった…すぐそこでやってたんですよ(笑)。

奈良:残念…!

宮藤:本当に有難いなって思ったのが、エンケンさんMCやるときにボード持って、そこに書いてあるメモを見 ながらやるんですけど、ボードの裏に『中学生円山』のチラシを貼っててくれて。だからエンケンさんが話す間、円山がポーズ構えてる姿が必然的にお客さんの目に入るという…(笑)

奈良:へえ~(笑)

―素晴らしいですね。

宮藤:本当にもう、はい。嬉しかったですねえ。