『対談:Chara × mabanua』- デビュー20周年を迎えたガールズポップのアイコンと、新世代ビート・クリエイターとの邂逅により生まれた最新アルバム『Dark Candy』を紐解く

by Mastered編集部

top011991年以来、ガーリーかつオルタナティヴな感性で女性アーティストのフロンティアを切り開いてきたCharaが、今年デビュー20周年を迎える。その記念すべき節目の年にリリースされたばかりのニュー・アルバム『Dark Candy』において、彼女はSick Teamのbudamunkyらとともにビート・シーンで注目を集める26歳の新世代クリエイター、mabanuaとのチャレンジングなコラボレーションを敢行。豊かな音楽経験を重ねながら、常にその先へと向かう彼女の音楽家としてのスタンスが全10曲に色濃く打ち出されている。
ClusterではそんなCharaとmabanuaの世代を超えたハイブリッドなスペシャル対談をセッティング。彼らの言葉から活き活きと伝わってくる高いミュージシャンシップをご堪能ください。

インタビュー・文:小野田 雄
写真:浅田 直也

聴いて感じて、何かを想像出来る音楽には神秘的な力がある。音楽は無力じゃないし、私は音楽を仕事にしてきて良かったと思ってます。(Chara)

— 今回、アンダーグラウンド・シーンで注目を集めている26歳のドラマー/ビート・メイカー/シンガー、mabanuaくんを大抜擢したニュー・アルバム『Dark Candy』はCharaさんにとって、新しい表現を切り開く挑戦的な一枚であるように思いました。

Chara:私、ブラック・ミュージックが大好きじゃない? で、ここしばらく、リズムがジャストじゃなく、後ろに来る音楽をやりたいと思っていたのね。でも、そういう独特なリズム感を持ってるクリエイターやプレイヤーってなかなかいないでしょ?

— つまり、ディアンジェロやザ・ルーツでいうところのドラマー、クエストラヴが叩き出すような、変則的なファンク・ビートは確かに日本人ではなかなか難しいものがありますよね。

Chara:そうねー。でも、そう思っていた矢先に前作『CAROL』に入ってる「breaking hearts」って曲をorigami PRODUCTIONSSWING-O a.k.a. 45と録音していたら、彼が同じorigami PRODUCTIONSのmabanuaくんを連れてきて紹介してくれたの。で、彼からもらったアルバム『done already』を帰りの車で聴いたら、「わ、カッコイイ!」と思って。それで活動をチェックしてみれば、彼はドラムも叩けば、ビートも作って、歌も歌ってるでしょ。「これはスゴい才能だな」って思って連絡を取って。
その後、『CAROL』のツアーを観に来てもらったり、やりとりするようになったんだけど、やっぱり、一緒に音楽を作るなら、コミュニケーションが必要じゃない? 彼は一人で音楽を作ることが多いから、その作り方とか共同作業する時はどうなのかな?って。でも、彼はOvallってバンドもやってるし、会った時もヴァイブがいい感じだったんで、そこは大丈夫だろうな、と。

mabanua:僕からしても、Charaさんがどうやって音楽を作っているのか分からなかったので、まずご自宅のスタジオにお邪魔したんです。それで相談しながら曲のアイディアを出し合って、試しに何曲か録ってみたんですよ。

Chara:うちのスタジオはそんなに立派なものではないけど、プリプロダクションのつもりで録ってみて、「このテイクがいいから作品に使おう」っていうこともあったりするし、まずはそんな感じで自由にやってみようよって。私はこれまで色んな人と場所を変えて一緒に音楽を作ってきたんだけど、mabanuaくんはミニマムに彼一人で音楽を作ってるから、自分にとっては珍しい、そういう作り方を試してみたかったんですよ。

— お互いのやり方を探ってみて、上手く合致するポイントを試行錯誤してみた、と。

Chara:そうね。私が作った曲を調理する料理長としての彼の才能は、想像ではイメージ出来ても、実際にやってみると盛りつけとか味とか色々あるわけだから、私からはまだそこまで完成してない、「料理しやすい素材」を10曲くらい渡してアレンジしてもらったの。それで最初に上がってきたのが、「ナイーヴとイノセンス」だったかな。

— 「ナイーヴとイノセンス」っていうとそれこそ、ディアンジェロなんかと並べて聴きたくなるハイテックなメロウ・ソウルですよね。

Chara:そうそう。私の曲をもとに彼がラフにアレンジしたあの曲のトラックを聴いたら、色気があったし、「そう来たか!」って感じで彼のアプローチが分かったので、その曲はレコーディング後半に取っておいて、ふたりでコミュニケーションを取りながら作っていける曲から取りかかっていったの。

— mabanuaくんはそういったソウルやヒップホップ/R&Bを聴いて育ったんですか?

mabanua:じつは僕、最初はロックから入ったんですよ。ビートルズから始まって、レッド・ホット・チリ・ペッパーズとかリンキン・パークみたいな、バンド・サウンドのなかでラップをやってるハイブリッドなバンドを中学生の時に聴いて、アレステッド・ディヴェロプメントからヒップホップやR&Bを聴くようになったという。

Chara:レッチリにはファンクの要素があるもんね。ドラムはいつから始めたの?

mabanua:中3の時ですね。

Chara:なるほど。最初はビートルズみたいな8ビートから始めて、だんだん叩けるようになると色々やりたくなるもんね。それで後ろに入るファンクのリズムも叩けるようになっちゃって、みたいな感じ?(笑)

mabanua:そうですね。ビートが突っ込んでる感じとか後ろに来る感じはある程度網羅しましたね。でも、最近の音楽はアンダーグラウンドなところでいうと、ビートはヒップホップの影響が感じられるんだけど、歌は白人的な音楽、えっと、こないだ紹介してもらった……

Chara:トロ・イ・モアね。

mabanua:そう、あの人が作るビートはJ・ディラみたいなばっつんばっつんのヒップホップなんだけど、声はドリーミーじゃないですか? ああいう音楽に象徴されるように、今のアンダーグラウンドは人種に関係なくハイブリッドな感じになってきているし、ああいう音楽って、なんて言ったらいいんでしょうね?

— チル・ウェイヴって言われている音楽ですよね。メロウな80年代のブラコンとオルタナティヴなヒップホップ感とか白人的なポップセンスが絶妙にブレンドされているというか。

mabanua:そう、ハイブリッドなんですよね。だから、自分の音楽も、Charaさんと一緒に作った今回のアルバムもそういうハイブリッドなものなのかなとは思いますね。

Chara:ソウル・ミュージックは昔から好きなんですけど、ブルックリンのゴスペル教会に行った時も、赤ちゃんの頃からそういう音楽に接している姿を見て、「ああ、生まれ育ちの違う私にはかなわないな」って思ったんですよね。そういう意味で、好きなものをやりたいとは思っているんですけど、同時に自分に合った音楽、自分なりの作り方をする必要があるんだろうなって。

— つまりは、それがオリジナリティということですよね。ちなみにCharaさんとは1月に渋谷O-EASTで行われた4ADナイトでお会いした時も、アリエル・ピンクス・ホーンテッド・グラフィティやディアハンターのライヴをご覧になってましたし、新しい音楽には常にアンテナ張ってらっしゃいますよね。

Chara:そうねー。4ADといえば、コクトー・ツインズなんか大好きだし、そうかと思えば、今またマーヴィン・ゲイを聴いていたりとか。

mabanua:Charaさんはホントに幅広く音楽を聴かれていますよねー。

Chara:私が小中学校の頃、いわゆるオールディーズ・ポップスをフィーチャーした『アメリカン・グラフィティ』っていう映画が流行って、「アメリカのティーンエイジャーってオトナっぽいな」っていう憧れからそういう音楽を聴き始めたんだけど、オールディーズって黒人も白人もポップスに挑戦してて、それがモータウンに繋がっていくでしょ。それにモータウン・サウンドに影響を受けた音楽は何年かの周期で世に登場してくるし、私自身、ダイアナ・ロスなんかはつねに好きだったりしますからね。

— Charaさんのガーリーなポップ感って、モータウン・ソウルのキラキラしたガール・ポップの影響が大きいように思いますし、今回のアルバムはまさにそんなCharaさんのソウル・サイドが垣間見られる作品ですもんね。

Chara:そうそう。そんな感じで普段から色々な音楽を聴いているし、今回もmabanuaくんからもオススメの音楽を色々教えてもらったしね。

mabanua:逆に一緒に作業していると、Charaさんから「○○ぽいね」って言われることもあって、そこで初めて僕の知らない音楽をCharaさんから教えてもらうこともありましたし。そういうやりとりも面白かったですね。

— mabanuaくんはドラマーでありつつ、YouTubeにアップされている動画を見ると、自分で叩いたドラムをコンピューター上で切り貼りしながらトラックを作って、さらにそこに歌を乗せたり、オールラウンドに音楽を作られていますよね。

mabanua:上手い人は他にたくさんいますし、そういう意味であまりドラマーっていう意識もなく、シンガーといっても、そう言い切ってしまうほど上手くもないし。そういう意味ではトータルで音楽を捉えようとしているというか、ジャンルも分け隔てなく音楽を聴いているので、自分を限定してしまわないように、それでいて、誰かと一緒に音楽を作る時はその人と関わることが出来るように、フレキシブルに作り方を変化させていけるところは、僕の特徴なのかなと思いますね。

— Charaさんはそんな新世代の音楽家であるmabanuaくんと全10曲中7曲で共同作業をされてますけど、ひとりのコラボレーターとここまでがっちり組んだのはデビュー・アルバム『Sweet』以来なんですよね。

Chara:そうですね。ここまでまとまったコラボレーションというのはデビュー・アルバムで組んだ浅田祐介以来になるのかな。まぁ、それだけ彼との作業の相性が良かったんだと思うし、今回はDJとかトラック・メイカーっていうことじゃなく、まず、ベースかドラムが出来て、なおかつ歌心のある人と一緒にやりたいと考えていて。というのも、私自身、大して弾けないんですけど、ドラムとベースが好きだし、普段は鍵盤を弾くことの多い私が歌う時、どんな楽器が合うかというと、ドラムとベースなんですよね。リズムとグルーヴを聴いて歌ってりもするし、やっぱり、ドラムかベースだなと思っていたところにmabanuaくんが現れて、「わ、いた!」って感じで(笑)。

— ははは。

Chara:私はブラック・ミュージックの影響を受けてきて、体を動かす、というか、思わず動いちゃう音楽が好きだし、そういう音楽特有の悪いノリもミックスして、メジャーの作品であることをあまり意識しないアルバムを作りたかったのね。でも、いざ、一緒に作業してみたら、彼も結構ポップな音楽が好きだってことが分かって、「なるほどねー。でも、私も好きよ」ってところで、最初に想定していたよりもポップな作品が出来たんじゃないかと思いますね。

mabanua:まぁ、でも、ここで初めて言うんですけど、僕は高校生の頃やってたバンドでCharaさんの曲を叩いていたことがありますからね。

Chara:え、あたし? それ聞いてないよ(笑)。

mabanua:(笑)でも、こういうこと本人にいったらウザいじゃないですか?

Chara:そうだねー(笑)。

mabanua:Charaさんの音楽って、バックのトラックとか演奏もメジャーな広がりがあると同時に実験や挑戦している部分もあるし、僕が作るメロディーもCharaさんの影響は少なからずあるように……感じませんでした?

Chara:あと、私が影響を受けた音楽とmabanuaくんが影響を受けた音楽の共通項も当然あるだろうしね。私はここしばらく、自分の作品を作るにあたっては自分が親分になってレコーディングを進める状況がしばらく続いていたんですけど、人の意見を聞きたいとも常々思っていたし、サウンド・プロデューサーの誰それさんと組みましたっていうことじゃなく、同じような立ち位置で意見がやり取り出来る人と音楽を作りたかったんですよ。やっぱり、音楽を作るなら、いい方がいいし、カッコイイ方がいいし、カワイイもの、グッとくるものがいいので、そういう決められたなかで音楽を作るにあたって、彼との作業はすごい刺激がありましたね。

— mabanuaくんが事前に想定していたCharaさんと一緒に作業してみたCharaさんはやっぱり違いました?

Chara:余計なことは言うなよ(笑)。

mabanua:(笑)い、いや、違うと思ったことはなかったと思いますよ。

Chara:キレたのは一回くらい?

— キレるんですね? (笑)

Chara:はははは。キレるっていうか、今回はテイクの善し悪しを彼がジャッジすることもあって、そういう時には「ここでそれ言わないでよ!」ってイラっとくることもあるんですよ。でも、記憶の中ではその1回くらい? あとはそんなキレた……もしかするとあるかも。はははは。でも、私、初めて組む人との作業では必ずといっていいほど泣くんですけど、今回は泣かなかったでしょ?

mabanua:そうですね。僕自信、女性アーティストとの作業には難しいイメージがあったんですけど、Charaさんの場合、ダメだったら「ダメ!」って言ってくれるし、よかったら「いいね!」って言ってくれて、音楽に対する邪念がないんですよね。

Chara:そうね。素直にただいいものを作りたいと思っているし、ダメだったら何がダメなのかを説明しますからね。でも、なるべくなら、何も言わずに出来るところまでを最大限に引き出したいというか。そうじゃなく、最初からあれこれ言って、その通りに作ってもらってもつまらないじゃない?

— それは音楽に限らず、共同作業を通じたもの作りの極意ですよね。

Chara:可愛い子には旅をさせろ、じゃないけど、mabanuaくんはそれが出来る子ですからね。


mabanua
ドラマーにしてビート・メイカー、そしてシンガーでもあるフレキシブルな才能が国内外で注目を集める26歳。2008年に発表した1stアルバム『done already』はSick TeamのbudamunkyやINO hidefumiらが賛辞を寄せ、ライヴではJ Dilla実弟のIlla Jやrei harakmiとも共演するなど、その才能は広く知られつつある。
http://www.myspace.com/mabanua
http://twitter.com/mabanua

mabanua:今回のアルバムは自分の作品でやっている以上にヴァリエーション豊かな内容になったと思っているんですけど、Charaさんのアイディアが前提としてありつつ、僕としては、自分の表現の根本にあるドラマーとして何が出来るかなって考えた時、普通に叩いただけだとさびしいなって思ったんですね。そんな時にCharaさんは僕のことを「点と点のアレンジが出来るよね」って褒めてくれたんですけど、自分ではそんなことを考えたことがなかったので、それがすごく新鮮だったんです。

— 点と点のアレンジというと?

Chara:彼は和音とメロディをギリギリいっぱいまで構築いくというより、気に入ったものだけを点のように置いていく才能があると思うんですよ。そして、そういう曲では、メロディが自由なんですよね。その点は彼がヴォーカリストであるということも大きく作用しているんだと思うんですけど、その彼の歌がまた素晴らしいというか、声質もちょっと中性的で、私との相性もいいんですよ。

— 歌を活かしつつ、空間も活かしたmabanuaくんのフレキシブルな音作りもあって、Charaさんの歌やメロディもAメロ、Bメロ、サビっていうJ-POPの定型フォーマットを超えたところで自由にのびのび広がってますよね。

Chara:それはあると思いますね。今言ったよう定型のポップスの構築からいい曲が生まれることはもちろんあると思うんですけど、私は楽器が好きだから、バンドで歌う時はその音色に触発されてメロディを変えてみたり、好きな部分を繰り返したり、曲の定型から解放されて音楽を作ることが多いんです。でも、今回は生音を交えたエレクトリックなプロダクションでもそういうことが出来たというか、ライヴで歌うことも想像しながら、こういうトラックで自由に歌うことが出来たっていうのは確かにあると思いますね。そういう意味で今回の作品は、素直だと思うんですよ。神秘的なものに惹かれる自分が表れているというか……まぁ、自分も神秘的な存在でいなきゃ、たいした男はついてこないと思うし(笑)。

— 今回の『Dark Candy』というのは、そういうCharaさんが惹かれている音楽や存在の神秘性を象徴するアルバム・タイトルなんですよね。

Chara:そう。前作『CAROL』のレコーディング終盤に次のアルバムのことを考えていた時、“parallel perfect”っていう言葉がふっと浮かんできて。最初は自分でも意味がよく分からなかったので、英語が出来る友達に聞いてみたら、“parallel friend”という言葉があって、「個性がお互いにあって、でも、ぶつかり合わない親友」っていう、そんな意味だったんですね。で、そのことを頭に置きつつ、今回のレコーディングを進めていくなかで、今度は“Dark Candy”って言葉が降りてきて。その言葉をネットで調べてみたら、“Dark Candy”が出てくる食育アニメを見つけたり、私が歌を通じて伝えたいことや感じたことにウソはないですけど、私の音楽を受け取る人がイメージをふくらませる意味で神秘的なものやミステリアスなものを残しておきたいという思いがあって、そういう神秘的なものの象徴として、今回のアルバムは『Dark Candy』ってタイトルがいいなって思ったんです。

— では、『pararelle perfect』というのはどうなったんですか?


Chara
「やさしい気持ち」やYEN TOWN BAND名義の「Swallowtail Butterfly ?あいのうた」ほか、数多くの名曲でお馴染み。近年は新たな才能との積極的なコラボレーションを行い、今年1月には過去5年の作品からセレクトしたベスト・アルバム『Very Special』を発表。デビュー20周年を迎えた2011年、その音楽性はより自由に解き放たれつつある。
http://charaweb.net/

Chara:今、もう一枚のアルバムのレコーディングを進めているんですけど、そのアルバムと『Dark Candy』が2枚で一つっていうことですね。で、その今作っているアルバムというのは、よりパーソナルかつオルタナティヴな、シンガー・ソング・ライターとしての私が表現されつつあるというか。

— つまり、『Dark Candy』とは異なる側面を表現したもう1枚のアルバムと合わせた時にCharaさんの全体像が浮かび上がってくるわけですね。

mabanua:そういうお話はCharaさんからちょこちょこうかがっていたんですけど、『Dark Candy』の神秘性ということに関していえば、今回のように打ち込みを使った音楽は無機質になりがちだと思うんですけど、このアルバムはバンドの音と同じくらい活き活きしているというか、有機的なソウルだったり、いいヴァイブスが感じられるという意味で独特なムードを放った作品になっていますよね。

Chara:それがホントに絶妙な感じなんですよね。電子楽器を使いつつ、それを弾いたり、指示を出すのは彼の脳であり、心で感じたものであるわけだし、そうやって出した音のバランスを取るのは私たちの耳だから、データは同じでもそのバランスの取り方で全く違う音楽になってしまう。音楽にはそういう面白さがあると思うんですよ。みんなも音楽を聴いて感じて、何かを想像したりしているんだと思うんですけど、聴く人や聴くシチュエーションによっても想像するものは変わってくるし、音楽を介してコミュニケーションが取れたり、音楽にはそういう神秘的な力がある。そういう意味で音楽は無力じゃないし、私、音楽を仕事にしてきて良かったって思ってるんですよ。

— 今回のアルバムを聴いていても、エネルギーを受け取っているような、そんな感覚がありますね。

Chara:それ以前に私もライヴからエネルギーをたくさんいただいて、また新しい音楽を作りたいと思っているわけで、リスナーの方たちとはそういうエネルギーの交換があるし、実際、私の場合、音楽をやってないと、なんか調子悪いんですよ。

mabanua:そうですよね。僕も音楽をやってないと自分じゃないというか、ただのだらけた人間であるように思っちゃうんですよね。だから、休みの日はリリースするわけでもなく、誰かに歌ってもらうことも考えず、とりあえず曲を作る。そうじゃないと落ち着かないんですよ。

— そうやって音楽を作り続けてきたCharaさんも今年でめでたくデビュー20周年を迎えられました。

Chara:20年前っていうとMabanuaくんは6歳? そんな時期に私はデビューしたんですけど(笑)、また、これから私が担う役割、島国日本ではありますけど、日本の音楽シーンが鎖国的にならないような活動もしたいし、メジャーはメジャーのやり方があるとは思うんですけど、今の時代はmabanuaくんのorigami PRODUCTIONSがそうであるように、インディーズの方たちは活動にスピードが出せるじゃないですか。そうやって時代は常に変わっているわけだから、こうやって言ってるだけじゃなく、今後は私自身が実際に動くことで日々音楽を更新していきたいですね。

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BONUS BEATS & PIECES

全てを一人で作り上げるmabanuaのトラック制作を収めたドキュメンタリー映像。この動画には世界中から賞賛のコメントが寄せられている。

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